今日はカレーの日

山田ジギタリス

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手抜きカレー

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浮気が嫁にばれた。

嫁は先輩の婚約者だった。
初めて紹介されたとき、先輩を見つめ幸せそうな嫁に惚れた。
他人の婚約者だから、そう言い聞かせてあきらめたつもりだった。

結婚が間近にせまったころに先輩が事故で亡くなってしまった。
嫁のお腹の中には先輩の子供が。

それを承知で俺は嫁にアタックした。
なかなか承知してくれなかったけれど最後は頷いてくれた。
弱みに付け込んだわけだ。
それが俺の中で棘のように引っ掛かっていた。


子育ては大変だけど楽しみもあった。
自分の子供はなかなかできないけれどそれでも嫁がそばにいれば。

そう思ってたはずなのに。

ときどき、なにか思うかのような表情をしている嫁を見ると苦しくなる。
まだ、先輩の事想ってるのかな。

そんなころ、転勤の話が出た。
嫁は働いているし職場を変えさせるのはかわいそうだ。
単身で行く事にした。


同僚とあんなことになるとは思わなかった。

歓迎会ののあと同じ方向だからと彼女を送っていった。
酔った彼女は旦那の愚痴を言う。
たわいない愚痴だったけれどなんか聞いてあげる流れになって、、、そのままホテルに行ってしまった。

一回だけ、お互いにそう思っていたけれど、ずるずると続いてしまった。

そして、嫁が弁護士を連れて乗り込んできた。

俺も嫁の浮気を疑っていたけれど、相手と思った男は弁護士の弟でゲイだった。

コテンパンにやられ、離婚も覚悟したけれど、嫁はわかれない、と言った。
「今度だけは許してあげる。お腹にはあなたの子供が居るしね」

俺は信頼できる上司と相談してその紹介で地場の会社に転職した。
給料は下がるけれど、転勤はない。

お腹が大きくて苦しそうな嫁の代わりに、俺が子供にご飯を作る。
たまに、手抜きカレーを作ってあげる。
唐揚げを入れると喜んで食べてくれる。

匂いだけでお腹いっぱいという嫁には果物を切ってあげる。
すっぱかったからか顔を顰めた嫁がおかしくてちょっと笑って、嫁ににらまれて貌を戻した。
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