ガロンガラージュ愛像録

もつる

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チャプター2

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  2

 アリシアは一息つき、詠春刀を下ろす。
 テシルも小銃のレバーを動かして排莢しつつ、

「悪かったね」

 とこちらに苦笑を浮かべた。

「いえ、それよりも……」アリシアはカウンターに向き直る。「大丈夫? お二人とも……」
「大丈夫です。なんとか……」兄のほうが言った。「ありがとうございます」
「ほんとうに、助かりました」

 妹も続けて頭を下げる。
 そんな二人を横目で見て、ルカが微笑み、

「アリシアたちがドンパチしてる間に警察呼んどいたから」

 と、携帯端末をひらりと振った。
 アリシアとテシルは親指を立てて笑う。

「ナイス」

 言っているうちに、パトカーのサイレン音の接近を耳にした。


 警察が店にやってくると、さっそく事情聴取が始まる。

「あーハイハイ、なるほどね」

 アリシアたちの証言に、警官がこくこくと頷く。
 それから言った。

「しかしねえ……ストーカー被害を受けているらしいのはお兄さんのほうだろう? それじゃあ妹さんを狙った説明がつかない」
「それはそうですけど……」
「あとねえ、撃ってきたっていっても、弾痕はオームロさんが床に撃った一発だけというのも、みなさんの証言と現場の状態に食い違いが……」
「そのへんは……」

 アリシアは口ごもった。するとアシェラが言う。

「フランジブル弾っていう、硬いものに当たると砕ける弾頭もあります。たぶんそれを使ったんじゃないかと……」
「なんでわざわざそんなものを……」
「わかりません……けど、フランジブル弾は船とか飛行機、原発みたいに、流れ弾がより危険な環境で、二次被害を抑える目的で使われるんです」
「へー……だとするとそんなのをどこで手に入れたかって話になるしねえ……」

 警官の、どこを見ているのかよくわからない目つきにアリシアは頭を掻く。

 来た時からずっとこの調子だ。

 そのため、男の胸元に見えたタグの紋章のことは言わなかった。
 無駄だろうし、なんとなく言わないほうがいい気がした。
 皆が一通り事の顛末を話し終えると、警官たちは、

「じゃあお気をつけて」

 の言葉を残して去っていった。
 再び静けさを取り戻した店内で、アリシアはルカや兄妹らと肩をすくめる。
 テシルも入り口に<臨時休業>と張り出して、ため息をついた。

「ずいぶんとやる気の無さそうなオマワリさんだったね」
「江域の警察って、あんな人ばっかりじゃないですよ……ね?」
「そう思いたいよ。わたしも……」

 アリシアはルカ、テシルと共に兄妹を見る。
 二人は、ふと我に返ったような様子でこう言った。

「助けてくれて……ありがとうございます」
「なんとお礼を言ったらいいか……」
「いえいえ、お構いなく」

 アリシアは笑顔を浮かべ、自己紹介する。

「アタシはアリシア。こっちのコはルカ。宮域からの旅客です」
「僕はアシェル。アシェル・レハイムです」
「その妹、アシェラです」

 改めて挨拶を交わし、席に座り直す。今度は四人一緒のカウンター席だ。
 テシルもテーブルに置きっぱなしだった小銃を担ぎつつ、カウンターに戻ってくる。

「はー……すまないね四人とも。お詫びにコーヒーを淹れるよ」

 言いながら小銃のレバーを戻そうとする。が、ループレバーは開いたままで動かない。
 テシルが小首を傾げると、レハイム兄妹が言った。

「店長さん。ひょっとしてその銃……」
「え? ああ……ウィンチェスターっぽい銃で、手頃な値段だったから……」
「診せてください」とアシェラ。「このレバーアクションライフル、初期ロットに欠陥があったはずです」

 テシルから銃を受け取り、兄妹はまずシリアルナンバーを確認する。
 その様を、アリシアとルカはすこし身を引いて見守った。
 アシェルがナンバーを指でなぞる。

「やっぱり」
「……直せそうかい?」テシルが訊ねた。
「ええ。もちろんです」
「じゃ、工具持ってくる」アシェラが立ち上がる。「バイクに載せてるでしょ?」
「ああ、おねがい」

 かくして、レハイム兄妹による修理作業が始まった。
 アシェルが六角レンチを用いて銃を分解し、アシェラがトレーに部品を並べてゆく。
 途中、兄の要請で彼女はピンセットを持ち、彼が部品を外しやすいよう内部を押さえる。
 よし、とアシェルが呟く。どうやら<悪さ>をしていた部品の摘出ができたようだ。

