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ヒロインに転生しました
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王宮の一室に偉い方々が揃って厳しい顔でこちらを見ている。
その前に立っているのは若い男女。一人は悪役令嬢。まだ目立たないがそのお腹には子供がいる。もう一人はヒロイン。こちらのお腹は大きくせり出し産み月が近いことがわかる。男は王太子。
老人が立ち上がり、礼をして読み上げた内容は婚約の解消と王太子の廃嫡、そして令嬢2人が貴族籍を剥奪されること。
場面が変わって汚い部屋で二人の女が男たちの慰み物になっている。一人は悪役令嬢でもう一人はヒロイン、、私だ。
熱にうなされた私が目を覚ました時、ベッドのわきからピンクの髪の女性が声をかけてきた。
「カノン、大丈夫?」
「熱は下がったからあとは体力が戻るのを待つだけですよ。」
反対側から声がする。そちらをみると黒髪のひっつめの女性がほっとしたような表情で見ている。
どうやら私はカノンでこの二人のどちらかはお母さんなのかな。
ひっつめの女性がカップを渡してくれる。レモネードかな、柑橘系の甘いお湯を飲ませてもらった私はまた眠りに落ちた。
熱で変な夢見てるのかなぁ。
もう一度目がさめたのは夜中で、おなじ部屋だった。
体を起こして周りを見ると質素だけど感じの良い部屋で私は、、縮んでる?
胸をさわってみると自慢の巨乳はぺっちゃんこになってる。髪を摘まんで目の前にもってくると、ピンクだった、、。
眠る前の最後の記憶は一人暮らしの家でかぜをこじらして娘に連絡をしたところまで。眠る前は孫もいる熟女だったのだけど、今はどう見ても幼女。そしてピンクの髪の毛って、、ゲームの世界?
落ち着いて考えてみよう。記憶をたどるとどうやら私はさっきのピンクの髪の毛の女性の娘で名前はカノン、5歳。
おとうさまは男爵で王宮で財務卿の下で働いている。
おかあさまは男爵家出身でおとうさまと20近く離れていて今は25歳。
お母さんと一緒にいたのは侍女のジェシカで23歳。
私の家族はあと弟のヨセフがいて2歳。
髪の毛の色とかからするとゲームの世界に違いないけど、どのゲームだろう? とりあえずもう一度寝てから考えよう。
目が覚めたらすっかり忘れていた。子供とはいえ結構忙しい。
私は10歳になったら財務卿であるオペラ公爵のところに奉公に行くことが決まっている。
そこでマナーだけではなく家事や勉強をおかあさまと侍女のジェシカに仕込まれている。
10日に一度歴史や地理、数学を教えてくれる家庭教師のおじいさんが来てくれる。
空いている時間は弟のヨハンのお世話。公爵家は一つ年上のチェロお嬢様と2つ年下のビオラお嬢様がいらっしゃるのでどちらかの侍女になるのだろう。その練習も兼ねているといわれてるけど、お嬢様のお世話に関係なくない?
公爵家の家名とお嬢様お二人のお名前に引っ掛かりを感じながらも忙しい毎日が過ぎていった。
次にゲームの事を思い出したのは8歳の時、おとうさまが部下を数人家に呼んだ時だった。
つれてきた部下の中の一番下っ端がユージンだった。
ユージン、、名前も忘れたゲームの中でヒロインのお助けキャラで、ヒロインがノーマルエンドを迎えると結婚する相手で、愛しい亡夫にどことなく似ている人。
その日はユージンにまとわりつき彼が帰る前に、
「お嫁さんにしてください」
とまで言ってしまった。
夜、部屋で考える。
今生きている世界は死ぬ前にやっていたゲームの世界に近そうだ。
そして私はヒロインだろう。髪の色、家名、おとうさまが財務卿である公爵の部下であること、そして財務卿の家に奉公に行くこと。公爵家の家名とお嬢様達の名前。
ユージンはゲームの中でもおとうさまの部下。
王宮や神殿や街角、そしてなぜか実家や公爵家の中でも会うことができる。
ユージンはゲームを進めるために必要な情報を教えてくれる。難しいことを教えてくれるんじゃないけど、攻略対象がどこにいるかとかその程度だけど、知らないと話を進められないので重要な情報だった。
攻略対象はキラキラのイケメンだけどユージンはモブオブモブという感じでゲームの中では目立たない。でも、比較の対象が悪い! ふつうにクラスメイトだったら狙うよ。
そして、いろいろクセの強い攻略対象に比べると穏やかで付き合いやすい。
プロポーズしたことで印象強くなったかな、今日の私えらい!
