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20 突然のお披露目計画!?
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アドルフに告白してから数日間が過ぎた。
学園内では相変わらず私に声を掛けてくるアドルフ。
私もいつもと変わらないようにしている。
そして私の事を妬んでいたマリア―ヌ達とも何度かやり合っていた。
そんなある日の事だった。
急にお父様に呼び出されて一緒にお城へ向かうことになった。
まだ授業が終わっていないというのにお父様が珍しく学園に迎えに来たのだ。
私は慌ててカバンに荷物を詰めてお父様の待つ馬車に向かった。
「すまない、急な用事で呼び出してしまって」
「いえ、それよりどうなさったのですか?」
「ああ、殿下が急に其方と話がしたいと言い出してな。私も詳しくは訊いてないのだ。とにかく城へ急ごう」
「はい……」
言った何が起きているの?
私は心の中でそう思った。
馬車の中ではお父様が不安そうな顔をしていた。
お城までは直ぐだった。
馬車から降りるとそのまま城の内部へと進み王の間に向かった。
城の執事も一緒に行くと言い扉を開けるとそこには国王と王太子が居た。
「ただ今到着致しました、陛下」
「ご苦労だったな。さ、此処に座りなさい」
「ははっ」
お父様は深々と頭を下げると私と共に指定されたソファに座った。
国王と王太子はその向かい側に座る。
これから何が話し合われるのか、一抹の不安だった。
「すまないな、忙しい時に。時にマリエット、実は婚約の事についてなのだが、早い方がいいと思ってな。そろそろ皆に報告をしたいと思っておるのだ。そこで今週末パーティ―を開催して盛大に祝いたのだが、どうだろうか?」
ええ……!?
私は言葉を失くして王太子を見つめた。
すると王太子は頭を抱えながら済まないというように目で合図をする。
どうやら国王の一存で決まってしまったことらしい。
確かにマリア―ヌとの婚約破棄から数か月は経過していた為早く次の相手をお披露目したいという国王の気持ちは分からなくはない。
しかし、それを公開してしまったらどうなってしまうのだろう。
学園生活が……。
「どうした、マリエット?」
「あ、はい。そのような勿体ないお話、大変光栄です。今日はこのお話でお呼びになられたのでしょうか?」
本当は喜ばしくはない。
こんなことになるなんて……。
だけどここで国王に逆らったりすればお父様の立場がなくなってしまう。
私は最大限の作り笑いをして国王と向き合った。
王太子はそんな中、私の事を案じてか国王に話し始めた。
「陛下。このようなお話、大変ありがたい事では御座いますが、まだ私達にはやるべきことがあります。それを終わらせてから正式な発表をしたいのです。どうかそれまでお待ちいただくことは出来ませぬか?」
「終わらせること? それは何だ」
「それは……私とマリエットの周りの人間関係についてしっかりとしたいと思っているのです」
ダリウス王太子はそう言って国王に訴えたのだった。
学園内では相変わらず私に声を掛けてくるアドルフ。
私もいつもと変わらないようにしている。
そして私の事を妬んでいたマリア―ヌ達とも何度かやり合っていた。
そんなある日の事だった。
急にお父様に呼び出されて一緒にお城へ向かうことになった。
まだ授業が終わっていないというのにお父様が珍しく学園に迎えに来たのだ。
私は慌ててカバンに荷物を詰めてお父様の待つ馬車に向かった。
「すまない、急な用事で呼び出してしまって」
「いえ、それよりどうなさったのですか?」
「ああ、殿下が急に其方と話がしたいと言い出してな。私も詳しくは訊いてないのだ。とにかく城へ急ごう」
「はい……」
言った何が起きているの?
私は心の中でそう思った。
馬車の中ではお父様が不安そうな顔をしていた。
お城までは直ぐだった。
馬車から降りるとそのまま城の内部へと進み王の間に向かった。
城の執事も一緒に行くと言い扉を開けるとそこには国王と王太子が居た。
「ただ今到着致しました、陛下」
「ご苦労だったな。さ、此処に座りなさい」
「ははっ」
お父様は深々と頭を下げると私と共に指定されたソファに座った。
国王と王太子はその向かい側に座る。
これから何が話し合われるのか、一抹の不安だった。
「すまないな、忙しい時に。時にマリエット、実は婚約の事についてなのだが、早い方がいいと思ってな。そろそろ皆に報告をしたいと思っておるのだ。そこで今週末パーティ―を開催して盛大に祝いたのだが、どうだろうか?」
ええ……!?
私は言葉を失くして王太子を見つめた。
すると王太子は頭を抱えながら済まないというように目で合図をする。
どうやら国王の一存で決まってしまったことらしい。
確かにマリア―ヌとの婚約破棄から数か月は経過していた為早く次の相手をお披露目したいという国王の気持ちは分からなくはない。
しかし、それを公開してしまったらどうなってしまうのだろう。
学園生活が……。
「どうした、マリエット?」
「あ、はい。そのような勿体ないお話、大変光栄です。今日はこのお話でお呼びになられたのでしょうか?」
本当は喜ばしくはない。
こんなことになるなんて……。
だけどここで国王に逆らったりすればお父様の立場がなくなってしまう。
私は最大限の作り笑いをして国王と向き合った。
王太子はそんな中、私の事を案じてか国王に話し始めた。
「陛下。このようなお話、大変ありがたい事では御座いますが、まだ私達にはやるべきことがあります。それを終わらせてから正式な発表をしたいのです。どうかそれまでお待ちいただくことは出来ませぬか?」
「終わらせること? それは何だ」
「それは……私とマリエットの周りの人間関係についてしっかりとしたいと思っているのです」
ダリウス王太子はそう言って国王に訴えたのだった。
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