72 / 87
心の雪解け
こんな事してくれるなんて
しおりを挟む
Sさんはつきあいが始まり、すぐの頃
「みほこのご両親にきちんと挨拶がしたい」
と言ってくれていた
つきあいたてで、しかも彼の方からそんな事を言ってくれる人は今までつきあってきた人で唯一Sさんだけでした
それは当時も今も変わりません
そういわれ、私はSさんに母の事を正直に話した
話すことで、フラれるかもしれないという恐怖があったので、今までは誰にも言えなかったけど、Sさんなら大丈夫じゃないか?と思えた
Sさんは黙って私の話を聞いてくれた
そして、それでも私の両親に挨拶をしたいと言ってくれた
こそこそ隠れてつきあいたくない
みほことは遊びでつきあってるわけではないのをきちんと自分で説明したい
そう言ってくれたのだ
母は、パートがある日は外に出て、パートが休みの日は相変わらず家から一歩も出ない生活を送っていたが、前よりはマシになったほうだった
職場の人間関係は相変わらずだったみたいで、機嫌が悪い日と悪くない日の差が激しかった
そして、私がバイトで家にいない時にSさんは私の両親にアポを取り挨拶に来た
挨拶をしたいとは聞いていたが、Sさん1人で来るとは思わなかったので、バイトから帰ってきて
「今日Sっていう人が挨拶にきた」
と父から聞かされるまで知らなかった
「Sさんに会ったの!?え?お父さんだけ??」
そう聞くと
「いや、お母さんも一緒にいたよ。前もって家に電話をかけてくれたんだ。ご両親に挨拶したいので、お時間くれませんか?って」
母にも挨拶したんだ・・・
会いたくないな・・きっと機嫌悪いだろうな・・・
そう思い、父と2人で母の待つ自宅へ帰った
「ただいま・・・」
母はきっと機嫌悪い上に、文句を言ってくると思ったのでいつも以上に控えめに言った
すると満面の笑みで母が
「Sくんって素敵ね。あんなにきちんと挨拶できるなんて。そんな人と知り合えたの?正直、彼氏なんてあんたにはまだ早いと思っていたから、挨拶に来るって言われた時はどうしようかと思ったけど、Sくんなら合格」
と思いがけない言葉が母から聞けたのだった
Sさんと、うちの両親がどんな会話をしたのかはいくら聞いても教えてくれなかったが、あの母に気に入られるなんて、なんてSさんはすごいのだろうと思った
ただ、この時、Sさんとうちの両親の間で約束事が交わされていた
「高3の夏、自分は就職活動が始まります。就職先が決まるまで、みほこさんとは会いません。その代わり、電話は許してください」
そう言われたそうだ
会わない?なんで??
初耳だったので、すぐSさんに連絡をした
結果、思いがけないことを提案されたのだった
「みほこのご両親にきちんと挨拶がしたい」
と言ってくれていた
つきあいたてで、しかも彼の方からそんな事を言ってくれる人は今までつきあってきた人で唯一Sさんだけでした
それは当時も今も変わりません
そういわれ、私はSさんに母の事を正直に話した
話すことで、フラれるかもしれないという恐怖があったので、今までは誰にも言えなかったけど、Sさんなら大丈夫じゃないか?と思えた
Sさんは黙って私の話を聞いてくれた
そして、それでも私の両親に挨拶をしたいと言ってくれた
こそこそ隠れてつきあいたくない
みほことは遊びでつきあってるわけではないのをきちんと自分で説明したい
そう言ってくれたのだ
母は、パートがある日は外に出て、パートが休みの日は相変わらず家から一歩も出ない生活を送っていたが、前よりはマシになったほうだった
職場の人間関係は相変わらずだったみたいで、機嫌が悪い日と悪くない日の差が激しかった
そして、私がバイトで家にいない時にSさんは私の両親にアポを取り挨拶に来た
挨拶をしたいとは聞いていたが、Sさん1人で来るとは思わなかったので、バイトから帰ってきて
「今日Sっていう人が挨拶にきた」
と父から聞かされるまで知らなかった
「Sさんに会ったの!?え?お父さんだけ??」
そう聞くと
「いや、お母さんも一緒にいたよ。前もって家に電話をかけてくれたんだ。ご両親に挨拶したいので、お時間くれませんか?って」
母にも挨拶したんだ・・・
会いたくないな・・きっと機嫌悪いだろうな・・・
そう思い、父と2人で母の待つ自宅へ帰った
「ただいま・・・」
母はきっと機嫌悪い上に、文句を言ってくると思ったのでいつも以上に控えめに言った
すると満面の笑みで母が
「Sくんって素敵ね。あんなにきちんと挨拶できるなんて。そんな人と知り合えたの?正直、彼氏なんてあんたにはまだ早いと思っていたから、挨拶に来るって言われた時はどうしようかと思ったけど、Sくんなら合格」
と思いがけない言葉が母から聞けたのだった
Sさんと、うちの両親がどんな会話をしたのかはいくら聞いても教えてくれなかったが、あの母に気に入られるなんて、なんてSさんはすごいのだろうと思った
ただ、この時、Sさんとうちの両親の間で約束事が交わされていた
「高3の夏、自分は就職活動が始まります。就職先が決まるまで、みほこさんとは会いません。その代わり、電話は許してください」
そう言われたそうだ
会わない?なんで??
初耳だったので、すぐSさんに連絡をした
結果、思いがけないことを提案されたのだった
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる