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20、サンタさんを信じる推しが可愛すぎる…!
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「さっむ…起きたくない」
「俺も、もう少し布団にいたいな」
「じゃあ後10分したら出ようか」
朝、俺たちは布団にくるまりながら二度寝をしようとしていた。
「ロイ君ー!玲ー!早く起きてきなさい~!」
「うぅ…はぁ、起きるか」
「そうだな」
ゆっくりと布団から足を出す。ロイ様と一緒に下へ降りると母さんと父さんが興奮した様子で俺たちを迎えた。
「早くリビングに来て!いいものがあるわよ」
「さぁさぁ」
そういえば、今日はサンタさんからプレゼントが届く日か。
俺の家は毎年クリスマスツリーのそばにプレゼントが置いてある。
「そうだ!サンタさんは来てくれただろうか?」
急ぎ足でリビングに向かうロイ様と毎年のことなのでゆっくりとロイ様を追う俺。
リビングに着くと早速、興奮した様子のロイ様がプレゼントを手に抱えていた。
「玲、見ろ!プレゼントが届いていたぞ!」
「フフ、よかったね」
「玲のもちゃんとあるぞ!」
「おー、やった」
俺は箱を開けた。中には欲しがっていたゲームカセットが入っている。
「ロイのはなんだった?」
「こ、これは!…俺が欲しいとサンタさんに手紙で書いたものだ!」
「えっと、本だっけ?」
「あぁ!」
本を手に取って柄になくはしゃぐロイ様を俺と母さんと父さんで仲良く見守る。
「やったな!」
「うん、良かったね」
こうして、クリスマスが終わったのだった。
「あー…こたつから出たくないよ」
「初詣とやらに行くのではないのか?!」
やっぱりこたつで蜜柑は最高だな。ロイ様はもう着替えている。
俺もノロノロとこたつから出て着替える。
「う~!さっむ」
「おい、遅いぞ!」
「ロイは歩くの速すぎー!どんだけ楽しみなの…」
「初めて行くんだ!楽しみに決まってるだろう!」
神社に着くと沢山の人で賑わっている。人の間を通り抜けて行く。
はぐれないようにって手を繋ごうとしたけど断られちゃった。
お参りしたら、おみくじを見つけたのでロイ様を誘って2人で一緒に引く。
「あー、吉だ」
「これは良いのか?」
「ん?どれ?…あらら、悪いですね」
ロイ様のは大凶。大凶なんて初めて見た。
2人で帰る途中にたまたま晴人と会った。
「晴人はもうお参り行った?」
「うん…」
「本当?この後は予定ある?」
「特にはない…」
「本当?じゃあさ、スイーツ食べ放題についてきてくれない?」
1人で行くのはなかなか勇気が出なかったのだ。晴人は一緒にいても恥ずかしくないし、たまに逆ナンされるのが欠点だけど。
「また?もう5回目だよ?…」
「えー…ダメ?」
「い、いいけど…」
晴人と2人で話していると横にいたロイ様がちょんと俺の服を引っ張った。
「ん?どうかした?」
「いや、別に…」
「?」
ロイ様は拗ねているのか少しだけ眉を顰めている。
「じゃあ、お昼食べたら迎えに来て」
「うん…」
晴人と別れてロイ様とまた2人きりになった。すると、何故か距離を寄せてくるロイ様。
「どうかしたの?」
「…なんでもない」
「なんでもないっていう表情じゃあないけどね」
「…」
ムスッとしたまま黙るロイ様にキュンとする。
俺はツンツンとロイ様のほっぺをつついてみる。
「俺が晴人と仲良いから嫉妬した?」
「…」
「フフ、そうだよね。ロイは俺に特別な人ができるのが嫌なんだもんねー」
「そ、それは…!」
クスクスと笑いながらロイ様の手にするりと自分の手を絡める。
ぎゅっと恋人繋ぎで握る。
「今は周りに人がいないからいいよね」
