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小話
二人に祝福を!
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リクトとセオが恋人同士。その話はあっという間に村全体に広がった。セオは本当に村一番の美形と言ってもいいぐらいで、同年代の子たちはほぼほぼみんなショックを受けていた。中には大切にしてたのに、とか俺が私が、だなんて言う子もいたけれど。それは一方的なものでセオのためのものじゃないんだよなぁとか思ったけれど口には出さなかった。
一方で実はリクトの人気もすごかった。やっぱり同い年に比べて大人びていたし、誰よりも逞しくなっていく姿をみんな見ていた。女の子たちの中にリクトのことが好きな子は結構いたし、男の子の中にも少なからずリクトのこと好きだった子はいた。
そんな二人が恋人同士になったんだから、もう阿鼻叫喚。魔獣が一斉に押し寄せてきたからこんな感じになっちゃうのかな、ってあんまりいい例えじゃないけどそんなことを思いつつ、私はそんな二人を心から祝福していた。
特にセオ。セオがものすっごくリクトのことが好きなんだってこと、実は気付いていた。リクトを見つめるセオの目はものすごく熱がこもっていたし、私とアルフィーがリクトと一緒に喋っているところを遠くから見ていた時はとっても羨ましそうにしていたから。
だから、そんなセオの気持ちがリクトに伝わったんだって。人の好きって気持ちに疎いリクトがセオの気持ちに気付いたことにも嬉しかった。
「うふふっ、村で結婚式挙げてくれるのかなぁ?」
「どうだろう? 二人とも忙しい身だし、身内だけで簡潔に済ませてしまうかもね」
「え~? 私二人のことすっごくお祝いしたいのに」
「僕だってそうだよ」
アルフィーと一緒にご飯を食べながら、話の内容はついつい幼馴染であるリクトとその恋人であるセオのことになってしまう。
確かに二人とも忙しそうだけど。特にリクトのほうは毎日欠かすことなく狩りに行ってるけど。それでも二人をお祝いする場を設けてほしいなぁっていう幼馴染の我儘は届かないかなぁ?
特にリクトのほうは私の恋の応援もしてくれたから、そのお礼も兼ねて目一杯おめでとうって言ってあげたかった。これからずっとセオと一緒に、つらいこともあるだろうけど楽しい毎日を過ごしてねって。
「リクトに会ったら目一杯おめでとうって言ってもいいと思うよ?」
「そうだね! ふふっ! 会う度に言っちゃお!」
「それだと少し面倒がっちゃうかも」
「あ~、リクトならあり得る。そしたら二人一緒の時に言っちゃうもんね。きっとセオはすごく喜ぶと思うから!」
「ふふ、そうだね」
実は前に一度だけ、リクトとセオが一緒にいたのを見たことがあった。リクトはもうびっくりするぐらいいつも通~りで、もっと喜んでいるかと思ったのにってほっぺたを膨らませたけど。
でもその代わり、セオのほうがものすごく幸せそうだった。だってずっとリクトのほうを見てにこにこしているんだもの。ああ、本当にセオってリクトのこと好きなんだなって少し見ただけでわかったし、同時におめでとうって何度も思った。
でもでもでも、リクトがデレてるところを見たい~! だなんて、幼馴染の我儘すぎるかな? でも見たいものは見たいんだからしょうがない、うん。
「……あ!」
「どうしたの? ステラ」
「あっ、う、ううん、なんでもないよ!」
とあることがふと頭に浮かんだけど、ちょっとアルフィーに対してはっきり言葉にするのは恥ずかしくてついはぐらかしてしまった。ごめんね、アルフィー。って心の中で謝りつつも頭の中は別のことを考えてる。
リクトとセオ、二人とも恋人になってすごく素敵なことだと思う。思うんだけど……
どっちが、子ども産むんだろう? って、例え幼馴染とはいえそこを考えるのは野暮かな?
一方で実はリクトの人気もすごかった。やっぱり同い年に比べて大人びていたし、誰よりも逞しくなっていく姿をみんな見ていた。女の子たちの中にリクトのことが好きな子は結構いたし、男の子の中にも少なからずリクトのこと好きだった子はいた。
そんな二人が恋人同士になったんだから、もう阿鼻叫喚。魔獣が一斉に押し寄せてきたからこんな感じになっちゃうのかな、ってあんまりいい例えじゃないけどそんなことを思いつつ、私はそんな二人を心から祝福していた。
特にセオ。セオがものすっごくリクトのことが好きなんだってこと、実は気付いていた。リクトを見つめるセオの目はものすごく熱がこもっていたし、私とアルフィーがリクトと一緒に喋っているところを遠くから見ていた時はとっても羨ましそうにしていたから。
だから、そんなセオの気持ちがリクトに伝わったんだって。人の好きって気持ちに疎いリクトがセオの気持ちに気付いたことにも嬉しかった。
「うふふっ、村で結婚式挙げてくれるのかなぁ?」
「どうだろう? 二人とも忙しい身だし、身内だけで簡潔に済ませてしまうかもね」
「え~? 私二人のことすっごくお祝いしたいのに」
「僕だってそうだよ」
アルフィーと一緒にご飯を食べながら、話の内容はついつい幼馴染であるリクトとその恋人であるセオのことになってしまう。
確かに二人とも忙しそうだけど。特にリクトのほうは毎日欠かすことなく狩りに行ってるけど。それでも二人をお祝いする場を設けてほしいなぁっていう幼馴染の我儘は届かないかなぁ?
特にリクトのほうは私の恋の応援もしてくれたから、そのお礼も兼ねて目一杯おめでとうって言ってあげたかった。これからずっとセオと一緒に、つらいこともあるだろうけど楽しい毎日を過ごしてねって。
「リクトに会ったら目一杯おめでとうって言ってもいいと思うよ?」
「そうだね! ふふっ! 会う度に言っちゃお!」
「それだと少し面倒がっちゃうかも」
「あ~、リクトならあり得る。そしたら二人一緒の時に言っちゃうもんね。きっとセオはすごく喜ぶと思うから!」
「ふふ、そうだね」
実は前に一度だけ、リクトとセオが一緒にいたのを見たことがあった。リクトはもうびっくりするぐらいいつも通~りで、もっと喜んでいるかと思ったのにってほっぺたを膨らませたけど。
でもその代わり、セオのほうがものすごく幸せそうだった。だってずっとリクトのほうを見てにこにこしているんだもの。ああ、本当にセオってリクトのこと好きなんだなって少し見ただけでわかったし、同時におめでとうって何度も思った。
でもでもでも、リクトがデレてるところを見たい~! だなんて、幼馴染の我儘すぎるかな? でも見たいものは見たいんだからしょうがない、うん。
「……あ!」
「どうしたの? ステラ」
「あっ、う、ううん、なんでもないよ!」
とあることがふと頭に浮かんだけど、ちょっとアルフィーに対してはっきり言葉にするのは恥ずかしくてついはぐらかしてしまった。ごめんね、アルフィー。って心の中で謝りつつも頭の中は別のことを考えてる。
リクトとセオ、二人とも恋人になってすごく素敵なことだと思う。思うんだけど……
どっちが、子ども産むんだろう? って、例え幼馴染とはいえそこを考えるのは野暮かな?
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