俺は、嫌われるために悪役になります

葉空

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おまけ

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「…ごめん、ありがとう。」

身体の震えがおさまったので、離れようとすると背中に回っていた手が腰に下ろされる。緩い拘束をしながらブラッドは首筋にキスを落とす。

「何?」

「んー、何もないけど。」

ブラッドが暫く動き気がないことが分かると、アルフは彼の胸に頭を預けた。マメのある片手がアルフの手を掴むと指を絡ませてくる。そして、まるで確かめるように触れてくるのでくすぐったく感じる。

「ブラッド?」

「消毒してんの。」

「消毒?」

「そう、アイツが触れたから。アルは俺のモノって、んー…物扱いの言い方はしたくないんだけど…」

他の言い方を真剣に考え込み始めるので、笑ってしまう。いつも口が悪い癖に、こういう所では気にするのだ。

「俺、ブラッドのものって言われるの嬉しいよ?」

「ああ、そう…」

「ブラッドって変な所で照れるよな。」

ペチペチと赤くなった頬を叩くと、顔を逸らされる。でも、すぐに視線だけはこちらに向けてくれる。

「こっちの手はしてくれないの?」

「…する。」

反対の手も焼けた肌が重ねられる。そして、掌にブラッドの柔らかい唇が一瞬だけ感じる。

「俺、思ってたよりも嫉妬深いかもしれない。」

「今更気付いたの?」

「…前から出てた?」

「うん。」

「…出さんように気を付ける。」

眉間に皺を寄せたのでそこにキスをしてみた。

「やだ。」

「え?」

「出さないと嫌いになるよ。」

「何だそれ。」

ブラッドがクスリと笑う。それにつられて俺も笑みが溢れる。

「俺ね、ブラッドにはこれでもかっていうくらい執着して欲しいらしい。」

「らしい?」

「うん、俺も最近知ったから。」

両手を前に出そうとするとブラッドの手も離れる。ブラッドの頬に手を添えると、優しい力で横に引っ張る。

「何すんだよ…」

不服そうだが手を外そうとはしない姿が愛おしい。

「かわいい。」

「それは、アルがね。」

「俺はブラッドがかわいいって思う。」

「滅多に言われねぇけどな。」

「なら、これからも俺以外にかわいい姿は見せないで。」

我ながら子どもじみたことを言っているなって思った。でも、彼なら受け入れてくれるって分かっているからつい口にしてしまった。

「かわいい姿って…まあ、やってたとしてもアルの前だけだろうから大丈夫だろ。」

つまり、自覚がないのか。それは不安だが、日頃のブラッドは俺以外には基本冷酷なので心配はいらないかと思い直す。

「アルも約束しろ。」

「俺?」

「今みたいな甘えてる姿とか優しい口調で話す姿は他に見せんな。」

「うん!」

そっと頬を離してやる。そして、ブラットの手を握ると「ご飯食べに行こう」と行って、再び人通りがある道へと向かった。
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