「そ、そういう問題じゃないんだが」
手を離そうとするロイ様。でも、俺が抵抗すると渋々と言った様子で手を握り返してくれた。
「ロイ、大好き」
「…分かっている」
「付き合って」
「…すまん」
短い返事だ。もっと、ちゃんと考えてから返信をしてほしい。
もうすぐでロイ様は帰ってしまうのだろうか…
一時頃、晴人が迎えに来てくれたので遊びに出かけた。
「うひゃー!美味しそう!」
お皿に盛られたスイーツは宝石のように光り輝いている。
「んー!美味しい」
「フフ」
「ん?何?」
「いや…玲っていっつも同じ反応するよね」
「だ、だって美味しいんだもん」
揶揄われているようで、プクッと頬を膨らませる。
「見てて飽きないね…」
「そうかな?えへへ、なんか褒められてる気分」
その間もパクッとケーキを口に運ぶ。晴人は俺を見ているだけで全然、スイーツを堪能していない。
毎回こうなのだ。最初はなんだか、俺ばっかり楽しんで罪悪感があったけど今ではもう慣れたので気にせず楽しんでいるのだが…
「…あー」
この男、俺のあーんがないとスイーツを食べないのだ。
「もう!自分で食べてよね」
「…もう一口」
「しょうがないなぁ」
こうして、甘やかしてしまうのも致し方ない。だって顔が良いんだもんね。
たくさん、食べてお腹いっぱいになったところでお店を出た。
「付き合ってくれてありがとう!また来ようね」
「うん…ねぇ、玲」
「ん?」
「今日、久しぶりに…一緒に寝たい」
そういえば、最近はロイ様とずっと寝ていて晴人と寝ていなかった。
久しぶりの甘えに俺はなんだか、嬉しくなってもちろんと即答してしまった。
夜中、準備も万端で晴人を待っていた時だった。後ろから不意に誰かから抱きしめられる。
振り向くと、そこにはなんとロイ様がいた。
「今日は晴人が来るのか…」
「う、うん」
「…途中でこっちのベットに来れないのか?」
「む、無理かも…」
「そうか…」
えー?なんでそんなに落ち込んでるの?も、もしかして俺、脈アリ?!
「俺も、もう少し布団にいたいな」
「じゃあ後10分したら出ようか」
朝、俺たちは布団にくるまりながら二度寝をしようとしていた。
「ロイ君ー!玲ー!早く起きてきなさい~!」
「うぅ…はぁ、起きるか」
「そうだな」
ゆっくりと布団から足を出す。ロイ様と一緒に下へ降りると母さんと父さんが興奮した様子で俺たちを迎えた。
「早くリビングに来て!いいものがあるわよ」
「さぁさぁ」
そういえば、今日はサンタさんからプレゼントが届く日か。
俺の家は毎年クリスマスツリーのそばにプレゼントが置いてある。
「そうだ!サンタさんは来てくれただろうか?」
急ぎ足でリビングに向かうロイ様と毎年のことなのでゆっくりとロイ様を追う俺。
リビングに着くと早速、興奮した様子のロイ様がプレゼントを手に抱えていた。
「玲、見ろ!プレゼントが届いていたぞ!」
「フフ、よかったね」
「玲のもちゃんとあるぞ!」
「おー、やった」
俺は箱を開けた。中には欲しがっていたゲームカセットが入っている。
「ロイのはなんだった?」
「こ、これは!…俺が欲しいとサンタさんに手紙で書いたものだ!」
「えっと、本だっけ?」
「あぁ!」
本を手に取って柄になくはしゃぐロイ様を俺と母さんと父さんで仲良く見守る。
「やったな!」
「うん、良かったね」
こうして、クリスマスが終わったのだった。
「あー…こたつから出たくないよ」
「初詣とやらに行くのではないのか?!」
やっぱりこたつで蜜柑は最高だな。ロイ様はもう着替えている。
俺もノロノロとこたつから出て着替える。
「う~!さっむ」
「おい、遅いぞ!」
「ロイは歩くの速すぎー!どんだけ楽しみなの…」
「初めて行くんだ!楽しみに決まってるだろう!」
神社に着くと沢山の人で賑わっている。人の間を通り抜けて行く。
