悪役我儘王女から前世の記憶を取り戻しマジメ王女(JK王女)になった途端周りの男共が急に溺愛してきちゃったんだけど!?

杏仁豆腐

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第三話③

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 私は周りを見渡して主人公を探してみた。すると、見慣れない地味なドレスを着た淑女を発見した。ピンク色の綺麗な髪を一つでまとめていた。(所謂ポニーテールってやつだね)

「あれ、もしかしてあの子じゃない?確か名前は……。そう!たしか、アフロディーテ、だったかしら…」

 私の独り言に素早く反応したのが第二王女パルバーテだ。彼女は私の隣に座っていた。そして私の耳元で話しかけてきた。

「お姉さま?アフロディーテとはどのような方なのです?お知合いですか?」
「え、あ、あぁ~。し、知り合い?みたいな感じよ。気にしないで」

 引きつった笑顔の私にパル(愛称)は不思議そうに首を傾げた。ん~、その不思議そうな表情、めっちゃ可愛いんですけどぉ~!っていかんいかん。妹萌えしている場合ではない。

 私は再びアフロディーテがいる方向へ目を向けた。するとすでに攻略対象者達が彼女を取り囲んでいるではないか。

 アグニ―ル、カミーラ、ラートリー、それに数名の貴族子息達。あれ?うちの可愛い弟たちがいない。私は王族席に目を向けると、笑顔で私を見つめている第二王子、第三王子がいた。おい、お前たちもあっちに行かなくてどうするのよ。ゲームイベントなのよ!?何私に興味津々って顔しながら視線をむけてるの?

 そうじゃないでしょ、私じゃなくてアフロディーテのところへさっさと行きなさいってば!

 そんなこんなで時間は過ぎ私は数名の貴族子息達からダンスの誘いがあったので全て受けることにした。あくまでも私は私で婚約者候補を選定するっていう名目で行動する必要があるのだ。たかだか5名くらいの令息とのダンスに浸かれるとかありえない…と思っていたのだが、かなり身体は正直らしく消耗しきってしまっていた。私は目の前にいた数名の令息たちに一礼し自席へ戻ることにした。歩くと足腰がぷるぷるしているのが分かる。元運動部、全く情けないことだて…。

「とても素敵なダンスでしたね。王女はダンスがお得意なのでしょうか?私とも一曲お願いしたいです」

 そう私に話しかけてきたのはこの国で出会ったことのない男性だった。この国の正装ではないの見ればすぐわかる。容姿端麗、肌の色はこげ茶で、髪は綺麗な金髪。目の色は吸い込まれそうな碧眼。美男子と括ればその部類に入るのだが、おそらくその部類の上位種だろう。ゲームにこんなキャラいたっけ?そう思いながら社交辞令の挨拶を交わした。

「有難うございます。どこかで汚わいいたしましたでしょうか?大変ご無礼ですが、お名前を存じえません…。貴方様は私の事をご存じのようですが…。」
「これは大変失礼いたしました。私は隣国リーゼンベルド公国王太子アストラス・フォン・リーゼンベルドと申します。お初にお目にかかります」

 え?隣国の、王太子?
 え?まじ?
 知らない、私こんなキャラ知らない。もしかしてゲームの隠しキャラだったりする?

 困惑している私の様子がおかしかったのか周辺にいた貴族令息たちが私の周りを取り囲み始めた。驚いた私は心の中で集まらないで!どっかに行って!と叫んだ。

 すると、どこからか頭の中から声が聞こえた。

ポン、『スキル、クインマジェスティを発動開始します』

 え?す、スキル?
 な、何それ?
 クインなんかって聞こえたんだけど、何そのスキル。ゲームでそんなのあったったっけか?
 私が混乱しているのをほっとくかのように、頭の中から聞こえる声(仮にアナウンスさんと言おう)が鳴り響いた。

ポン、『スキル効果、その場にいる直径10メートルにいる全ての動物に対して平伏させ従わせることが出来ます。実行しますか?Y/N』

ノー!ノーよ!!
 何そのスキル?平伏?服従?意味わからん。とりあえずスキル解除!分かった!?アナウンスさん!!

 私がそうここの中で発するとスキル解除という声とともに平伏していた人たちが何もなかったかのような感じで散らばっていった。

 先ほどの王太子や兄弟、姉妹たちも平伏していたがスキル解除とともにそれぞれの場所へ戻っていった。

 
「先ほどのあれは魔法でしょうか?」

 王太子がそう尋ねてきた。どう答えたらいいものか。私も知らなかったスキルがいきなり発動してしまったなんて言えないし。どうしよう、とりあえずごまかすしかないか。

「はて、なんでしょうね。何かの催しだったかもしれませんわね。おほほ…」
「そうですか…。そうですね、そういうことにしておきましょう。そろそろパーティーも終わりそうですね。私はこれで失礼いたします。改めて後日ご挨拶させてただ来ます。それでは失礼いたします」

 そういうと私の目の前で片膝をついて跪くと私の右手の甲にそっと手を添えてキスをして堆積していった。

 
「また会いに来るんだ…」

 独り言がこぼれてしまった。傍にいたラミアが私の手を握り笑顔で微笑んでいた。

 王妃誕生パーティー兼婚約者候補選定の義はドタバタな感じで終了したのだった。
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