魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された

ふぉ

文字の大きさ
163 / 262
6章 魔王の息子と最後の無双

164 穴の向こうはああなっている

しおりを挟む
 僕、ジキル、パメラ、カシムで今後を話し合う。

「僕はこれから魔領に行って、従姉妹であるアリスと会ってくる。
 今まで以上に危険になると思う。
 手伝ってくれるかい?」

 僕は皆に確認する。

「何を今更、とことん付き合うぜ。」

 カシムが言う。

「魔領がどんなところか楽しみね。
 前進あるのみよ。」

 パメラは楽しそうに言った。

「僕は一応は勇者だから、どちらかというと協力してもらっている立場なんだよね。
 一緒に頑張ろう。」

 ジキルは逆に僕に感謝しているようだ。

「今回は戦いに行くんじゃ無くて、アリスを説得して仲間に加えることが目標だ。
 そういえば僕が前魔王の息子だという話はしていたと思うけど、もう一つ言っておかなければならないことがある。
 隠していたわけじゃ無いんだけど、言う機会が無かったんだ。
 僕とアリスの関係についても話しておきたい。」

 僕は転生について話した。
 転生前にすでにギスケと知り合いだったことも。
 そしてアリスが僕の恋人だったことも。

 全員、頷くだけで何も言わなかった。
 カシムは「へえ」というだけの反応だった。
 ジキルとパメラは何か納得したような表情をしていた。
 たぶん僕について不思議に思っていたことの辻褄が合ったのだろう。

 その後、タレンティが合流してきたので彼女から詳しい情報を聞いた。
 魔領は六つの領域に分かれて、それぞれに領主がいる。
 そのうち四つは四天王と呼ばれる上位魔族が治めている。
 そして僕が生まれた時点での残り二つは、魔王アストレイアの直轄地と王弟のグレバーンの領土だった。
 魔王アストレイアが滅した後、二つの領域は魔王となったグレバーンとその娘アリスが治める形となっている。

 四天王の一人、グレドキープはたぶんこの前の闇魔法で死んだと思われる。
 ギスケは会ったことがあるようだけど、僕は顔を合わせる間もなく終わった。
 逃げ足が早いと言っていたのがちょっと気になるけど。

 そして今回の目的地は、アリスのいる魔領北側の地だ。
 タレンティの情報では、配下の魔族は二千人ほど。
 魔物の数はその十倍はいるらしい。
 タレンティの案内で、極力戦闘を回避しアリスのいるエリム宮殿を目指す。
 そこはどうやら僕が生まれた場所のようだ。

 ついに帰るときが来た。
 宮殿から脱出し、あれから十一年。
 あの時に何がおきたのか、ある程度は知ることが出来た。
 しかしまだ解決していない謎は残っている。

 今回魔領へ出撃するメンバイーは、僕、ジキル、パメラ、カシム、それにタレンティを加える。
 サリアとブリューデンには闇の大穴を抜けたところまで送ってもらう。
 いつの間にか、僕の空けた穴にそんな名前が付いていた。

 魔法を使えるが者が多い魔領の上空を飛行するのは自殺行為なのだ。
 目的地まで久々に地上を歩く形になる。
 問題は魔素が多い土地で、パメラとカシムの体調が維持できるかが心配だ。
 ジキルは勇者だからたぶん大丈夫だろう。







 ついに時間操作無双と対面か?


しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

結婚前夜に婚約破棄されたけど、おかげでポイントがたまって溺愛されて最高に幸せです❤

凪子
恋愛
私はローラ・クイーンズ、16歳。前世は喪女、現世はクイーンズ公爵家の公爵令嬢です。 幼いころからの婚約者・アレックス様との結婚間近……だったのだけど、従妹のアンナにあの手この手で奪われてしまい、婚約破棄になってしまいました。 でも、大丈夫。私には秘密の『ポイント帳』があるのです! ポイントがたまると、『いいこと』がたくさん起こって……?

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

【完結】転生したら断罪イベントの真っ最中。聖女の嘘を暴いたら、王太子が真っ青になりました

丸顔ちゃん。
恋愛
王太子は私――エリシアに婚約破棄を宣言し、 隣では甘ったるい声の“聖女”が「こわかったんですぅ♡」と泣き真似をしている。 だが私は知っている。 原作では、この聖女こそが禁術で王太子の魔力を吸い取り、 私に冤罪を着せて処刑へ追い込んだ張本人だ。 優しい家族を守るためにも、同じ結末は絶対に許さない。 私は転生者としての知識を武器に、 聖女の嘘と禁術の証拠を次々に暴き、 王太子の依存と愚かさを白日の下に晒す。 「婚約は……こちらから願い下げです」 土下座する王太子も、泣き叫ぶ聖女も、もう関係ない。 私は新しい未来を選ぶ。

神のミスで転生したけど、幼女化しちゃった! 神具【調薬釜】で、異世界ライフを楽しもう!

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
旧題:神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜  ※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!  電子書籍は、2026/3/9に発売です!  書籍は2026/3/11に発売(予約受付中)です!メロンブックス様より、特典の描き下ろしSSペーパーがあります。詳しくは、メロンブックス様へお願い致します。  イラストは、にとろん様です。よろしくお願い致します!  ファンタジー小説大賞に投票して頂いた皆様には、大変感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

処理中です...