俺は、嫌われるために悪役になります

葉空

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おまけ

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目を覚ますとブラッドがそっと微笑んでくれた。頭を撫でてくれる手が気持ち良くて、再び目を瞑ろうとすると唇にキスが落とされる。

「起きて。」

アルフが渋々、目を開けるとブラッドは満足そうに笑みを濃くしたので、じっと眺めていると彼は首筋をなぞり出す。それが少しくすぐったく感じて、身体をずらすと触れていた手は離れる。

「何?」

思っていたよりも声が掠れていて、恥ずかしくなって思わず喉に手を回してみると、隣の彼が起き上がった。

ブラッドがサイドテーブルの上に置いてあったコップを手渡してくれたので、身体を起こして受け取ると口に含む。冷たい水が喉を潤してくれて、いつも以上に美味しく感じる。

「ありがとう。」

先程に比べて元通りになった声に内心安心した。

「朝食にしよう。」

昨晩はあの後、軽食しか取っていないので、今はお腹が鳴りそうなくらいに減っている。

「え……?」

ベッドから降りたブラッドは既にズボンまで履いていたが、自分は何も身につけていなかった。慌てて布団を被ると、クスクスと笑う声が聞こえてくる。

絶対、わざとだ…。

「アル、どうしたの?」

「…下着、ちょうだい。」

「まだ、恥ずかしいの?何回も裸見せ合ってるのに?」

分かっている癖に図星を付いくるので、悔しくなる。いつもいつも自分を揶揄って遊んでくる癖は未だに直らないし、直そうとしているとも思えなかった。

「いいから、よこせ!」

「はいはい。」

こちらに近寄ってくる気配がしたので布団から手を出すと、自分よりも大きな手が重なる。

「違う!」

服じゃなくてブラッドの手が上に置かれる。

「違うって言ってる癖に握ってんじゃん。」

笑う声が聞こえてきたが、アルフは離そうとしなかった。アルフは布団の中に隠れていることから、赤くなった顔は見られないと思い、そのまま甘えることにしたのだ。

反対の手を差し出してみるとそこには自分が頼んだ物が置かれる。それを受け取って布団の中に手繰り寄せると、アルフは「あっ」と思った。当たり前だが、片手を握り締めたままでは着替えられないからだ。

アルフは少ししてから手を離すと、布団の中で下着を身に付けてから顔を出した。ブラッドは片足を曲げ、頬杖をつきながらこちらを見守っていた。

「本当に可愛いね。」

「…それは、…ブラッドが。」

「俺?」

ブラッドが驚いたように目を見開くと柔らかな表情を浮かべる。その姿を見て、可愛いと思ったのは口にしなかった。自分だけに見せてくれる特別な顔。

少し釣り上がった目尻が下がり、いつもよりも優しい顔を見せてくれる。

「本当なら、ムカつくんだけどアルに言われると嬉しいな。」

ブラッドが両手を左右に開くと、おいでと言うように首を傾げる。アルフは薄い布団を体に纏ったままブラッドに擦り寄るとギュッと抱き締められる。

「可愛いけど、布団が邪魔だな。」

「…いいじゃん。恥ずかしいもん…」

素直にそう言うとブラッドは意地悪な笑みを浮かべる。

「だから、昨夜も互いに見合ったじゃん。アルが途中で気絶して、お預けくらったけどさ。」

「う"……」

申し訳なくなり、顔を逸らすと頬にキスされる。

「まさか、アルが1回射精しただけで気絶するとは思わなかったよ。俺、まだイッてないのに…。」

「ごめんって!だって、久しぶりで…その……」

「気持ち良すぎた?」

首をゆっくりと縦に振ると、ブラッドは肩に顔を埋めて顔を横に振ってくる。

「ああ、もう……そんな涙目で見つめないで。勃ちそう…せっかく昨日はアルの裸を見ながら自慰したのに…」

その言葉を聞いてまたみるみるうちに顔を赤らめたのは言うまでもない。

ブラッドは目を細めると、身体を離して頭を撫でてくる。

「ほら、着替えるぞ。」

「うん…」

ブラッドに後に続いて地面に足を付くと、彼が用意したお揃いともいえるような服装を身につけた。

それが独占欲を満たして嬉しかったが、人前で披露するのはまだ恥ずかしかった。

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