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005 生殖モードを使ってみた

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 現れた魔物はスライムだ。

 両手で抱えられるくらいの大きさで、色は半透明の青色。形は球体。

 ぴょんぴょん跳ねるように移動している。

「こういう奴を狩ればいいのか?」

「はい。お願いします」

「任せろ」

 俺は朕ランスでスライムを突いた。

 槍の先が軽く刺さる程度に突いたのだが、それだけでスライムは死んだ。

 目の前で弾けて光になった。

 その光が朕ランスに吸収され、CPが0から10になる。

「この要領でCPを増やしていけばいいんだな」

「その通りです」

 仕組みは理解した。

「楽勝じゃん!」

 その後も、なんら苦労することなく、魔物を狩った。

 スライムとゴブリンをバシバシと倒す。

 ゴブリンは、全身が緑色で、五歳児くらいの背丈をした魔物だ。

 スライムよりは強そうに見えたが、五十歩百歩の雑魚といえた。

「これでよしっと」

 CPが100になったので、外での作業は終了だ。

 ◇

 コクーンに戻ると、早速、スキルを使うことにした。

 リーネから使い方を教わる。といっても念じるだけなのだが。

「ランスよ! 変化しろ! 〈生殖モード〉発動!」

 自室のベッドにリーネを寝かせ、〈生殖モード〉を発動する。

 〈解放モード〉ではなく、〈生殖モード〉を試すことにした。

 この世界独自の生殖メカニズムに興味があったからだ。

 発動時に格好付けたセリフを言ったが、それは俺の気分によるもの。

 実際には念じるだけでいいから、無言でも発動可能だ。

「うお!?」

 スキルを発動すると、朕ランスに変化があった。

 大半を占める穂の部分が光と化して、形を変えていく。

 新たな形になった朕ランスを見て、俺は絶句した。

「こりゃぁ……えらくご立派だな……」

 馬上槍から一転して、妙に卑猥な形をした太くて固そうな棒になった。

 いかがわしい玩具を巨大化したような、そんな代物だ。

「こ、こんなデカイ奴をリーネに刺すのか!?」

「はい。どこに刺していただいてもかまいません」

「というか、これって刺さるのか? 尖ってないぞ」

「問題ありません」

「マジかよ」

 気が引けるけれど、変形した棒を触ってみる。

 普通に固い。刺さるとは思えなかった。

 まぁ、リーネが云うなら問題ないんだろう。

「刺すぞ」

 一声掛けてから、朕ランスをリーネに突き刺す。

 目を瞑り、なるようになれと念じ、一気にいく。

 すると、リーネの半端ない喘ぎ声が聞こえてきた。

 驚いて目を開ける。

 朕ランスがリーネの下半身に突き刺さっていた。

 だが、血などは出ていない。

 その様は、刺さっているというよりも、すり抜けている感じだ。

 朕ランスから手を離し、リーネを眺めた。

 リーネはブリッジするレベルで身体をしならせ、喘いでいる。

 よほど気持ちいいらしく、口の端からは涎がだらだらと垂れていた。

 最初はエロいと思って興奮していたが、次第に怖くなってくる。

 などと思っていると、朕ランスの穂が消えて、受胎の作業が終わった。

 ぜぇぜぇと息を切らすリーネを傍目に、穂を失って地面に落ちたランスを拾い上げる。

 通常モードであるありきたりな馬上槍の穂がニョキニョキと生えた。

 CPが100から0に戻っている。

「これで受胎が終わったんだよな?」

 念の為に確認する。

「そうです……はぁ……はぁ……」

 息を切らしながら答えるリーネ。

「凄い喘ぎ声だったけど、それほど良かったのか?」

「カイト様の子を孕むのですから、最高でした」

 めちゃくちゃ嬉しそうに笑っている。

「たしかすぐに孕むとか云っていたと思うけど、どのくらい掛かるの?」

「明日になるとお腹が膨らみ、出産することになります」

「早ッ! 今日は問題ないの?」

「はい。受胎作業を行った当日には、一切の変化がございません」

「凄いメカニズムだな……」

 不気味な感じもするけれど、前の世界よりも出産に関しては楽そうだ。

 神経を尖らせて、陣痛やら何やらを警戒する必要はないのだから。

「本日のお食事を作ろうかと思うのですが、よろしいでしょうか?」

「ああ、肉をたっぷりつかった料理で頼むよ。不老不死になったし、もはや栄養とか気にする必要がないから、サラダなんていらないぜ」

「分かりました」

 コクーン内の調理場には、食材の倉庫がある。

 どういう仕組みかは分からないが、食材は自動で補給されるそうだ。

 しかし、調理は手動で行う必要があり、嫁達が担当する。

 嫁達といっても、今はリーネしかいないのだけれど。

「次の嫁候補でも探しにいくか」

 待っている間、俺は地下に行き、解放する嫁を選ぶことにした。

 明日のCPは〈解放モード〉に費やすぞ!

 ◇

 食堂でリーネと夕飯を食べた。

 リーネの料理は普通に美味くて文句がない。

 夕飯の後は自由時間だ。

 といっても、この世界にはネットがないから暇である。

 大浴場で風呂を楽しんで眠るくらいしかすることがない。

 などと思いそうなものだが、俺は違っていた。

「カイト様……私なんかでよろしいのですか……?」

「最高の女だからな。文句なんかないよ」

 自室のベッドで、リーネと楽しむ。

 前の世界だとセクハラに該当しかねない数々を楽しむ。

 リーネはその全てを受け入れ、悦んでいた。

 いつの間にか全裸になっている俺達。

 掛け布団はベッドサイドに落ちていた。

「さぁ、俺を快楽に浸らせてくれ」

 俺は大の字になり、リーネを見る。

 リーネは恍惚とした表情で、俺に跨がった。

「カイト様にお悦びいただけるよう、頑張ります……!」

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