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少年時代③
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十四歳で俺的には色々とあったというのに、十五歳で更にそれを上回る出来事が起こった。
「やーっぱり、他の子たちに比べてかっこよくなってんじゃん。リクト」
いつも通り狩りに行って解体し、そして各所に肉を届けに行っていた時だった。この村でたった一人の医師がいる家に届けようとしていたところ、先生とは違う人間が診療所の前に立っていて首を傾げた。
「ああ、あそこの娘っこが首都から帰ってきたんだってさ。父親の手伝いをするためにね」
「へー」
丁度その時肉を渡していたおばあさんからそう説明してもらって、そういや首都に行っていたなということを思い出した。名前は確かアンナだったか。歳は俺よりも五つぐらい上だったはず。
診療所に近付くとそのアンナが俺の姿に気付いて、一度だけ軽く目を丸くした。ただすぐに笑顔になって「リクト?」と聞いてきたから頷き返した。俺も父さんの手伝いをしていて肉を分けていると説明すると「そうなんだ」と相槌を打って、そして俺から肉を受け取って診療所の中に入るのかと思いきや。
「ちょっと待ってて」
そう言われて首を傾げつつ取りあえず待ってみた。少しすると肉を置いてきたアンナがもう一度現れて、そしてなぜか俺の手首を掴む。
「こっち」
近くに魔獣でも出たのかと思って大人しくついていってしまった。アンナが向かっていたのは俺の家の近くにある森とはまた違う、そこまで大きくはないがそこそこ茂っている森。
魔獣でなくても動物が病院に入り込んできて、追い返してもらいたいのかとでも思っていた。
アンナはそこそこ歩いたかと思うと、そんなことを考えていた俺の背中を急に樹に押し付けた。身体も鍛えているしそこまで力強かったわけではなかったが、油断していた俺は軽く咽た。そして冒頭のセリフだ。
「ふふ……立派になったね」
「急になんだ」
「声変わりもした? 身長も高くなって他の子たちよりも大人びて見える」
「おい」
「私ね」
俺の手首を掴んでいる手を払って、身体を押し退けようとした時だった。アンナは俺の耳元に顔を寄せて、囁いてきた。
「童貞を食べるのが好きなの」
顔を離したアンナと目が合う。歪んだ表情をした俺に反してアンナはどこまでも晴れやかで楽しそうだ。
「真面目な狩人でも、そういうの興味あるでしょ?」
確かに去年色々とあったし、父さんの言葉を借りるなら「そういう年頃」だから正直に言ってないわけでもない。
俺が仏頂面でも無言でいたことを「よし」と思ったのか、アンナは構わず距離を縮めてきた。
童貞を食べるのが趣味と言っていた通り、アンナは確かに教え方はうまかった。興味はあったし知識も多少あったものの、実際に見るのは初めてだ。何がどうなっているのかもアンナは笑いながら教えてきた。
ただ俺は狩人でアンナは医師の助手だ。最後は好きに動いていいと言われたからその通り動いてみせると、アンナの体力は俺についてくることができず最後は虫の息だった。
服を正している間にアンナの呼吸も落ち着いたようで、のろのろと動いているのを目端に捉える。首都に行く前、こうして同じように食われた人間がこの村には何人かいるんだろう。
「……ねぇ、リクト。リクトさえよかったら、次もまたしない?」
そう言って上目遣いでしなだれているアンナに、正直に言うと何か思うことはなかった。多分、人にとっては魅力的なんだろうが。
「次だと俺はアンナの好みじゃないだろ」
「……! ……ふふ、確かにそうね。残念」
戻る時に村の人たちに怪しまれたら嫌だから別々に戻ろうと言ったのはアンナだった。まぁ、先に手を出したのはアンナのほうだし。その言葉に頷いて俺が先に村に戻ることにした。毎日森にいるから気配には敏感だ、人が通ってないのはわかる。気配がないことを確認して森から出た。アンナも追々出てくるだろう。
まぁ、割と平然としていたものの、驚いたことには変わりない。顔見知りとはいえ、そう会話したことのない人間に童貞奪われるとは思わなかった。
村を歩いているとつい同年代の男子に目がいってしまう。一体誰がアンアに食われたんだろうか。もしかしてアルフィーも……だなんて考えて急いで頭を左右に振る。そんなことあってほしくはないし、もし事実だとしたらステラはきっとショックを受ける。
