私たちハピエンを目指します!

みけねこ

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 何の感情も映していない瞳で私たちを見下ろしている王子に、そんな王子の圧にすっかり腰が引けてしまったハイリッヒ。私はというとなぜ彼がここにいるんだろうという疑問と、もしかしてとうとう死亡エンドのフラグが立ったかと内心ドキドキだった。
 王子は一度剣を下ろしたけれど相変わらず視線はハイリッヒに向かっている。まるで蛇に睨まれた蛙状態、流石にハイリッヒが可哀想になってくる。
「……恩人と言ったが、この男も雇われだろう。何を根拠にそのようなことを言った?」
「食事を運んでくれたわ。彼がいなかったら私は今頃餓死していた」
 おうじとはじめてのかいわ、みたいな可愛いフォントが一瞬頭の中に浮かんだけれど、実際そんな可愛らしい雰囲気じゃない。とにかくハイリッヒを助けなければ。私が正直に言ったにも関わらず王子は未だに殺気を収めない。何をそんなにハイリッヒを疑っているのか。いや……もしかしたら「そのまま餓死させていればよかったものの」とか思っているのかもしれない。
 ハイリッヒに逃げるように裾を引っ張ってみたけれど、彼はもう怯えて立てる様子じゃない。流石に自称「普通の男」と言っていた通りだ、この反応は普通だ間違いない。ならば責めるのもお門違いだ。
 一体いつまでのこの状態が続くの、と思ったのと同時に王子がハイリッヒに退くように剣で促していた。むき身の剣で足をペチペチしたら余計怖がってしまうだろうに。ハイリッヒは私に謝りながらもへっぴり腰のまま四つん這いで鉄格子の扉の前から退ける。剣を振り下ろしたかと思ったらガキンッと鈍い音を立てて鍵が壊された。ギィ、とゆっくり開く扉に逆光を浴びてゆっくり入ってくる王子。正直に言おう、これは乙女ゲームではなくホラーゲームだ。そう言いたくなるほどホラーだ。
 剣を構えているのが見えて、思わずギュッと目をつむった。ああやっぱり死亡エンドだ、ごめんねフリージア。家にお招きできなくてと心の中で詫びる。どう足掻いてもやっぱりカトレアは死亡エンドから逃れられないみたい。
 苦しまずに一思いにお願い! と願っていると、手元からブツッと何かが切れる音が聞こえた。そんな、四肢からもいでいこうだなんてやっぱりホラーだ。
「何をしている。次は足を出せ」
「あ、はい」
 今度は足か、と目を開けたけれど私の手はなぜかちゃんとついていた。その代わり地面に広がっていたのは私の手首を縛っていた縄だ。大人しく足を向ければ足を縛っていた縄が王子の剣によってブツリと切られる。
「立てるか」
「ちょ、ちょっと待って」
 一週間手足は縛られろくに運動することもできず、ちゃんとした食事を取ることもできなかった足はなかなか力が入らない。悪戦苦闘している私を見かねたのか、一瞬視界から消えたかと思えばヒョイッと私の身体を持ち上げた。所謂乙女の夢、『お姫様抱っこ』というやつだ。ちなみに私はお姫様抱っこに夢を見ていたわけではないため、どちらかと言うと恥ずかしい。
「お前もついて来い。証人だ」
「はっ、はい!」
 すっかり怯えてしまって言われるがままのハイリッヒだけれど、私としては彼が置いて行かれるわけではないことにホッと安堵した。
 地下牢から出ればハイリッヒが言っていた通り、ゴロツキがいたであろう部屋が現れた。そこにはすでに伸びているゴロツキに、そして王子と同じように鎧を着ている人たち。あの鎧は王族護衛の騎士たちだ。王子は彼らを一瞥すると彼らは恭しく頭を下げた。ツカツカと歩みを進める王子だけれど大股で悪いているわりには振動が少ない。ほんの少しだけ顔を上げて、王子に視線を向けた。
 あんなに喋ったことも初めてだったし、こんな間近で顔を見るのも初めて。そもそも王子とこんな接近することもなかった。今王子が何を考えているのか、私にはまったく想像できない。ただただ無言で、どこかに向かっている王子は始終口を閉じている。
 いや本当にどこに向かっているのだろう。動かせる範囲で視線を動かしてみれば、ほんの僅かに屋敷が見える。あれが渡り通路で繋がっていた屋敷だろうか。あの大きさから言って子爵……いや、男爵ぐらいか。まぁ令嬢を誘拐して監禁しようだなんて庶民がやるには難しい。そのための人を雇わなければならないし、あんな上等な牢屋も準備しなければならないのだから。
 屋敷の他には手入れの行き届いている庭。その庭も王族護衛の騎士たちと何やら捕らわれている人たちで場所を取っているけれど。未だに聞こえる叫び声は屋敷のほうで悪足掻きでもしているからだろうか。もっと様子を、と思ったけれどそこからどんどん離れていってしまう。
 視線を前に戻せば複数の人と馬車だ。もしかして私のために準備してくれたのだろうか? 馬車との距離が近付くに連れて、そこにいた人たちの顔もはっきり見えてくる。
「あっ……カトレアーっ!」
 ゆっくりと地面に降ろされた私は、泣きながら走ってきた人物に抱きとめられた。
「カトレアっ、よかった、よかったよぉっ! カトレっ……ぅっ、うわぁぁっよかったぁっ!!」
