せめて 抱きしめて

璃鵺〜RIYA〜

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せめて 抱きしめて〜転〜

せめて 抱きしめて〜転〜 29

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後ろからものすごい勢いで腰を叩き付けられる。
ずちゅ、ぐちゅと濡れた音が響く。
ばつんばつんと肉同士がぶつかる音がこだまする。

じんじんする・・・嫌だ・・こんなのもう嫌だ・・そこダメ・・・そこは気持ち良いの・・・!

一番感じる部分に先端が当たって、強く突かれて、腰が痺れて来る。

もう堪えられない・・・いやぁ・・・気持ち良い・・ダメぇ・・・。

「すっげぇきつい・・・気持ち良い・・・お前女よりいいよ」

奥まで突かれることに慣れた体が、快楽を生み出す。
じわじわと広がる。
少しずつ体が熱くなって、もっと突いて欲しいと思ってしまう。

そんな浅ましい自分が大嫌いなのに。
突っ込まれて喜んでいる自分は大嫌いなのに。
知らず知らず、腰が揺れる。

後ろですごい勢いで犯し始めると、口を犯している人も同じように腰を振ってくる。

こんなことは早く終わらせたい・・・もう嫌だ・・・。

何度も何度も、こんな目に遭ってきた。
無理やり捩じ込まれて、イかされて、心まで無理やり汚される。

この状況を早く終わらせる方法を、ボクは一つしか知らなかった。

ボクは腰を振って、熱くて太いものを奥まで迎え入れる。
きつく締め付けて早くイくようにした。

口の中のものは、舌を使って丹念に舐めて、吸って、突いて、こっちも早くイかせようとする。

こうして、思いっきり犯らせて、早くイかせるのが一番早い。
抵抗して、暴れて、殴られたり、傷つけられたりするのは嫌だ。
あんな痛い思いをするくらいなら、早くイかせることが、自分の身を守ることだと知っていた。

「やっと犯る気になったみたいだな・・・お前最高だよ・・」
「たまんねぇな」

笑い声が聞こえる。
何度も、何度も、こんな風に嘲笑う声を聞いた。
ボクはこんなことを望んでいないのに。
ただただ、早く終わらせて欲しいだけなのに。

「ずっと犯りたかったけど、部長にべったりだったからな」
「今日はラッキーだな」

声の感じから、全部で4人いる。
最悪はことに、そのくらい相手にするのは慣れている。

「・・・ううんっ・・・ああふ・・・ひゃあっ!」

ボクの中の、一番気持ちいい所を肉棒が擦る。
思わず嬌声を上げた。
体がビクビクと、快感に震える。

「早くイけよ。部長来ちゃうだろ」
「わかってるよ」

そう言って更に腰を早く打ち付けて来ると、ボクの中の快楽が体中を走り抜ける。
中を突かれる度に、視界が揺らいで、意識が飛びそうになる。
腰を動きに合わせて振り続けると、急に動きが止まって、お腹の中が熱くなる。

やっとイった、と思ったら、口の中にもいきなり射精された。
どろっとした臭い液体が喉の奥にぶちまけられる。
匂いに堪えながら、ボクは一気に飲み込んだ。
少し苦い味が、今は不味く感じる。
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