とか考えていたら、一体どういうタイミングだよ言いたくなるほどアルフィーと鉢合わせしてしまった。先日あったことをバカ正直に言えるはずがなく、いつも通り他愛のない会話をする。
タイミング悪いと思ったけど、逆にいいタイミングでもあったかもしれないとふとそんな考えが頭を過ぎった。今ステラは家の手伝いでもしているんだろう、近くにいる気配はしない。
「なぁ、アルフィー。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ん? なんだい?」
「アルフィーは今十八だろ? 早い人だともう結婚考えてるって言うじゃないか。アルフィーはどうなんだ?」
「あ~、そういえば近所のおばさんたちからも聞かれたなぁ。まぁそういうのはタイミングですよって言っといたけど」
「あれは……好きな人とか、いるのか?」
ステラのためにこれだけは聞いておかなきゃいけない。もしいたとしたら、できることなら相手の名前を聞き出しておきたい。そして対策を練る。いないとしたら、それとなくステラのことを薦めておこう。
俺は確かにステラのことが好きだったし失恋もしたけど、だからこそステラには幸せになってほしい。好きな人以前の話でステラも大切な幼馴染なんだ。だから、俺も頼りにしているアルフィーと一緒になると俺は安心するしそれに嬉しくもある。
さてどうだと顎に手を当てて「ん~」と考え込んでいるアルフィーの横顔をジッと見る。そんな悩むほどのことなのかと思ったけど、アルフィーはちょっと考えがゆっくりなところがあるから急かすこともない。
「どうだろうねぇ。今のところ考えてないかも。そもそも相手もいないし」
「いないのか?」
「うん、僕は『いい人』と言われることが多いんだけど、まぁ、本当に『いい人』なんだよね。そこで止まって発展しないんだ」
なんて言葉を返せばいいのかわからない。ま、まぁ、確かにわからんでもない。アルフィーは『いい人』だ。本当に人がいい。優しいし、嫌な顔もしない。
ただ「都合がいい人」とか思う奴もいるんだろう。そういう奴は絶対に許せない自信があるし、なんならアルフィーのいいところ目一杯上げてやろうかと思うが。
話は戻すとして。アルフィーは今のところ相手がいないということはわかった。
「ならほら、どうだ。ずっと傍にいて気付かないことでもあるんじゃないか?」
「う~ん? う~ん……僕みたいな冴えない男を好きになってくれる女性はいるかなぁ?」
いるんだよすぐ傍に俺がさっき言っただろ……! ただステラには誰にも言わないでって言われたから、ここでステラの名前を上げることもできない。
「まぁ……近くをよくよく見ていたほうがいいんじゃないか」
「リクトがそう言うならそうしてみるよ。ありがとう」
「いいや……」
これで気付かなかったらステラに相談してどうにかするしかない。流石に何もせずアルフィーがステラ以外の人間と結婚するのをおいおいと見逃すことはできない。
「リクトはどう? 好きな子とか、付き合ってみたい子とかいる? ……あっ、もしかしてもうすでに付き合ってたりするのかな⁈」
「いねぇよそんな相手」
唐突に俺に話を振るな、とついムッとしてしまう。そもそも俺は去年失恋したし先日童貞奪われた男だぞ。相手がいるわけがない。
「そもそも俺は同年代から遠ざかられてるし……やっぱ獣臭キツいか……」
「そんなに気にならないけどね? それにリクト……あっ」
「なんだ?」
視線を上げた途端アルフィーが何かに気付いたように声を上げ、俺もそっちに視線を向けた。ああ、今日も周りを囲まれているし無駄にキラキラしてる。あそこまで顔が整っているとこの村で探し出すことは結構簡単だ。
それと同時に、前に湯船に浸かっている時に遭遇した時のことも思い出した。あれは思ったよりショックを受けたもんだ。
「はぁ……同年代どころか、年下からも嫌われてるっつーのに」
「えっ? えっと、セオがリクトのことを?」
「ああ」
湯船に浸かっている時に顔を合わせて、その時思いっきり顔を背けて逃げられたことを告げるとアルフィーは苦笑いを浮かべた。
向こうは相変わらず周りに囲まれていて、一方で俺はああして囲まれたこともなければ幼馴染二人以外から積極的に話しかけれたこともない。
本当に間逆な人間だな、と思っていると不意に向こうが顔を上げてこっちを見てきた。ただ視線を感じて気になっただけかもしれない。その証拠と言わんばかりに俺と目が合った瞬間、あの時と同じように思いっきり顔を逸らされた。
