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8、ロイ様とお出掛け!これはデートと解釈してもいいでしょうか?
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「よっしゃー!夏休みだー!エンジョイするぞー!」
7月の下旬に入り、俺たちは夏休みに入った。7月中に宿題も終わらせてから8月は遊びまくる!
そう計画を立てた俺はさっそく勉強に取り掛かっていた。
「勉強か?えらいな」
「えー?そう?フフ、もっと褒めて~」
ロイ様に頭を撫でてもらって、やる気が湧いてくる。
だが、すぐに集中力が切れてしまう。
「はぁ…まぁ、後ででいっか!ロイ!遊びに行かない?」
「遊びに?」
「うん!カラオケ行こうよ!」
「か、からおけ?」
俺の言った言葉を繰り返して言うロイ様が可愛いくてしかたない。俺は微笑んでロイ様の腕を掴んだ。
「行けばわかる!ほら、出かける準備して」
「あ、待て!」
俺は急いで着替えて、外に出る。隣にはロイ様も一緒だ。
「カラオケとか久しぶりだなぁ」
「そのからおけとかいうのは何なんだ?」
「カラオケはなんか小さい部屋で歌を歌うんだよ」
「歌を?わざわざ金銭を払ってか?」
「まぁ、行ってみたら凄さが分かるんじゃない?」
「さっきから焦らしてばかりだ…」
プクッとほっぺを膨らして拗ねるロイ様はまるで子供のようだ。
それを見てクスクスと俺は笑う。
部屋についてロイ様は部屋中を見渡した。
「ここは…なんともすごい」
「でしょ?飲み物はもうすぐ来るからね」
「あ、あぁ」
しばらく、カラオケについてをレクチャーして早速歌うことになったがロイ様が歌えるような曲が何一つない。
「まぁ、まずは俺が歌うからそれ聞いて覚えてみてよ!」
「なんて無茶な…」
「フフ、頑張りたまえ」
とりあえず、最近流行っている曲を何個か歌う。
ロイ様はそれを必死に聞いている。
「どう?いけそう?」
「あぁ!最初に歌った曲なら歌えそうだ!」
そう言ってマイクを取った。ロイ様は美声を響かせて、リズムや音程もバッチリで歌えていた。
俺は思わず驚いてジュースを吹き出してしまった。
「凄い!!完璧だったよ!」
「そうか?それなら、良かった」
「うん!ロイは歌が上手いね」
「そんなことないぞ、あっちの世界ではあまり上手い方ではなかった」
あっち世界は基準がバグっているのかな?と思うくらいロイ様は歌が上手かった。
その後も、何曲か歌って俺たちの喉はガラガラになった。
しばらく、2人でダラダラ散歩しながら色々話す。
人気の多い場所に来た時のことだった。
「っ!ゆ、ユリン?」
ロイ様が急に走り出して、ボブの女の子の肩を叩く。
「えっ、と…人違いでは?」
「あ…す、すまなかった」
「ロイ?」
「そりゃいるわけないか…」
ロイ様の悲痛な顔が頭から離れない。最近はユリンのことを聞いていなかったからすっかり忘れていた。
「肉まん買ってこ」
「…肉まん?」
「食べれば分かるよ」
コンビニで肉まんを二つ買って公園のベンチに座って食べる。
「元気出た?」
「…」
「肉まん美味しくなかった?」
「そんなことはない!ただ…その、不安なんだ」
「不安?」
ロイ様は暗い顔をしている。俺だったらそんな顔させないのにと思ってしまう。
「…きっと、ユリンは今頃色んな奴に口説かれているだろう。俺が帰ってきた時にはもう、忘れられてるかもしれない」
ユリンには攻略者がたくさんいる。ゲームでも毎日のように口説かれていた。
「そんなこと、ないよ」
「だが…」
「大丈夫!ロイはカッコいいからきっと俺がユリンちゃんだったら絶対に忘れないよ!」
「ほ、本当か?」
「うん!だから元気出して!ほら、そんなに眉間に皺寄せてたら幸せが逃げちゃうよ?」
「そ、そうなのか?!」
俺はロイ様の口の端を無理やりあげた。
「ほら、笑顔が大事!フフ」
「っ、ありがとう」
「早く帰ろ?母さんが心配しちゃうよ」
あたりはすっかり夜になった。今日の夕飯を2人で予想しながら歩いて帰る。
「じゃあ、俺はカレーだと思うな」
「俺はハンバーグがいい。それか、唐揚げかもしれん」
「それロイが好きなやつばっかじゃん」
2人で笑いながら家に帰った。きっと、今日のお出掛けでより俺たちの距離は近くなった。
「ロイ…おやすみのキスして」
「またか?本当にこの国では普通のことなんだよな?」
「うん!だから、早く」
「っ…仕方ない」
ほっぺにちゅっとキスされる。俺は騙したことの罪悪感もあったが、キスしてくれた嬉しさの方が完全に上回った。
「じゃあ,寝よっか」
「……近くないか?」
「え?だって、いつもと同じくらいだよ?」
「そうか?…俺は誰かとねるのは玲が初めてだからよく分からないな」
「そうでしょ?だから、俺が教えてあげてるんです!」
ロイ様は少し怪しむような目を俺に向けたが、すぐに仕方ないと困ったように笑って俺を抱きしめてくれたのだった。
7月の下旬に入り、俺たちは夏休みに入った。7月中に宿題も終わらせてから8月は遊びまくる!