あくまで良いほうに考える私だった。
それからは、行儀作法も家事も勉強も頑張った。頑張った成果をほめてもらうたびにユージンを連れてくるようにねだった。彼も忙しい中うちに来て私やヨハンと遊んでくれた。
ただ、彼からすると私は歳の離れた妹か娘みたいなもので、そして足しげく通うための口実でもあった。それがわかったのは10歳になるころだった。
その前に立っているのは若い男女。一人は悪役令嬢。まだ目立たないがそのお腹には子供がいる。もう一人はヒロイン。こちらのお腹は大きくせり出し産み月が近いことがわかる。男は王太子。
老人が立ち上がり、礼をして読み上げた内容は婚約の解消と王太子の廃嫡、そして令嬢2人が貴族籍を剥奪されること。
場面が変わって汚い部屋で二人の女が男たちの慰み物になっている。一人は悪役令嬢でもう一人はヒロイン、、私だ。
熱にうなされた私が目を覚ました時、ベッドのわきからピンクの髪の女性が声をかけてきた。
「カノン、大丈夫?」
「熱は下がったからあとは体力が戻るのを待つだけですよ。」
反対側から声がする。そちらをみると黒髪のひっつめの女性がほっとしたような表情で見ている。
どうやら私はカノンでこの二人のどちらかはお母さんなのかな。
ひっつめの女性がカップを渡してくれる。レモネードかな、柑橘系の甘いお湯を飲ませてもらった私はまた眠りに落ちた。
熱で変な夢見てるのかなぁ。
もう一度目がさめたのは夜中で、おなじ部屋だった。
体を起こして周りを見ると質素だけど感じの良い部屋で私は、、縮んでる?
胸をさわってみると自慢の巨乳はぺっちゃんこになってる。髪を摘まんで目の前にもってくると、ピンクだった、、。
眠る前の最後の記憶は一人暮らしの家でかぜをこじらして娘に連絡をしたところまで。眠る前は孫もいる熟女だったのだけど、今はどう見ても幼女。そしてピンクの髪の毛って、、ゲームの世界?
落ち着いて考えてみよう。記憶をたどるとどうやら私はさっきのピンクの髪の毛の女性の娘で名前はカノン、5歳。
おとうさまは男爵で王宮で財務卿の下で働いている。
おかあさまは男爵家出身でおとうさまと20近く離れていて今は25歳。
お母さんと一緒にいたのは侍女のジェシカで23歳。
私の家族はあと弟のヨセフがいて2歳。
髪の毛の色とかからするとゲームの世界に違いないけど、どのゲームだろう? とりあえずもう一度寝てから考えよう。
目が覚めたらすっかり忘れていた。子供とはいえ結構忙しい。
私は10歳になったら財務卿であるオペラ公爵のところに奉公に行くことが決まっている。
そこでマナーだけではなく家事や勉強をおかあさまと侍女のジェシカに仕込まれている。
10日に一度歴史や地理、数学を教えてくれる家庭教師のおじいさんが来てくれる。
空いている時間は弟のヨハンのお世話。公爵家は一つ年上のチェロお嬢様と2つ年下のビオラお嬢様がいらっしゃるのでどちらかの侍女になるのだろう。その練習も兼ねているといわれてるけど、お嬢様のお世話に関係なくない?
公爵家の家名とお嬢様お二人のお名前に引っ掛かりを感じながらも忙しい毎日が過ぎていった。
次にゲームの事を思い出したのは8歳の時、おとうさまが部下を数人家に呼んだ時だった。
つれてきた部下の中の一番下っ端がユージンだった。
ユージン、、名前も忘れたゲームの中でヒロインのお助けキャラで、ヒロインがノーマルエンドを迎えると結婚する相手で、愛しい亡夫にどことなく似ている人。
その日はユージンにまとわりつき彼が帰る前に、
「お嫁さんにしてください」
とまで言ってしまった。
夜、部屋で考える。
今生きている世界は死ぬ前にやっていたゲームの世界に近そうだ。
そして私はヒロインだろう。髪の色、家名、おとうさまが財務卿である公爵の部下であること、そして財務卿の家に奉公に行くこと。公爵家の家名とお嬢様達の名前。
ユージンはゲームの中でもおとうさまの部下。
王宮や神殿や街角、そしてなぜか実家や公爵家の中でも会うことができる。
ユージンはゲームを進めるために必要な情報を教えてくれる。難しいことを教えてくれるんじゃないけど、攻略対象がどこにいるかとかその程度だけど、知らないと話を進められないので重要な情報だった。
攻略対象はキラキラのイケメンだけどユージンはモブオブモブという感じでゲームの中では目立たない。でも、比較の対象が悪い! ふつうにクラスメイトだったら狙うよ。
そして、いろいろクセの強い攻略対象に比べると穏やかで付き合いやすい。
プロポーズしたことで印象強くなったかな、今日の私えらい!
あくまで良いほうに考える私だった。
それからは、行儀作法も家事も勉強も頑張った。頑張った成果をほめてもらうたびにユージンを連れてくるようにねだった。彼も忙しい中うちに来て私やヨハンと遊んでくれた。
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