そんなに怯えなくても狩人だからといって取って食いはしない。
「やーっぱり、他の子たちに比べてかっこよくなってんじゃん。リクト」
いつも通り狩りに行って解体し、そして各所に肉を届けに行っていた時だった。この村でたった一人の医師がいる家に届けようとしていたところ、先生とは違う人間が診療所の前に立っていて首を傾げた。
「ああ、あそこの娘っこが首都から帰ってきたんだってさ。父親の手伝いをするためにね」
「へー」
丁度その時肉を渡していたおばあさんからそう説明してもらって、そういや首都に行っていたなということを思い出した。名前は確かアンナだったか。歳は俺よりも五つぐらい上だったはず。
診療所に近付くとそのアンナが俺の姿に気付いて、一度だけ軽く目を丸くした。ただすぐに笑顔になって「リクト?」と聞いてきたから頷き返した。俺も父さんの手伝いをしていて肉を分けていると説明すると「そうなんだ」と相槌を打って、そして俺から肉を受け取って診療所の中に入るのかと思いきや。
「ちょっと待ってて」
そう言われて首を傾げつつ取りあえず待ってみた。少しすると肉を置いてきたアンナがもう一度現れて、そしてなぜか俺の手首を掴む。
「こっち」
近くに魔獣でも出たのかと思って大人しくついていってしまった。アンナが向かっていたのは俺の家の近くにある森とはまた違う、そこまで大きくはないがそこそこ茂っている森。
魔獣でなくても動物が病院に入り込んできて、追い返してもらいたいのかとでも思っていた。
アンナはそこそこ歩いたかと思うと、そんなことを考えていた俺の背中を急に樹に押し付けた。身体も鍛えているしそこまで力強かったわけではなかったが、油断していた俺は軽く咽た。そして冒頭のセリフだ。
「ふふ……立派になったね」
「急になんだ」
「声変わりもした? 身長も高くなって他の子たちよりも大人びて見える」
「おい」
「私ね」
俺の手首を掴んでいる手を払って、身体を押し退けようとした時だった。アンナは俺の耳元に顔を寄せて、囁いてきた。
「童貞を食べるのが好きなの」
顔を離したアンナと目が合う。歪んだ表情をした俺に反してアンナはどこまでも晴れやかで楽しそうだ。
「真面目な狩人でも、そういうの興味あるでしょ?」
確かに去年色々とあったし、父さんの言葉を借りるなら「そういう年頃」だから正直に言ってないわけでもない。
俺が仏頂面でも無言でいたことを「よし」と思ったのか、アンナは構わず距離を縮めてきた。
童貞を食べるのが趣味と言っていた通り、アンナは確かに教え方はうまかった。興味はあったし知識も多少あったものの、実際に見るのは初めてだ。何がどうなっているのかもアンナは笑いながら教えてきた。
ただ俺は狩人でアンナは医師の助手だ。最後は好きに動いていいと言われたからその通り動いてみせると、アンナの体力は俺についてくることができず最後は虫の息だった。
服を正している間にアンナの呼吸も落ち着いたようで、のろのろと動いているのを目端に捉える。首都に行く前、こうして同じように食われた人間がこの村には何人かいるんだろう。
「……ねぇ、リクト。リクトさえよかったら、次もまたしない?」
そう言って上目遣いでしなだれているアンナに、正直に言うと何か思うことはなかった。多分、人にとっては魅力的なんだろうが。
「次だと俺はアンナの好みじゃないだろ」
「……! ……ふふ、確かにそうね。残念」
戻る時に村の人たちに怪しまれたら嫌だから別々に戻ろうと言ったのはアンナだった。まぁ、先に手を出したのはアンナのほうだし。その言葉に頷いて俺が先に村に戻ることにした。毎日森にいるから気配には敏感だ、人が通ってないのはわかる。気配がないことを確認して森から出た。アンナも追々出てくるだろう。
まぁ、割と平然としていたものの、驚いたことには変わりない。顔見知りとはいえ、そう会話したことのない人間に童貞奪われるとは思わなかった。
村を歩いているとつい同年代の男子に目がいってしまう。一体誰がアンアに食われたんだろうか。もしかしてアルフィーも……だなんて考えて急いで頭を左右に振る。そんなことあってほしくはないし、もし事実だとしたらステラはきっとショックを受ける。
とか考えていたら、一体どういうタイミングだよ言いたくなるほどアルフィーと鉢合わせしてしまった。先日あったことをバカ正直に言えるはずがなく、いつも通り他愛のない会話をする。
