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壁の綻び
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ある日のこと。その日はたまたま塾があり、帰りが遅くなっていた。薄暗いリビング。ふと目線を上げ壁を見ると、茶色い壁紙がめくれたあとのようなものがあった。丁度鍵くらいの大きさだ。大方、やんちゃ坊主の弟がやったのだろうと思ったが、一応きずの確認のため近づいてみた。少し近づくとそれは壁紙が捲れた後ではないと言うことがわかった。さらに近づいてみるとそれには模様があることがわかった。虫の羽のようだった。なぜこんなものがあるのかと少し怖かった。よくよく見ると虫の羽ではないようだ。ならなんなんだ。私は半ばやけになってそれに触れてみた。少し触れただけで、はしっこが剥がれてきた。とても薄い。それを見て私は、張り付いていたものの正体がわかった。
「こ、これは……っ」
「……玉ねぎっ⁉︎」
「こ、これは……っ」
「……玉ねぎっ⁉︎」
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