魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された

ふぉ

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6章 魔王の息子と最後の無双

148 ぶぶ漬けを食って欲しいブーブー

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 僕とギスケは目が合った。
 僕は無言で哀悼の意を目線に乗せて彼に伝えた。
 ギスケの目が悲しそうだった。

「だぁぁ、タレンティが来てたんだ。
 用件を話すぞ。」

「ブーブー。」

 皇帝が言う。

「ブーブー。」

 侍女も言う。

「タレンティ、アリスの件を話してくれ。」

 ギスケは無視して話を進める。
 ブーブーって・・・。

「はい。」

 タレンティが応じる。

「改めまして、私はタレンティと申します。
 元々はアリス殿下の部下をしておりました。
 そして魔神ギスケに敗れ、今ここにおります。」

「ということは、アリスが僕の彼女の転生した人だという話は聞いているんだね。」

「はい。
 ただ私がそれを知ったのはこちらに来てからだいぶ後になります。
 私が負けたときに、ギスケがアリス殿下と旧知だったということだけ伺いました。」

「君の目的を先に聞いておきたい。」

 ここまでの話を聞く限り、アリスへの忠誠が無くなったとは思えない。

「私はアリス殿下の感情を取り戻したいのです。
 前世ではもっと幸せそうに笑う人だと聞きました。
 今の殿下は・・・とてもお優しい方ですが、いつも寂しそうに。」

 タレンティが思い詰めたような表情をしている。

「幸せそうに笑うというか、いつも空気を読まずに脳天気に笑っていた気が・・・。」

 付き合っておいてなんだけど、かなり変な人だよ。
 まあ誰にでも優しい人物ではあったけど。

「オキス様の好みは、そういう女(ひと)なのでしょうか?」

 皇帝、余計な茶々を入れないで欲しい。

「人間、気の迷いというのはあるものです。」

 僕はそう答えておいた。

「その割りには、凄い仲が良さそうだったけどな。」

 おいギスケ、話が進まなくなるから余計なことは言うな。

「とにかく、アリスのことは任せてください。
 たぶん何とか出来ると思います。」

「はぁ、愛の力。」

 そこの侍女、ポツリと恥ずかしい言葉を呟くのは止めて。

「まあ、素敵。」

 皇帝、いい加減玉座に鎮座して瞑想でもしていて。

「時間巻き戻しのスキルに対処する方法を思いついたのか?
 魔王ですらその力を恐れて遠ざけたほどだぞ。」

 ギスケが僕に話しかけてくる。

「そっちは全然。
 でもギスケが本気を出せば・・・殺すつもりで戦えば何とかなったんだよね。
 それをしなかったのには、お礼を言っておくよ。」

 いくら時間を巻き戻すと言っても、限界はあるだろう。
 ギスケならその限界を超えるまで波状攻撃することも可能なはずだ。

「・・・本当に何とかなるんだな。」

 真剣な表情でギスケが僕に聞く。

「大丈夫、感情の方は取り戻せるよ。」

 僕はギスケに言った。
 僕の言葉に表情を明るくするタレンティ。

 こうして僕達はアリスを奪取を目標として設定した。









 愛の力無双らしい。
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