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第一章
女子高生姫野怜亜を目にした勇者ミシェル
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ドン、ドン、ドン、ドン⋯⋯。
礼拝堂の入口の扉が激しく叩かれ、それと同時に清らかな声が扉の外から聞こえてきた。
「ルキさん、いないんですか? リノさん、いますか? 何かあったんですか?」
ルキは扉の方に向き直ると右手をかざした。
カチャッ⋯⋯。
扉の鍵が開いた途端、若い男が息せき切って駆け込んでくる。ルキは一つ大きく息を吐いた⋯⋯。
男の名はミシェル・アークヴェル、勇者だ。端正な顔立ちの中にあどけなさが残るその長身のイケメンは、上質な冒険者服を着ていても姿勢の良さと体のラインから引き締まった体つきであろう事が想像できた。
そして何を隠そう、このミシェルこそが山田一郎こと神がルキへの借りを作った理由なのだ。
それは三年前、突然当時十五歳のミシェルを連れルキとリノの元へ現れた神が『この若き勇者ミシェルの面倒を見てほしい』とルキに頼み込んだ。そしてそれを了承したルキは、それ以降ミシェルを自分の冒険者パーティの一員に加え共に旅をしているというわけだ。
その神に選ばれし勇者ミシェルに向かってルキが言葉を発した。
「なんだ、ミシェル、儀式だと言ってあっただろ」
「はい、ルキさん、ですがリノさんの苦しそうな声が聞こえたので何かあったのかと⋯⋯」
リノがミシェルの顔を見た。
「大丈夫よ、ミシェル、何もないわ」
「そうですか、良かった」
ホッとしたような表情を浮かべながらベッド⋯⋯いや、祭壇の方へ近づくミシェル。魔法円の中央で横たわる姫野怜亜に気づいた。
「そのかたは?」
「ああ、異世界人だ」
「異世界人? では召喚の儀式は成功したのですね。大国の王女様なのですか?」
「さぁな、それを調べる前にミシェルが邪魔をしたからな」
「あっ、そうでしたかルキさん、申し訳ありませんでした」
「いや別に構わない。儀式は終わってたからな」
「そうですか、それにしてもお美しいかたですね」
「ああ、そうだな⋯⋯」
ルキはそう言いながら怜亜のそばに屈み怜亜の手に握られていた手紙を掴むと立ち上がった。
ルキは手紙を開き目を通すと振り向きリノとミシェルの顔を見た。
「どうやら神によると大国の王女ではないらしい。姫野怜亜という十八の小娘だ。しかし心根の優しい美人である事は間違いないし、まぁどうにかなるだろ」
その言葉にミシェルが強く反応した。
「ルキさん、本当にそのかたを、あの⋯⋯あんな第一王子様の妻に差し上げるおつもりですか?」
「ああ、そのつもりだが、なんで今更そんな事を言い出すんだ?」
「い、いえ⋯⋯そのかたのお気持ちはどうなるのかと⋯⋯」
「俺はただ冒険者ギルドの依頼を受けただけだがな」
「それはそうですが、このかたのお気持ちが⋯⋯」
リノがミシェルのそばに近寄った。
「どうしたの? ミシェル突然そんな事言い出して」
「いえ、リノさん、何でもありません⋯⋯神のご意志なら、きっとこれも運命なのですね⋯⋯」
その時、突然怜亜の体がピクリと動き、怜亜がムクっと起き上がったのだった⋯⋯。
礼拝堂の入口の扉が激しく叩かれ、それと同時に清らかな声が扉の外から聞こえてきた。
「ルキさん、いないんですか? リノさん、いますか? 何かあったんですか?」
ルキは扉の方に向き直ると右手をかざした。
カチャッ⋯⋯。
扉の鍵が開いた途端、若い男が息せき切って駆け込んでくる。ルキは一つ大きく息を吐いた⋯⋯。
男の名はミシェル・アークヴェル、勇者だ。端正な顔立ちの中にあどけなさが残るその長身のイケメンは、上質な冒険者服を着ていても姿勢の良さと体のラインから引き締まった体つきであろう事が想像できた。
そして何を隠そう、このミシェルこそが山田一郎こと神がルキへの借りを作った理由なのだ。
それは三年前、突然当時十五歳のミシェルを連れルキとリノの元へ現れた神が『この若き勇者ミシェルの面倒を見てほしい』とルキに頼み込んだ。そしてそれを了承したルキは、それ以降ミシェルを自分の冒険者パーティの一員に加え共に旅をしているというわけだ。
その神に選ばれし勇者ミシェルに向かってルキが言葉を発した。
「なんだ、ミシェル、儀式だと言ってあっただろ」
「はい、ルキさん、ですがリノさんの苦しそうな声が聞こえたので何かあったのかと⋯⋯」
リノがミシェルの顔を見た。
「大丈夫よ、ミシェル、何もないわ」
「そうですか、良かった」
ホッとしたような表情を浮かべながらベッド⋯⋯いや、祭壇の方へ近づくミシェル。魔法円の中央で横たわる姫野怜亜に気づいた。
「そのかたは?」
「ああ、異世界人だ」
「異世界人? では召喚の儀式は成功したのですね。大国の王女様なのですか?」
「さぁな、それを調べる前にミシェルが邪魔をしたからな」
「あっ、そうでしたかルキさん、申し訳ありませんでした」
「いや別に構わない。儀式は終わってたからな」
「そうですか、それにしてもお美しいかたですね」
「ああ、そうだな⋯⋯」
ルキはそう言いながら怜亜のそばに屈み怜亜の手に握られていた手紙を掴むと立ち上がった。
ルキは手紙を開き目を通すと振り向きリノとミシェルの顔を見た。
「どうやら神によると大国の王女ではないらしい。姫野怜亜という十八の小娘だ。しかし心根の優しい美人である事は間違いないし、まぁどうにかなるだろ」
その言葉にミシェルが強く反応した。
「ルキさん、本当にそのかたを、あの⋯⋯あんな第一王子様の妻に差し上げるおつもりですか?」
「ああ、そのつもりだが、なんで今更そんな事を言い出すんだ?」
「い、いえ⋯⋯そのかたのお気持ちはどうなるのかと⋯⋯」
「俺はただ冒険者ギルドの依頼を受けただけだがな」
「それはそうですが、このかたのお気持ちが⋯⋯」
リノがミシェルのそばに近寄った。
「どうしたの? ミシェル突然そんな事言い出して」
「いえ、リノさん、何でもありません⋯⋯神のご意志なら、きっとこれも運命なのですね⋯⋯」
その時、突然怜亜の体がピクリと動き、怜亜がムクっと起き上がったのだった⋯⋯。
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