『モンスターカード!』で、ゲットしてみたらエロいお姉さんになりました。

ぬこぬっくぬこ

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第八章

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 はてさて、コイツでどこまでやれるか?
 魔都サンムーンのダンジョンコアがここにあるって事は、あいつらきっとアンデッド枠だよな? カシュアが居れば良かったんだが……
 まあドラスレがあるだけマシか。

「下がってろ!」
「で、でも!」

 ちょっと今回の敵はやっかいなんでな。
 たぶんドラスレ以外はダメージにならないだろう。
 とりあえず一匹ずつ……と思った瞬間だった!

 突如炎の魔法がこっちへ向かって飛んでくる!

「ばかなっ! 魔法!?」

 王座に座っている鎧が丸い宝玉を掲げている。魔道具か!?
 とっさにドラスレで受け止めるが、大きく弾き吹き飛ばされてしまう。

「クイーズ!」
「お兄ちゃん!」
「来るなっ!」

 部屋に居た鎧達が一斉に襲いかかってくる。
 と、サウが先頭に居た奴に思いっきり体当たりをする。
 バランスを崩して何体かを巻き込んで転がる鎧共。

「ナイスだサウ!」
「ウイ!」

 オレは向かってくる鎧を斬り捨てる。

「ハー達だって戦えるんだ! それにあんたがやられたら最悪だろ!?」
「うん! うん!」

 続けてハーモアとレリンも駆け寄って来る。

「……そうだな! じゃあ牽制は任せたぞ!」
「おう!」

 ハーモアが鎧に向かって飛び蹴りを入れた。
 レリンは短剣をいくつか取りだし、投擲の構えに入る。
 サウの奴は、王座に居る魔道具を持った鎧に向かって上空から石を投げている。
 魔道具から炎が迸るが、サウは器用に避けている。

「かって~なコイツ等! 黒い霧の部分は突き抜けるし!」
「ダメージを与えようとするな。蹴り飛ばす感じで牽制してくれればいい。後はオレがなんとかする!」
「分かった!」

 ハーモアが蹴り飛ばして薄くなった場所に飛び込み、ドラスレで一閃する。
 さすがはドラスレ、いい切れ味だ。手応えが無いぐらい簡単に切り伏せていく。
 このまま一気に……あのボスをやるか!

「これを! くらいなさい!」

 レリンが部屋の隅にあった、ボスが持っている物と同じような宝玉を手にする。
 するとだ! そこから前方の空間が凍り始めた! こっちは凍結の魔道具か!
 一瞬にして目の前の鎧達が凍りつく。

 チャンスだ!

 それを見たボスに大きく隙が生じている。
 素早く駆け寄って、宝玉を持っている右手に向かって切り上げる。
 ポーンと高く跳ね上がる右手。
 すぐさま本体から黒い霧が右手に向かい引き寄せる。

 だが!

 落としていってるぜ! 魔法の球!
 空から落ちてきた球をキャッチしたオレは、すぐさまそれを王座の鎧に向ける。
 そしてありったけの威力で魔法を打ち出す。オレはあんたみたいに加減はしねえぜ!
 その魔法の直撃により、王座から吹き飛ばされて後方の壁にぶち当たる鎧騎士。

 そのうちバリンと弾けとぶ魔法の球。
 全開で撃つとあまり持たなかった模様。

「レリン! そいつを貸してくれ!」
「はいっ!」

 寄ってくる鎧共を切り伏せながら、今度はレリンが投げてくれた魔法の球を受け取る。
 おうおう、熱いだろ? 今すぐ冷やしてやるぜ!
 しかし、行く場も撃たないうちに、またもや弾けとぶ。脆過ぎだろこの宝玉。
 熱するより冷やすほうが高いエネルギーが必要だったのか?

 すかさずオレはドラスレで斬りかかったのだが、鎧騎士から黒き霧が触手のように突きだして来て、体に絡み付かれてしまう。
 なんとかドラスレで振り払おうともがくか、ビクともしない。
 しかし! 伏兵サウが鎧騎士の頭の上から大きな花瓶の様な物を投げ落とす。

 ガシャンと大きな音を立ててふら付く鎧騎士。瞬間、拘束も緩んだ!

「いけっ! ドラゴンスレイヤー!」

 オレはその鎧騎士に向かってドラスレを投げ飛ばした!
 狙いたがわず、そいつは鎧騎士を壁に串刺しにする。
 鎧騎士から悲鳴のようなものが響き渡る。

「くっそ、まだ死なないのか?」

 しかし、それでもなお鎧騎士は剣を抜こうともがいている。
 依然、黒い霧はオレの胴体に巻き付いて近寄れない。
 後ろを見ると、ハーモアの奴もおされてレリンと一緒に壁際まで追いやれている。

 仕方ない。こっちも虎の子の魔道具、使わせてもらいましょうか。

『モンスタークリスタルカード!』

 魔法もスキルも禁止されている。だが、魔道具なら使える。
 ならばこのクリスタルカードはどうだ!
 スキルによってカードを取り出せなくても、すでに持っているカードなら利用可能ではないか!

 ただまあ、これがクラスチェンジ以外でも使用できるかは賭けであったが。

 だがその賭けにオレは勝った様だ。
 クリスタルカードから放たれるまばゆい光!
 その光を浴びて、オレを拘束していた黒い霧が消える。

 後ろの鎧達も光を恐れて後ずさっているようだ。

 徐々に姿を消していく鎧騎士。最後に光の粒となって四散する。
 そしてオレの目の前に光の奔流が! ……奔流が…………出ない!?
 ああ、そうか、スキル禁止にされているからカードが出ない理由だ。

 オレは壁にささったドラスレの元に駆け寄りそいつを引き抜く。

「こんなもんがあるから困った事になるんだよな」

 そしてオレは大きく振りかぶって、目の前のダンジョンコアを真っ二つにするのであった。
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