 わんわんと泣きながら私に抱きつくフリージア、その後ろにはフリージアの護衛でついてきたのかサイラスの姿が。そして馬車を開けて待っているのはエディ。サイラスはフリージアの様子を見て涙ぐみ、エディも心なしかホッとしたような顔をしている。
 よかった、やっぱりフリージアたちは気付いてくれたんだと私も小さな背中に腕を回した。
「ごめんね、フリージア。心配かけさせちゃって……」
「本当だよぉっ! もう、もうっ! う、うぅっ……よかった、カトレアっ……生きてるっ……!」
「え……」
「生きてるよ、カトレア……!」
 悪役令嬢として生まれて、常に死と隣り合わせだと思っていた。だって彼女のエンディングはいつだって惨たらしいもの、ならば私も覚悟しておかなければとそう思い日々を過ごしていた。
 嫌がらせを受けたことは以前にもよくあったし、屋敷の外を歩けば誘拐されそうになったり命を狙われそうになったり。何もしていないのに、何も悪どいことをするつもりもないからせめて穏やかに過ごさせてと思ったこともあった。でも仕方がない、悪役令嬢に生まれたのだからと心のどこかで諦めていた。
 でも改めて、命の危機に面した。死亡エンドは嫌だと、暗くて冷たい場所でも気丈に振る舞い続けた。そうでなければ怖かったのだ、流石に怖かったのだ今回ばかりは。だってゲームではすでにストーリーは始まっていて、唯一の希望であった断罪イベントが失敗に終わったのだから。
「そうね……生きてる。生きてるわ、私……」
 無意識にじわりと涙が浮かぶ。フリージアのぬくもりでようやく安心できるのだと、実感できる。
「カトレア……?」
「ごめ……安心、したら……力が……」
 手足を縛られ閉じ込められていた挙句食事もまともに取れず、常に緊張状態。それがなくなってどっと身体の力が抜けていく。力なく崩れようとしている私を必死に支えようとしているフリージアに謝りたくても、口を動かすこともできなかった。
「カトレア!」
 ああ、もう本当にごめんフリージア。あなたにそんな悲しい顔をさせたくはなかったの。


 ***
「カトレア! しっかりしてカトレア!」
 やっとカトレアに会えたと思ったのに、そのカトレアは顔を真っ青にして意識を手放していた。頑張って支えようと踏ん張っているんだけど私の腕じゃ支えきれない。でもこのままカトレアを地面の上に横たわらせるわけにもいかない。ぐったりしているカトレアを涙目になりながらも必死に支えて声をかけた。
「うそ、うそっ、やだ、カトレア、死なないよね? カトレア?! しっかりして!」
 カトレアがいなくなったのに気付いたのは、待ち合わせの場所にいつまで経っても来なかったから。サイラスと一緒にいて流石に遅すぎない? って話をしていたらなんだか焦っているエディと目が合って、何かあったんだって私たちは急いで駆け寄った。
「廊下で待っていてと言ったんですが、姿がなかったんです」
「お前が一緒にいたんじゃなかったのか」
「いきなり先生から呼び出されました。すぐに済ませようとしたんですが、その先生が『呼び出していない』と言って。嫌な予感がしてすぐに向かったんです。そしたら、これが落ちてました」
 焦りながらもそれでも冷静にと頑張っているエディが取り出したのは、何かのボタン。多分この学園指定の鞄のボタンだ。でもそのボタンはどの生徒の鞄にもついている。
「……カトレア、いないんだよね?」
「はい。すみません、俺がもっとしっかりしていれば」
「どうする、手当たり次第に探すか。それともどこか一点に絞って探すか」
 焦ったときエディの一人称が変わることはゲームで知っていたけれど、サイラスがここまで冷静だとは思わなかった。少し意外に思いつつも二人に視線を向ける。
「心当たりはあります」
「そうなの?! そしたらすぐにっ」
「しかし相手が狡猾なんです。レオに頼まれて調べていたんですが、しっかりとした証拠を残してはいない」
 それに安易に私たちに教えたら、私たちの身も危ないと言われて狼狽する。あの乙女ゲームはヒロインにとってはイージーモード、だから私は今までたった一度も危険な目に合ったことはなかった。
「……フリージアさん、貴女は寮に戻っていてください。そして、こちらが何かを知らせるまで普通に学園生活を過ごすんです」
「え……そんなっ、でもその間、カトレアは?! カトレアは何もされないって、無事でいられる保証はあるの?!」
「ここは俺たちに任せてください、必ずカトレアを見つけて――」
「カトレアは絶対に死なないって言い切れるのッ?!」
 甲高い声を出してしまって、ハッと我に返る。二人ともびっくりした顔で私を見ている。それもそうだ、二人はカトレアがあの乙女ゲームの悪役令嬢で、いつ死亡エンドのフラグが立つかなんてそんなこと知らないんだから。
 あの断罪イベントが終わって、カトレアはどこか浮かない顔をしていた。断罪イベントはカトレアが唯一生き残れるルート、私はそれが無事に終わったことにホッとしたけれどカトレアはそう思わなかったのかもしれない。だって、王子はカトレアに婚約破棄を言い渡さなかったもの。
 もしかしてあのイベントは失敗に終わったの? そしたら、唯一のルートがなくなってしまったカトレアは、これからどうなっちゃうの?