「これです。店長さん」

 テシルとアリシアたちはアシェルのもつ部品を注視する。
 何がおかしいのかはよくわからないが、

「ここの部分、曲がってるでしょう? この銃の初期モデル、ここが厚み不足で使ってるうちにこうなっちゃうんです」

 と言われて首を縦に振った。
 続いてアシェラが言う。

「ペンチとかで歪みを直せば応急処置にはなりますけど、対応部品に交換するかメーカーに持ってってくださいね。リコール出てたはずですし」
「ああ、そうするよ」

 兄妹はプライヤーで歪んだ箇所を戻し、逆の手順で銃を組み立てるとテシルに返す。
 テシルは何度か動かしてみるが、円滑なレバーアクションを披露してくれた。

「ありがとう、助かった」テシルは笑い、銃から抜かれた弾を受け取る。「お礼にパフェもつけよう」

 するとアシェラが「やった」と小さくはずんだ。
 アリシアは言う。

「見事な手つきでしたよ。二人とも」
「親がガンスミスでして……」

 アシェルが答えると、アリシアはふと思い出した。

「ひょっとして……お二人の父上って……マナセ・レハイムさん?」
「アリシア知ってるの?」

 ルカが訊く。

「うん。今、流通してる銃用の火薬……<指向性火薬>っていうんだけど、それを発明した人だよ」
「黒色火薬と無煙火薬は知ってるが……」とテシル。「なんだいその指向性火薬って」
「名前の通り、火薬の炸裂に指向性を持たせて射手に向く反動と銃声を減らしたガンパウダーです」

 アリシアはそう答えると、兄妹に目を向けた。

「でしょ?」
「ええ。おっしゃる通り」アシェラが頷く。「だから同じ威力の弾薬でも反動の感じ方や耳への負担が違うし、減音器とも相性が良いんです」
「けど、父の開発した初期型はオートマチックとは相性が悪くて、早々にパテントを大企業に売ってしまって……」

 ばつの悪そうな笑顔を浮かべ、アシェルが言った。

「今はしがない銃砲店の主です」


  ◇


 グルガルタは愛車を丘の上まで走らせ、会合地点に至る。
 そこは公園の駐車場だった。ガロンガラージュ江域の象徴であり、国内最大の湖沼<ダンティバ湖>を一望できる場所のひとつでもある。
 すぐ発車しやすい位置に車を停め、大地に足をつける。スラックスの下から乗馬用の脚絆が見えた。
 背筋をやや反らせて周囲を確かめる。浮かれた様子の親子連れやカップルばかりが目についた。警戒するほどではない。駐車エリア内の他の車も、とくに気になる車両は無い。
 腕時計を見る。約束の時間まではまだすこし余裕がある。
 グルガルタは公園を一周し、怪しい物が無いか確認した。何もなかった。
 出入り口の付近に戻ってきて、売店に立ち寄る。
 こちらに気づいた、小太りで人の良さそうな店主が言った。

「いらっしゃい。何にします?」

 指を二本立て、グルガルタは返す。

「ホットドッグを二つ、頼みますぜ」


 車を停めている場所まで戻り、ドアに寄りかかりながらホットドッグを食べる。
 半分まで食べ進んだところで、角目四灯の高級セダンが入ってきた。
 ホットドッグを食べ切る頃には、セダンはグルガルタのクーペの真横につく。
 ドライバーが降りてきた。チャコールグレーのスーツを着た、ナーバスな雰囲気の男だった。
 グルガルタは湖の側に顔を向ける。

「なんとも風流なロケーションだ」

 ダンティバ湖からのそよ風が、グルガルタの前髪を揺らした。

「まるで逢引のようですなァ、大将」
「よしてくれ」男はすこし顔を曇らせた。「私のセクシャリティは普通だ」
「普通ねェ……」

 グルガルタは肩をすくめ、二つ目のホットドッグが入った紙袋を差し出す。

「いかがです? なかなか美味い」
「いらん。腹は減ってない」
「さようですか……」
「無駄話はいい。本題に入ろう」

 彼は助手席に置いたブリーフケースから、A4サイズの封筒を渡してくる。

「今回の仕事、用心棒ですかい? それとも……」
「始末してほしい。どちらか一人だけでいい」

 グルガルタはわずかに眼光を鋭くし、男を見た。
 男が懐から紫色の包みを取り出して続ける。

「期限は設けないがなるべく早くでたのむ。この前金を受け取ってくれれば……契約成立だ」

 すぐには答えなかった。
 鼻頭をこすってから、グルガルタは言う。

「大将、俺たちのような拳銃稼業はな、信頼ってモンが一番大事なんだ。始末ならなおさらな。だから嘘偽りや隠し事は一切ナシだ」
「もちろんだとも」
「お願いしますよ」

 口の端を吊り上げ、ファイルを見る。そこには大学生くらいの青年と、女子高生の情報があった。二人とも同じような顔立ちで、依頼人の男とも似ているような気がする。
 名前、年齢、通う学校や日課……さまざまなデータを読んでいくうちに、彼は言った。