はぐれないようにって手を繋ごうとしたけど断られちゃった。
お参りしたら、おみくじを見つけたのでロイ様を誘って2人で一緒に引く。
「あー、吉だ」
「これは良いのか?」
「ん?どれ?…あらら、悪いですね」
ロイ様のは大凶。大凶なんて初めて見た。
2人で帰る途中にたまたま晴人と会った。
「晴人はもうお参り行った?」
「うん…」
「本当?この後は予定ある?」
「特にはない…」
「本当?じゃあさ、スイーツ食べ放題についてきてくれない?」
1人で行くのはなかなか勇気が出なかったのだ。晴人は一緒にいても恥ずかしくないし、たまに逆ナンされるのが欠点だけど。
「また?もう5回目だよ?…」
「えー…ダメ?」
「い、いいけど…」
晴人と2人で話していると横にいたロイ様がちょんと俺の服を引っ張った。
「ん?どうかした?」
「いや、別に…」
「?」
ロイ様は拗ねているのか少しだけ眉を顰めている。
「じゃあ、お昼食べたら迎えに来て」
「うん…」
晴人と別れてロイ様とまた2人きりになった。すると、何故か距離を寄せてくるロイ様。
「どうかしたの?」
「…なんでもない」
「なんでもないっていう表情じゃあないけどね」
「…」
ムスッとしたまま黙るロイ様にキュンとする。
俺はツンツンとロイ様のほっぺをつついてみる。
「俺が晴人と仲良いから嫉妬した?」
「…」
「フフ、そうだよね。ロイは俺に特別な人ができるのが嫌なんだもんねー」
「そ、それは…!」
クスクスと笑いながらロイ様の手にするりと自分の手を絡める。
ぎゅっと恋人繋ぎで握る。
「今は周りに人がいないからいいよね」
「そ、そういう問題じゃないんだが」
手を離そうとするロイ様。でも、俺が抵抗すると渋々と言った様子で手を握り返してくれた。
「ロイ、大好き」
「…分かっている」
「付き合って」
「…すまん」
短い返事だ。もっと、ちゃんと考えてから返信をしてほしい。
もうすぐでロイ様は帰ってしまうのだろうか…
一時頃、晴人が迎えに来てくれたので遊びに出かけた。
「うひゃー!美味しそう!」
お皿に盛られたスイーツは宝石のように光り輝いている。
「んー!美味しい」
「フフ」
「ん?何?」
「いや…玲っていっつも同じ反応するよね」
「だ、だって美味しいんだもん」
揶揄われているようで、プクッと頬を膨らませる。
「見てて飽きないね…」
「そうかな?えへへ、なんか褒められてる気分」
その間もパクッとケーキを口に運ぶ。晴人は俺を見ているだけで全然、スイーツを堪能していない。
毎回こうなのだ。最初はなんだか、俺ばっかり楽しんで罪悪感があったけど今ではもう慣れたので気にせず楽しんでいるのだが…
「…あー」
この男、俺のあーんがないとスイーツを食べないのだ。
「もう!自分で食べてよね」
「…もう一口」
「しょうがないなぁ」
こうして、甘やかしてしまうのも致し方ない。だって顔が良いんだもんね。
たくさん、食べてお腹いっぱいになったところでお店を出た。
「付き合ってくれてありがとう!また来ようね」
「うん…ねぇ、玲」
「ん?」
「今日、久しぶりに…一緒に寝たい」
そういえば、最近はロイ様とずっと寝ていて晴人と寝ていなかった。
久しぶりの甘えに俺はなんだか、嬉しくなってもちろんと即答してしまった。
夜中、準備も万端で晴人を待っていた時だった。後ろから不意に誰かから抱きしめられる。
振り向くと、そこにはなんとロイ様がいた。
「今日は晴人が来るのか…」
「う、うん」
「…途中でこっちのベットに来れないのか?」
「む、無理かも…」
「そうか…」
えー?なんでそんなに落ち込んでるの?も、もしかして俺、脈アリ?!
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