能力チート無しで目指す、現代人的ダンジョン踏破 ~成長するのは斜め上~

ふぉ

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七章 遺跡と迷宮、第七層

151 暑いときには塩を使用しよう

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 第六層の魔物達は全てが全て炎をまとっている。トカゲや巨大なハエ、鳥などだ。特に鳥の魔物、フェニックスが厄介だった。素早い動きに対応するため、光魔法を矢のように飛ばした。そしてそれを大量にヒットさせたにもかかわらず、倒したと思ったら何度でも復活する。動きが速いので光魔砲を使う余裕は無い。
 
 最終的には撃ち落としたところへカンゾウが滅多切り、ちょうど核(コア)の部分に当たったらしくようやく倒すことが出来た。さすがに後半戦だけあって敵も強くなっている。
 
 途中、謎の魔方陣のようなものがあった。魔方陣といっても、その形を作っているのは溶岩の川だ。あまりに巨大なそれは、なにやら意味ありげなのだけれど、近づいても特ににも起こらなかった。

「さすがに暑いわね。」

 中に着ている肌着が、汗でべったりとくっついている。かなり気持ち悪い。第五層の時とは別の意味でアフタの浴場が恋しい。周囲に魔物の気配が無いことを確認し、水分補給をする。

「こういう時は塩分摂取も重要です。」

 サルミアキが何種類かの野菜をミックスしたピクルスの瓶を差し出した。私はピクルス苦手なんだけど・・・。
 
 私が瓶を持って固まっていると、サルミアキと目が合った。彼女はにっこりと笑う。どうやら逃げ場は無いようだ。瓶を開けて中の黄色い野菜を摘まみ上げる。そして口の中に放り込んだ。

「あ、意外にいけるわね。」

 こんな場所だからだろうか? 苦手だったピクルスがそれほどまずく感じない。おいしいとも思わないけれど、食べられなくは無い。

「ピクルス食べたいっす。」

 カッチェが物欲しそうにしている。私はビンごと彼に渡した。カッチェはモリモリとおいしそうに食べている。ふと見ると、カンゾウも何か別のものを食べていた。

「カンゾウは何を食べているの?」
「塩を効かせた握り飯です。リコッテ様もいかがですか?」
「それはカンゾウが握ったの?」
「そうですが?」
「そう・・・。私はそれほどおなかは空いていないから大丈夫よ。」
 なんとなく私は食べるのを遠慮した。

 ふと、ジュワーッと言う音が聞こえてきた。

「カッチェ、何をやってるの?」
「干し肉を少し水で戻してから焼いているっす。食べるっすか?」
「いえ、いいわ。」

 カッチェはその辺りの岩の上に肉を載せて焼いている。第六層が暑さを超えて熱さであることを象徴している。

 なんだかんだで、私のパーティーメンバーは第六層でもまだまだ余裕があるようだ。しかし暑い暑いと言っていたカッチェは、食べているときは暑さを忘れることが出来るらしい。これが心頭滅却というやつだろうか?

 その後、何度か魔物との戦闘が行われたものの、それなりの効率で撃破することが出来た。

「着いたわね。」

 目の前には黒く重厚な扉がある。カンゾウがその扉に手をかける。そして開いた。中はいつも通りの控え室だ。さらに奥の扉を開く。奥にいたのは一人の男だった。男は私達を熱い眼光で見つめる。あれがシゥゾゥか。

 私は光魔砲の準備に入った。カンゾウも刀に手をかける。サルミアキは防御魔法の詠唱に入った。カッチェは既に姿を消している。おそらく回り込んでいるのだろう。

 どう心を試されるのかは知らないけれど、その前に光魔砲でぶっ飛ばしてしまえばそれで終わりだ。光魔砲のチャージされていく。しかし魔力の反応がいつもと違った。
 
「暴走してる?」

 突然、溢れ出す光。私は暴走した自分の魔法に飲み込まれた。
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