「どちらか一人だけ……だがこの二人は――」
「奇妙かね?」
「……そうでもありませんぜ」グルガルタは鼻を鳴らす。「連れ合いのモンが浮気をしたから、思い知らせてくれって依頼を過去に受けましてね。その時もどっちか一方だった。連れ合いをやればなんのことはねえ制裁……浮気相手をやれば連れ合いがてめえの罪深さを思い知る……」
「では引き受けてくれるね?」
「ええもちろん。ただ――」

 グルガルタは前金を受け取ると、彼を指差した。

「十六歳から二十九歳までの若者は割増料金だ」
「よかろう」

 依頼者の男が再びセダンに乗り込む。

「技術提供をしよう。ついてきたまえ」


 グルガルタは依頼人の後について、山間部の射撃場へと至った。
 都市部よりも冷ややかな風が二人の間に吹き付ける。
 依頼者の男がセダンの後席から、ライフルケースを引っ張り出した。

「狙撃銃なら間に合ってますぜ」
「狙撃銃ではない」

 ケースが開かれる。
 中には、見たことのない銃型の道具が入っていた。
 一見すればブルパップライフルのようにも見えるが、銃床の下部に備わっているのは弾倉ではなさそうだ。その上部にはガスボンベらしきカートリッジ。銃口付近へ目をやれば円錐状の部品が先端を覗かせていた。

「これはグラップルガンだ」

 男が言う。

「フックアームがついたワイヤーをガス圧で飛ばし、道の無い場所への移動や遠くにあるものを引っ張り寄せることができる。使ってみたまえ」

 グラップルガンを渡されたグルガルタは、それを構えてレンジの向こうに置いてある土嚢を狙う。
 フックアーム発射口の下にあるレーザーサイトが、土嚢の真ん中を緑色の光点で指し示した。
 そして発射する。
 鋼線を伴ったフックアームが飛び出し、次の瞬間には土嚢に喰らいついた。
 身構え、踏ん張ってから引き金を再度引くと、ワイヤーが巻き戻る。
 三十キロはあるであろう土嚢が、勢い良くこちらへ近づいてきた。
 二人は横にずれて躱す。
 土嚢が勢い良く地面に叩きつけられ、中の土砂をこぼして萎んだ。

「こいつァ驚いた……」

 グルガルタはグラップルガンに目をやる。フックアームはこちらが何も操作していないのに、発射口に元通り納まっていた。

「フックアームにはセンサーと連動するAIが仕込まれていて、対象の状態や使用者の意図を察知し、ある程度自動的に鈎を開閉する」

 依頼人の男が言う。

「ハイルダイン・セキュリティサービス技術部の試作品だよ」

 グルガルタは眉をひそめたが、男は続ける。

「このフランジブル弾も、ハイルダインで手がけた試作品だ」

 彼が持つ箱の中には、拳銃弾が入っていた。弾頭は灰褐色で、ざらついたような表面をしているが、光を受けてなめらかなツヤがある。

「特殊な素材を使い、その上から専用のコーティングを施してある。リボルバーでも問題なく使えるよ」

 グルガルタは銃弾の一発をつまみ上げた。
 .45ロングコルト弾だった。彼の愛銃に装填可能な弾種である。
 依頼人はかすかに笑い、言った。

「破砕した弾頭は自然に還り、アシがつきにくい」
「そいつはいい。だが室内じゃあ却って怪しまれませんかね」
「だから試作品なんだ」
「なるほど……。まあいいや」

 頷きながら、グルガルタは弾薬を箱ごと受け取る。

「ならグラップルガンはなんで試作止まりなんです? なかなか出来が良い」
「会社は拳銃サイズを求めていた。だが技術的にはカービンサイズが精一杯だったんだよ。これでも限界まで小型化したんだ」
「まったく、贅沢をおっしゃる」

 グルガルタはグラップルガンを手にしながら言った。

「しかし大将。なぜ自分の子どもをやれなんておっしゃるんです?」
「許されざる過ちを犯した。私の跡継ぎという大役を放棄し……そして私の下を去ろうとしているからだ」
「過ちねェ……。兄妹だってのにデキてるとか……?」

