悪役我儘王女から前世の記憶を取り戻しマジメ王女(JK王女)になった途端周りの男共が急に溺愛してきちゃったんだけど!?

杏仁豆腐

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第五話②

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「それは一度試飲してみたいわ。どこでお試し出来るのかしら?」
「でしたら、今度私のお屋敷でお茶会へご招待いたしますわ。皆様もぜひご参加頂きたいですわ」

 セレネのお茶会のお誘いに全員参加することになった。
 今度のお休みの日に開催するのでそれまでに招待状を送ることになったのだ。

 そんな中ゲームの主人公であったアフロディーテへ視線をやると、攻略対象者達が彼女を取り囲んで楽しそうに談笑している様子だった。
 噂ではこの魔法学園に馴染めず、今だ女性の友人を作ることが出来ないでいたらしい。それゆえ可愛そうだという建前で、彼らが友人をしているということだった。
 傍から見たら『ハーレム状態』で女子生徒たちが近づく気になれず孤立しているのではないかと推測される。
 この状況はゲーム通りといえばそうなのだ。

 前世の私も高校のクラスの女子たちとあまりうまく関わるが出来ず、唯一お宅女子の『ひぃちゃん』という親友と呼べるだろう、いつも一緒につるんでいたお友達の事を思い出してしまっていた。
 異世界、ゲームの世界にいるんだ。
 私はもう前の世界にはいないんだ。
 そんな寂しさが急に私を襲い掛かってきたのだった。

「あの子、なんだかかわいそうだわね」

 私がそう呟くと傍にいた3人は『ええ…』と頷いた。どうやらみんな私と同じ気持ちでいたらしい。というか、普通考えて男に囲まれる状況っておかしいよね?
 どうにかしてあげたいけど、悪役王女の私がでしゃばるとまた変なイベントとか発生仕掛けない気もするし。

 どうにかしてあげたいんだけど…。


「あの子確かアフロディーテさんっていう名前の方ですわよね?凄く優秀な方とお伺いしましたわ。お友達が出来ないというお話もチラホラ耳にいたします。アムル様、どうか彼女をお救い頂くことは出来ませんでしょうか?」

 デーミスが悲しそうな表情で私を見つめていた。タニルも同じようなことを話していたが、この私にどうすればいいというのだろうか…。何も力がないこの無能の中身女子高生のこの私に…。

 私個人的には寂しそうな彼女を楽しい学園生活を送ってもらう為に力になってあげたい。だけど私の力ではどうにもできないのも現実…。

 そう自分に言い聞かせるようにした。

「私がどうこうするのもちょっと…。私はあの方と面識がないのです。私もどうにかして差し上げたいのですが…。どうしたらいいのか」
「でしたら、今度のお茶会のご招待いたしましょう!皆でお茶を愉しめばあの方もきっと楽しい気持ちになりますわ!!そうすればすぐにでもお友達になれますっ!」

 セレネお得意の『お茶会でみんな仲良く作戦』が提案されたのだ。セレナは昔からお茶会でお友達を作るのがすごく上手だった。
 彼女に任せれば大丈夫だろう。そう思い私やデーミス、タニル二人ともセレネの作戦に同意したのだった。

 そんなことがあってから数日経った頃だった。
 いつも通り学園の授業を受けていたのだが、急に外が薄暗くなった。まだ午前中の時間帯なのに真夜中の暗さになっていた。
 全校生徒たちが外の様子がおかしいと騒ぎだすと、教員たちが生徒たちを宥め安全な場所へ誘導し始めた。生徒たちは教師たちの指示に従い学園内の特別シェルターへ集まった。

「なんだか雰囲気が変ね。どうなっているのかしら」

 私の隣にいたタニルにそう声掛けするとタニルも頷いた。

「王女様、私の傍にいてください。何かございましたら私がお守りいたします」
「ありがとう、タニル。だけどタニルだって危険でしょ?私もタニルや他の生徒たちを守りたいわ。この国の王族として、ね」
「有難うございいます。ではみんなで乗り切りましょう」

 私とタニルはお互いの手を握りしめ周りの様子を伺っていた、すると私の後ろから男の人の声がしたので振り返ると弟とその他が集まっていたのだ。

「姉上様、大事ないですか?なんだか雰囲気が異常です。もし何かございましたら私が姉上様をお守りいたします。ご安心ください。デニス、それからラミア二人とも姉上様をお守りしろ」
「ありがとう、ディル。でも出来ればここにいる生徒たちも守ってほしいわ。勿論私も協力します。いいかしら?デニス、ラミアもいいかしら?」

 側仕えとして控えていたメイト達は黙ったまま頷いた。弟のディルや、その友人たち数名も私の言葉に従ってくれた。他の攻略対象者やゲームの主人公アフロディーテいったいは何処にいるのか、無事なのだろうか。
私はあたりを見回したが彼女たち(彼らたち)を見つけることが出来なかった。

「無事でいてくれるといいのだけれど…」
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