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終章 世界の終わりと創世の伝説
243 布告をぶっこく人達
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僕はとっさにセフリの名前を呼んでしまったことを後悔した。
いままで正体を隠していたことが無駄になってしまうからだ。
そんな程度のことにすら頭が回らないほど、唐突にセフリ現れたのだ。
そんな状況の中、僕はオキスとしての記憶の一部が欠落していたことに気が付いた。
アリスに殺される前から抜け落ちていた記憶だ。
オキスは生後三ヶ月で、母であるアストレイアから引き離され、小人のジブルトに育てられている。
しかしそもそも小人に赤ん坊の世話が出来るのだろうか?
ミルクは誰が与えた?
離乳食は?
気が付いた時には魔領の山で、爺と呼んでいたジブルトと、狼の姿をしていたセフリと暮らしていた。
その間、誰がオキスの世話をしていたのか?
小人と狼に出来ることでは無い。
人の姿をした誰かがいたのだ。
「どこかでお目にかかりましたか?」
記憶の断片を見つけようと漂っている僕の意識を、女性の声が引き戻した。
セフリだ。
彼女は名前の訂正を求めてこない。
つまり確定だ。
そして名前を知っていた僕に興味を持ってしまったようだ。
「失礼しました。
ブリデイン王国の宮廷魔術師であるクルデウス卿から、あなたの特徴を聞いていましたので。」
僕はとっさに言い訳を用意する。
この状況での緊急回避としては上出来だろう。
「あら、そうですか?
どこでというのは分かりませんが、私はあなたを知っている気がします。」
マズイ。
話題チェンジで。
「それよりも、準備が出来たというのは?」
僕のその一言に、エリッタは完全に臨戦体制に入っている。
一触即発を覚悟した。
しかしジェイエルは動かないどころか目を瞑って黙っている。
寝ているんじゃ無いよね?
「膠着状態を打開する準備です。
先ほどの皇帝陛下の布告はお聞きになられましたか?」
セフリが言う。
「布告?」
思い当たることは無かった。
「魔族と手を組み、神を敵とするという内容です。」
「え?」
僕の思考が一瞬止まる。
どういうことだ?
「皇帝エスフェリアの名の下、魔王アリスと同盟が結ばれました。
そして我々の信仰している神を悪だと主張し、その先兵であるクルセイダーズを全力で一掃するそうです。」
僕の知らないうちに、なんだかとんでもないことになっていた。
アリスは恙無(つつがな)く魔王をやっているということか。
しかし今その布告はマズイ。
このタイミングでのそれは、悪手でしか無いのだ。
僕は血の気が引いていくのを感じた。
悪手無双だった。
いままで正体を隠していたことが無駄になってしまうからだ。
そんな程度のことにすら頭が回らないほど、唐突にセフリ現れたのだ。
そんな状況の中、僕はオキスとしての記憶の一部が欠落していたことに気が付いた。
アリスに殺される前から抜け落ちていた記憶だ。
オキスは生後三ヶ月で、母であるアストレイアから引き離され、小人のジブルトに育てられている。
しかしそもそも小人に赤ん坊の世話が出来るのだろうか?
ミルクは誰が与えた?
離乳食は?
気が付いた時には魔領の山で、爺と呼んでいたジブルトと、狼の姿をしていたセフリと暮らしていた。
その間、誰がオキスの世話をしていたのか?
小人と狼に出来ることでは無い。
人の姿をした誰かがいたのだ。
「どこかでお目にかかりましたか?」
記憶の断片を見つけようと漂っている僕の意識を、女性の声が引き戻した。
セフリだ。
彼女は名前の訂正を求めてこない。
つまり確定だ。
そして名前を知っていた僕に興味を持ってしまったようだ。
「失礼しました。
ブリデイン王国の宮廷魔術師であるクルデウス卿から、あなたの特徴を聞いていましたので。」
僕はとっさに言い訳を用意する。
この状況での緊急回避としては上出来だろう。
「あら、そうですか?
どこでというのは分かりませんが、私はあなたを知っている気がします。」
マズイ。
話題チェンジで。
「それよりも、準備が出来たというのは?」
僕のその一言に、エリッタは完全に臨戦体制に入っている。
一触即発を覚悟した。
しかしジェイエルは動かないどころか目を瞑って黙っている。
寝ているんじゃ無いよね?
「膠着状態を打開する準備です。
先ほどの皇帝陛下の布告はお聞きになられましたか?」
セフリが言う。
「布告?」
思い当たることは無かった。
「魔族と手を組み、神を敵とするという内容です。」
「え?」
僕の思考が一瞬止まる。
どういうことだ?
「皇帝エスフェリアの名の下、魔王アリスと同盟が結ばれました。
そして我々の信仰している神を悪だと主張し、その先兵であるクルセイダーズを全力で一掃するそうです。」
僕の知らないうちに、なんだかとんでもないことになっていた。
アリスは恙無(つつがな)く魔王をやっているということか。
しかし今その布告はマズイ。
このタイミングでのそれは、悪手でしか無いのだ。
僕は血の気が引いていくのを感じた。
悪手無双だった。
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