 まさかな、とグルガルタは笑う。
 男は続けた。

「今はいわゆる家庭内別居中で、何をしているのかは知らんが……放っておくわけにもいかん」
「さようですか」

 グルガルタは鼻頭を親指でこすり、言った。

「まあいい。あんたのご希望通り、クソガキどもに制裁を加えてやりますよ」
「クソガキだと?」

 依頼人の目つきが鋭くなる。

「ふざけたことを言うな。こうなってしまったが私の愛する子どもたちだ。侮辱は許さん」

 彼の剣幕に、グルガルタは目を見開き、しばし黙ってからこう返す。

「……今のは礼儀がなってませんでしたね。申し訳ねえ……」

 それから車に受け取った試作品を載せ、

「今日はここいらで失礼させてもらいます」

 自らも乗り込む。

「しくじらんでくれよ、ルガーのグルガルタ」
「ええもちろん。そちらも<進展>があったら連絡してくださいよ」

 エンジンをかける。

「ミスター・マナセ・レハイム」


  ◇


 アリシアとアシェルは、それぞれのバイクを駆って大通りを走っていた。テシルの店で使う食材や洗剤、消耗品、その他さまざまな雑貨の買い出しである。
 昼前の風は、まだ朝のひんやりと澄んだ空気を残していたが、日光は暖かかった。
 車通りの増えつつある道路を、二人は走る。
 アリシアはふと、アシェルの背を見た。丁寧な運転だった。
 すると反対車線からスーパースポーツスタイルのバイクに乗ったグループが走ってくる。
 かれらに向けて、アシェルがピースサインを送った。反対車線のライダーたちも、高らかに腕を上げてピースを返してくれる。
 アリシアも微笑みと共にピースサインを送り、互いの交通の安全と幸運を祈った。
 ヤエーである。
 まもなく二人はテシルのライダーズカフェに帰着し、後席にくくりつけた荷物を持って裏口から入る。
 アリシアは言った。

「戻りました」
「おかえり、ありがとう」

 テシルが言った。

「食材は冷蔵庫へ。他のはそっちに。ルカさん、アリシアたちを手伝ったげて」
「はい」

 調理補助をしていたルカが、手を拭きながらこちらへ来る。
 二人はルカと共に買った品々を収納していく。
 ふと、ホールに目をやるとアシェラが接客をしていた。

「おまたせしました、モタードローストポークお二つです!」
「やあやあありがとう」

 客人たちが微笑み、合掌の後に料理に手をつける。
 そのタイミングで別の客が空のピッチャーを軽く持ち上げ、

「スミマセン、お水ください」

 と言った。

「はい、ただいま!」

 アシェラが答えると、ルカが水を満たしたおかわりのピッチャーを用意し、彼女に手渡す。

「ありがとうございます」

 そのやりとりを見て、アリシアは笑みをこぼした。
 つい何日か前までは名前も知らない間柄だったとは思えない、見事な連携である。
 五人で忙しくしていると、やがてピークが過ぎて店内に静けさが戻ってきた。
 アリシアとルカはカウンター席に、レハイム兄妹は窓際の席に身を預けて大きな息を吐いた。
 そんな四人に、テシルが言う。

「お疲れさま。助かったよ」
「先輩、お客さんめったに来ないって言ってたけど、けっこう来てるじゃないですか」

 アリシアの言葉に、彼女ははぐらかすような笑いを返した。
 するとルカが言う。

「でもテシルさん、いつもはあれくらいのお客さんとお一人で接してるんでしょ? すごい……」
「いやあ、さすがに厳しいと思ったらバイトくんを呼ぶし、お客さんのほうもわたし一人だとわかったら意外と手心加えてくれるものさ」
「あたしたちがいたからみんな来てくれたのかも、ですね」

 とアシェラ。
 その言葉に、アリシアたちは「それだ」と頷いて、笑い声を上げた。

「とにかくみんなありがとう」

 またテシルが言い、金庫を開けながら続けた。

「買い出し班もネ。普段なら往復しなきゃならない量だったから、しばらくはラクができそうだ」

 そしてまず、数枚の紙幣をカウンターのアリシア、ルカに渡す。
 アリシアはルカと共に目を大きく見開く。

「これってもしかして……」
「ボーナスだよ」

 テシルはウインクして、レハイム兄妹にもボーナスを手渡した。

「今日はアガって、江域観光を、楽しむといい」
「ありがとうございます!」

 アリシアたちの疲れが、一気に吹っ飛んだ。
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