魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された

ふぉ

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6章 魔王の息子と最後の無双

170 化け物のバーゲンセール

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 転がった二人の周りに、ワイヤーのような物が張られていた。
 やはり、すっ転んだのはこのせいだったようだ。
 けっこう鋭い、神の残滓を纏っていなかったらスッパリ逝っていたかも知れない。

 僕はワイヤーを切断しながら二人に近づいた。
 向こうから襲ってきたくせにガクガク震えている。

「何か、ご用ですか?」

 僕は優しく聞いてみた。
 赤く腫れ上がった顔を青くする、面白い芸を披露してくれた。
 できる限り優しく聞いているんだけどなあ。

「口が聞けないみたいですので、残りの二人の所に行きますね。」

 僕は倒れている二人に背中を見せた。
 一応気配には気をつけているものの、攻撃してくる様子は無い。
 そこへ再び光の雨が降り注ぐ。
 魔力回復シャワーだ。

 追撃で横から石弾が大量に迫ってきた。
 これはさすがに吸収できない。
 僕はボロ剣で石弾を打ち落とす。

 光魔法はどこから使っているのか不明だったけれど、石弾は方向が丸分かりだ。
 僕はその方向へ跳躍する。
 途中にワイヤーが張られていたので、全て躱した。
 あることさえ分かっていれば、もう引っかかることは無い。

 ついに三人目を肉眼で捕らえた。
 すでに逃げる体勢に入っていたので、さっきの魔力回復分で精神魔法恐怖を流し込む。
 三人目は動きを止めた。
 泡を吹いて白目をむいていた。

 あと一人、僕は魔力探知を使用する。
 引っかからない。
 逃げたのかと思った瞬間、すぐ近くから気配を感じる。
 危険を察知した僕は剣を防御に向ける。
 キンという金属音、僕の剣と四人目の短剣が接触した。

 いきなり近くから現れた?
 いや、気配を消していたのか。
 短剣を両手に構える四人目は覆面を被っていた。
 覆面は短剣で連撃してくる。
 僕はそれを剣で受け流す。

 ぶっちゃけジキルの剣撃に比べれば、アクビが出てしまいそうなレベルだ。
 逆になにか誘っているのかと警戒したぐらいだけれど、どうやらこれで本気のようだ。
 僕は両手の短剣を二連撃で弾き飛ばす。

「用件を伺えますか?」

 僕は覆面に尋ねてみた。

「化け物め。」

 覆面はよく分からない回答をした。
 辺りの気配を探る。
 化け物の気配はしない。

「化け物?」

「貴様を殺せと依頼を受けたんだ。
 強いから気をつけろとは言われたが、相手がこんな化け物とは聞いていない。
 くそ、ここまでか。」

 もしかして化け物って僕のことなのか。
 ちょっとショックだ。
 化け物ってギスケやジェイエルを筆頭に、師匠やエリザさんの事だと思うんだけどなあ。
 今回の四人はトレンテで戦った相手よりはマシだったけど、それほど強い相手ではなかった。
 まあ、比較対象が本当の化け物達だからなあ。

「依頼の件を詳しく教えてもらえたら、命は保証しますよ。」

 僕は交渉を持ちかけてみた。








 相変わらず弱い者イジメ無双だった。
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