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7章 次への引き継ぎと暗躍の者達
185 不意に解かれる封印
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私は魔王になった。
彼の仲間達は経過報告のため帝国へ戻っていった。
私が魔王になるための魔王継承の儀には四天王のうち二名が参加した。
不参加のうち一名は四天王グレドキープ、十万の軍勢もろとも消し飛ばされてしまったので当然参加は出来ない。
もう一人は四天王グレイドルレイン、理由は不明だが召喚に応じなかった。
これは明らかに叛意があると見られる行動だ。
当然このままでは不味い。
国権の手綱は握っておかなければならない。
帝国との和平交渉を進めるためにも、国内が分裂している状態では困るのだ。
魔族は力に従う種族だ。
つまり力を示しに行くしか無い。
私が魔王最初に仕事に取りかかろうとしたとき、サブオーレンから報告が入る。
「陛下、ゴルレイン領の神の遺跡の封印が解かれました。」
とんでもない報告だった。
ゴルレイン領は四天王グレイドルレインの管轄している場所だ。
「封印を解いたのは誰?」
「現在確認しております。
しかしゴルレイン領で騒乱の類いが確認されていないことを考慮すれば、四天王グレイドルレインが関わっているのは自明。」
「お父様が危惧していた内通者というわけね。
そうなるとやることは一つ、サブオーレン挙兵の準備を。」
「御意。」
面倒なことになった。
これでかなりの時間を今回の件に割かなければならない。
神の遺跡の封印は残り一つ。
帝国にあるものだけだ。
人間の国で問題になっているクルセイダーズの件もある。
下手をすれば全ての封印が解かれてしまう事態になりかねない。
私は帝国に伝令を出した。
ギスケには伝えておかなければならない。
『神の遺跡の封印を付く手段は限られているはず。
いったいどうやってキーを計算したんだろう?』
ルディンが私に語りかけてきた。
彼の仲間が帰るとき、ルディンは私の元に残ると言ったのだ。
私はその件を勇者ジキルに伝えると、あっさりと賢者の杖を私の元へ残すことを認めた。
ルディンと会話できるのは私だけなのに、私の口から語ったことを信じたのだ。
本当に彼の仲間はお人好しばかりだ。
私はルディンから神の遺跡の仕組みについて聞いた。
ちんぷんかんぷんだった。
封印を解くための魔術回路の組み方をルディンに聞いたのだけど、私には編める気がしない。
そもそも数式が理解できない。
攻撃魔法なら高位のものでも一瞬で編むことは出来る。
しかし演算用の魔術回路はまったく別次元の仕様だった。
そんなものを編むことが出来た彼。
前世の彼は理系男子だった。
私は彼の語っていることをさっぱり理解できないことが度々あった。
でも内容が分からなくとも、彼の話を聞くのは楽しかった。
いつも笑いながら彼の話を聞いた。
そういえばこっちの世界に来てから、笑ったことはあっただろうか?
そしてその凄まじい計算を暗算で導き出す魔神ギスケ。
二人とも前の世界では天才の部類だ。
それに引き替え、私は脳天気に生きてきた凡人だった。
成功するまで何度も何度も繰り返さないと出来ない人間だった。
そんな私がこの世界で魔王をやっているなんて笑える話なのかもしれない。
そうは思っても、本当に笑うことは出来なかった。
それでも構わない。
彼がいなければ、もう笑う必要も無いのだから。
そして兵の準備が整い出陣というところで再び報告が入る。
四天王グレイドルレインは自害、ゴルレイン領は戦わずして白旗を揚げた。
駄目魔王としてなら無双なのかも知れない。
彼の仲間達は経過報告のため帝国へ戻っていった。
私が魔王になるための魔王継承の儀には四天王のうち二名が参加した。
不参加のうち一名は四天王グレドキープ、十万の軍勢もろとも消し飛ばされてしまったので当然参加は出来ない。
もう一人は四天王グレイドルレイン、理由は不明だが召喚に応じなかった。
これは明らかに叛意があると見られる行動だ。
当然このままでは不味い。
国権の手綱は握っておかなければならない。
帝国との和平交渉を進めるためにも、国内が分裂している状態では困るのだ。
魔族は力に従う種族だ。
つまり力を示しに行くしか無い。
私が魔王最初に仕事に取りかかろうとしたとき、サブオーレンから報告が入る。
「陛下、ゴルレイン領の神の遺跡の封印が解かれました。」
とんでもない報告だった。
ゴルレイン領は四天王グレイドルレインの管轄している場所だ。
「封印を解いたのは誰?」
「現在確認しております。
しかしゴルレイン領で騒乱の類いが確認されていないことを考慮すれば、四天王グレイドルレインが関わっているのは自明。」
「お父様が危惧していた内通者というわけね。
そうなるとやることは一つ、サブオーレン挙兵の準備を。」
「御意。」
面倒なことになった。
これでかなりの時間を今回の件に割かなければならない。
神の遺跡の封印は残り一つ。
帝国にあるものだけだ。
人間の国で問題になっているクルセイダーズの件もある。
下手をすれば全ての封印が解かれてしまう事態になりかねない。
私は帝国に伝令を出した。
ギスケには伝えておかなければならない。
『神の遺跡の封印を付く手段は限られているはず。
いったいどうやってキーを計算したんだろう?』
ルディンが私に語りかけてきた。
彼の仲間が帰るとき、ルディンは私の元に残ると言ったのだ。
私はその件を勇者ジキルに伝えると、あっさりと賢者の杖を私の元へ残すことを認めた。
ルディンと会話できるのは私だけなのに、私の口から語ったことを信じたのだ。
本当に彼の仲間はお人好しばかりだ。
私はルディンから神の遺跡の仕組みについて聞いた。
ちんぷんかんぷんだった。
封印を解くための魔術回路の組み方をルディンに聞いたのだけど、私には編める気がしない。
そもそも数式が理解できない。
攻撃魔法なら高位のものでも一瞬で編むことは出来る。
しかし演算用の魔術回路はまったく別次元の仕様だった。
そんなものを編むことが出来た彼。
前世の彼は理系男子だった。
私は彼の語っていることをさっぱり理解できないことが度々あった。
でも内容が分からなくとも、彼の話を聞くのは楽しかった。
いつも笑いながら彼の話を聞いた。
そういえばこっちの世界に来てから、笑ったことはあっただろうか?
そしてその凄まじい計算を暗算で導き出す魔神ギスケ。
二人とも前の世界では天才の部類だ。
それに引き替え、私は脳天気に生きてきた凡人だった。
成功するまで何度も何度も繰り返さないと出来ない人間だった。
そんな私がこの世界で魔王をやっているなんて笑える話なのかもしれない。
そうは思っても、本当に笑うことは出来なかった。
それでも構わない。
彼がいなければ、もう笑う必要も無いのだから。
そして兵の準備が整い出陣というところで再び報告が入る。
四天王グレイドルレインは自害、ゴルレイン領は戦わずして白旗を揚げた。
駄目魔王としてなら無双なのかも知れない。
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