心中雪-my heart is always in the snow-

みほこ

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運命の出会い

突然の告白?

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その日はバイト先の先輩の家に家出をしていた

「学校行きたくない」
「家にいたくない」
「居場所がない」

バイト中にそんなことをいつも言っていた私は、当時看護学生だったバイト先の先輩に

「そんなに行く場所ないなら、うちに来ればいいよ」

と言ってくれた言葉に甘え、度々先輩の家に家出をしていた

「暑かったらクーラーをつけてもいいからね」

と、先輩が学校に行っていた間でもクーラーを付けなかった
室外機の音で、居場所がバレて連れ戻されるのが嫌だったから

先輩の家に向かう時も、つけられていたらバレると思い、周りをキョロキョロしながら走って向かった

バイト代で携帯が欲しかった私は、バイト先の先輩に頼み親に内緒で契約をしてもらっていた
親にバレないように家にいるときは常に電源はオフ
充電も充電器や本体を布団の下に隠すように充電していた

携帯が欲しくなった理由に、こんな事があった

ある日、母と2人で家にいた
私は友達から家電に電話が来たので自分の部屋で話していた
すると母が

「長電話するな!」
「うるさい!!!」

と、電話中にも関わらず、怒鳴ったのだ

家でゆっくり電話も出来なかったので、早く携帯を持ちたいと思いバイトを始めた

親には

「部活に入る」

と、嘘までついてバイトの時間は学校にいると見せかけていた

実際、部活には入っていたがバイトのために大会以外は休んでいた
それでも退部にならなかったのは部員がギリギリだったから私が辞めたら大会出場すら出来なくなるからだった

親にバレる事なく、携帯を持てた私はY先輩にも携帯の番号を教えた

家出も最初のうちは1日だけ家に帰らないとかだったのが次第に3日、一週間と日数が増えていった

「どこに行ってたんだ!?」

と怒られたけど、無視していた
殴られようが怒鳴られようが感覚が麻痺していっていた

今思っても、学生時代でこの時期が1番荒れていたと思う

何回学校に言われても髪色は戻さなかったし、ピアスの数もどんどん増えていった
いくらテストで悪い点をとっても留年にはならない事を知ってしまったから
私の学校は留年がない代わりに生徒に「自主退学」を強要する学校だった
学校側から退学を出すと、学校名に傷がつくと言って、成績や素行が悪い生徒は先生から「自主退学」の圧をかけられる
それすらも無視していたので、全く勉強していない、赤点だらけの成績で学校すらも行かなかった私は「退学」にはならなかった
「退学」の圧すらも、無視するなんて今思えば本当に鋼の心だったと思う

バイト先の先輩が学校から帰ってきて、ごはんを作ってくれていた時に事件は起こった

突然、私の携帯がなった

Y先輩だった

連絡先を交換してから、1度もメールも電話もなかったのに、いきなりの電話に戸惑った

「はい、もしもし?」

電話に出ると、Y先輩は

「あ、みほこ?Yだけど・・・ちょっとお願いがあるんだ」

「お願い?なに???」
ザワザワとY先輩の後ろがうるさかったが、外にでもいるのかな?と思っていた

「俺とつきあってください!」

いきなりの発言に、驚きを隠せなかった私は

「え?ええ???」

と大声を出してしまった
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