 そう思うと震えが止まらなくなった。こわい、友達を失うかもしれないことがこんなにも怖いことだったなんて。私たちはこの生活が唐突に奪われてしまうことを知っていたのに。自分が大丈夫だから、私が傍にいるからカトレアもきっと大丈夫なんだと思い込んでいた。
「……サイラス、彼女を届けてやってください」
「わかった。行こう、フリージアさん」
「うっ……うぅっ、カトレアっ……」
 結局私は何もできない、ピンチの友達を救うこともできないただの女だった。
「そう騒ぐな、気を失っただけだ」
 カトレアの身体が軽くなったと思ったら、王子がしっかりとカトレアの身体を支えてくれていた。耐え切れずに地面にお尻をつけた私に王子はそう説明する。王子の腕にしっかりと抱きかかえられているカトレアは、顔は真っ青だけれどちゃんと呼吸している。それがわかってますます身体の力が抜けた。
「アルストロ家の屋敷まで俺が運ぼう。連絡はしているな?」
「もちろん。すでに準備をして待っているはずだ」
「そうか。ならば急ごう。あそこの主を怒らせると厄介だからな」
「もう結構怒らせていると思うけどね」
 王子とエディのそんな会話をポカンとしたまま聞きつつ、立ち上がれない私をサイラスとクラークさんが両側から支えて立たせてくれた。カトレアは、王子がしっかりと抱きかかえて馬車に乗せられた。そして王子もその馬車に一緒に乗り込む。こんなシーン、ヒロイン視点でも悪役令嬢視点でも描かれてはいなかった。
 ハッと我に返ってドアが閉まろうとしている馬車に慌てて駆け寄る。私は一緒に行けない、だからせめて。
「カトレアのことお願い、王子」
「……ああ」
 カトレアの言っていた通り、本当王子の言葉って短い。内心ちょっとだけ笑って二人が乗った馬車を見送った。残ったエディが私もサイラスに送り届けてもらってくださいと告げて、自分も馬車に乗って去っていった。多分、王子のあとを追ってカトレアのところに行くんだと思う。
「行こうか、フリージアさん」
「うん……」
「お手をどうぞ、お嬢さん」
「あ、ありがとうございますっ……!」
 サイラスに促されて目の前にある馬車に乗ろうとしたとき、クラークさんにそう言われてつい顔を赤くしてしまった。きっとサイラスはそれに気付いている、ちょっと困ったような笑顔をしていたから。それでも彼は何も言わず私と一緒に馬車に乗り込んだ。
 貴族の馬車って、こんなにゆっくり静かに進むものなんだと窓の外を眺めながらなんとなく思う。これならきっとカトレアもつらい思いをすることはない。私もこの一週間、ずっと生きた心地がしなかったけどやっとまともに呼吸ができそう。
 カトレアに会っていいよって言われたら、すぐにでも会いに行こう。そして色んなことを喋ろう。カトレアがいなくなってどんだけ心配したのか、エディたちがものすごく頑張って動いてくれていたかとか。そうだ、あとこれも言っておいたほうがよさそう。
 カトレアはああ言っていたけど、王子絶対にカトレアのこと嫌ってない。だってあんなに大事そうに抱きかかえていたんだから。顔には出してなかったけど、屋敷にいの一番で乗り込んだのは王子だったんだから。
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