タイミング悪いと思ったけど、逆にいいタイミングでもあったかもしれないとふとそんな考えが頭を過ぎった。今ステラは家の手伝いでもしているんだろう、近くにいる気配はしない。
「なぁ、アルフィー。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ん? なんだい?」
「アルフィーは今十八だろ? 早い人だともう結婚考えてるって言うじゃないか。アルフィーはどうなんだ?」
「あ~、そういえば近所のおばさんたちからも聞かれたなぁ。まぁそういうのはタイミングですよって言っといたけど」
「あれは……好きな人とか、いるのか?」
ステラのためにこれだけは聞いておかなきゃいけない。もしいたとしたら、できることなら相手の名前を聞き出しておきたい。そして対策を練る。いないとしたら、それとなくステラのことを薦めておこう。
俺は確かにステラのことが好きだったし失恋もしたけど、だからこそステラには幸せになってほしい。好きな人以前の話でステラも大切な幼馴染なんだ。だから、俺も頼りにしているアルフィーと一緒になると俺は安心するしそれに嬉しくもある。
さてどうだと顎に手を当てて「ん~」と考え込んでいるアルフィーの横顔をジッと見る。そんな悩むほどのことなのかと思ったけど、アルフィーはちょっと考えがゆっくりなところがあるから急かすこともない。
「どうだろうねぇ。今のところ考えてないかも。そもそも相手もいないし」
「いないのか?」
「うん、僕は『いい人』と言われることが多いんだけど、まぁ、本当に『いい人』なんだよね。そこで止まって発展しないんだ」
なんて言葉を返せばいいのかわからない。ま、まぁ、確かにわからんでもない。アルフィーは『いい人』だ。本当に人がいい。優しいし、嫌な顔もしない。
ただ「都合がいい人」とか思う奴もいるんだろう。そういう奴は絶対に許せない自信があるし、なんならアルフィーのいいところ目一杯上げてやろうかと思うが。
話は戻すとして。アルフィーは今のところ相手がいないということはわかった。
「ならほら、どうだ。ずっと傍にいて気付かないことでもあるんじゃないか?」
「う~ん? う~ん……僕みたいな冴えない男を好きになってくれる女性はいるかなぁ?」
いるんだよすぐ傍に俺がさっき言っただろ……! ただステラには誰にも言わないでって言われたから、ここでステラの名前を上げることもできない。
「まぁ……近くをよくよく見ていたほうがいいんじゃないか」
「リクトがそう言うならそうしてみるよ。ありがとう」
「いいや……」
これで気付かなかったらステラに相談してどうにかするしかない。流石に何もせずアルフィーがステラ以外の人間と結婚するのをおいおいと見逃すことはできない。
「リクトはどう? 好きな子とか、付き合ってみたい子とかいる? ……あっ、もしかしてもうすでに付き合ってたりするのかな⁈」
「いねぇよそんな相手」
唐突に俺に話を振るな、とついムッとしてしまう。そもそも俺は去年失恋したし先日童貞奪われた男だぞ。相手がいるわけがない。
「そもそも俺は同年代から遠ざかられてるし……やっぱ獣臭キツいか……」
「そんなに気にならないけどね? それにリクト……あっ」
「なんだ?」
視線を上げた途端アルフィーが何かに気付いたように声を上げ、俺もそっちに視線を向けた。ああ、今日も周りを囲まれているし無駄にキラキラしてる。あそこまで顔が整っているとこの村で探し出すことは結構簡単だ。
それと同時に、前に湯船に浸かっている時に遭遇した時のことも思い出した。あれは思ったよりショックを受けたもんだ。
「はぁ……同年代どころか、年下からも嫌われてるっつーのに」
「えっ? えっと、セオがリクトのことを?」
「ああ」
湯船に浸かっている時に顔を合わせて、その時思いっきり顔を背けて逃げられたことを告げるとアルフィーは苦笑いを浮かべた。
向こうは相変わらず周りに囲まれていて、一方で俺はああして囲まれたこともなければ幼馴染二人以外から積極的に話しかけれたこともない。
本当に間逆な人間だな、と思っていると不意に向こうが顔を上げてこっちを見てきた。ただ視線を感じて気になっただけかもしれない。その証拠と言わんばかりに俺と目が合った瞬間、あの時と同じように思いっきり顔を逸らされた。
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