そう計画を立てた俺はさっそく勉強に取り掛かっていた。
「勉強か?えらいな」
「えー?そう?フフ、もっと褒めて~」
ロイ様に頭を撫でてもらって、やる気が湧いてくる。
だが、すぐに集中力が切れてしまう。
「はぁ…まぁ、後ででいっか!ロイ!遊びに行かない?」
「遊びに?」
「うん!カラオケ行こうよ!」
「か、からおけ?」
俺の言った言葉を繰り返して言うロイ様が可愛いくてしかたない。俺は微笑んでロイ様の腕を掴んだ。
「行けばわかる!ほら、出かける準備して」
「あ、待て!」
俺は急いで着替えて、外に出る。隣にはロイ様も一緒だ。
「カラオケとか久しぶりだなぁ」
「そのからおけとかいうのは何なんだ?」
「カラオケはなんか小さい部屋で歌を歌うんだよ」
「歌を?わざわざ金銭を払ってか?」
「まぁ、行ってみたら凄さが分かるんじゃない?」
「さっきから焦らしてばかりだ…」
プクッとほっぺを膨らして拗ねるロイ様はまるで子供のようだ。
それを見てクスクスと俺は笑う。
部屋についてロイ様は部屋中を見渡した。
「ここは…なんともすごい」
「でしょ?飲み物はもうすぐ来るからね」
「あ、あぁ」
しばらく、カラオケについてをレクチャーして早速歌うことになったがロイ様が歌えるような曲が何一つない。
「まぁ、まずは俺が歌うからそれ聞いて覚えてみてよ!」
「なんて無茶な…」
「フフ、頑張りたまえ」
とりあえず、最近流行っている曲を何個か歌う。
ロイ様はそれを必死に聞いている。
「どう?いけそう?」
「あぁ!最初に歌った曲なら歌えそうだ!」
そう言ってマイクを取った。ロイ様は美声を響かせて、リズムや音程もバッチリで歌えていた。
俺は思わず驚いてジュースを吹き出してしまった。
「凄い!!完璧だったよ!」
「そうか?それなら、良かった」
「うん!ロイは歌が上手いね」
「そんなことないぞ、あっちの世界ではあまり上手い方ではなかった」
あっち世界は基準がバグっているのかな?と思うくらいロイ様は歌が上手かった。
その後も、何曲か歌って俺たちの喉はガラガラになった。
しばらく、2人でダラダラ散歩しながら色々話す。
人気の多い場所に来た時のことだった。
「っ!ゆ、ユリン?」
ロイ様が急に走り出して、ボブの女の子の肩を叩く。
「えっ、と…人違いでは?」
「あ…す、すまなかった」
「ロイ?」
「そりゃいるわけないか…」
ロイ様の悲痛な顔が頭から離れない。最近はユリンのことを聞いていなかったからすっかり忘れていた。
「肉まん買ってこ」
「…肉まん?」
「食べれば分かるよ」
コンビニで肉まんを二つ買って公園のベンチに座って食べる。
「元気出た?」
「…」
「肉まん美味しくなかった?」
「そんなことはない!ただ…その、不安なんだ」
「不安?」
ロイ様は暗い顔をしている。俺だったらそんな顔させないのにと思ってしまう。
「…きっと、ユリンは今頃色んな奴に口説かれているだろう。俺が帰ってきた時にはもう、忘れられてるかもしれない」
ユリンには攻略者がたくさんいる。ゲームでも毎日のように口説かれていた。
「そんなこと、ないよ」
「だが…」
「大丈夫!ロイはカッコいいからきっと俺がユリンちゃんだったら絶対に忘れないよ!」
「ほ、本当か?」
「うん!だから元気出して!ほら、そんなに眉間に皺寄せてたら幸せが逃げちゃうよ?」
「そ、そうなのか?!」
俺はロイ様の口の端を無理やりあげた。
「ほら、笑顔が大事!フフ」
「っ、ありがとう」
「早く帰ろ?母さんが心配しちゃうよ」
あたりはすっかり夜になった。今日の夕飯を2人で予想しながら歩いて帰る。
「じゃあ、俺はカレーだと思うな」
「俺はハンバーグがいい。それか、唐揚げかもしれん」
「それロイが好きなやつばっかじゃん」
2人で笑いながら家に帰った。きっと、今日のお出掛けでより俺たちの距離は近くなった。
「ロイ…おやすみのキスして」
「またか?本当にこの国では普通のことなんだよな?」
「うん!だから、早く」
「っ…仕方ない」
ほっぺにちゅっとキスされる。俺は騙したことの罪悪感もあったが、キスしてくれた嬉しさの方が完全に上回った。
「じゃあ,寝よっか」
「……近くないか?」
「え?だって、いつもと同じくらいだよ?」
「そうか?…俺は誰かとねるのは玲が初めてだからよく分からないな」
「そうでしょ?だから、俺が教えてあげてるんです!」
ロイ様は少し怪しむような目を俺に向けたが、すぐに仕方ないと困ったように笑って俺を抱きしめてくれたのだった。
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