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「…以上でございます。私達領民含め皆帝国に従います」
「そうですか。では帝国領となったあかつきに領民への税金を10パーセントアップさせるといってもご納得いただけるのですか?」
「それは……っ。そのようなお申し出があれば…」
「なるほど」
『税が上がってしまうのは致し方ない。これ以上犠牲を出す訳には…』
この方も服従してもらえそうです。
どんなことを命じられても従う覚悟があれば裏切ることもないでしょう。
私の無理難題を即答できる人は合格ということにしました。
多くの貴族達が領土から多くの土産物を持参し私から王さまへ渡してもらいたいという。
私はその品々を貰い兵士たちに帝国へ持参するよう命じました。
よほど帝国が怖いとみて貴族たちは皆従う方向で話が進んできます。
今日の半分くらいの数をこなすと休憩を頂くことにしました。
「はぁ~…疲れた……」
「お疲れ様です。舞様」
「リンさん」
「お見事な面談ぶりでした。とても素晴らしいと思います」
「有難う御座います。心が読めるっていう力は本当にすごいと思っているのです。私にとっては唯一の武器ですから」
「本当に…」
「食事にしましょう」
「ご用意できております。此方へ」
「はい」
食堂に着くとテーブルの上には料理がいっぱい並んでいました。
私は席に座りナイフとフォークを掴むと料理を頂きました。
どれも美味しい。
リンさんが作ったに違いない味付け。
流石リンさんだ。
私には料理の才能が全くないから羨ましい。
そう思いながら食べていると扉が開いて護衛の兵士がやってきました。
「お食事中失礼いたします。午後より面談予定のバルベルブ伯爵が到着されております。申し訳ありませんがなるべく早めに始めて貰いたいとのことでした」
「もういらっしゃっているのね。仕方がありません。これを頂いたらすぐ始めましょう」
「宜しくお願い致します。私はそれまで伯爵のお相手をさせて頂きます」
「宜しくお願いしますね」
「はっ!!」
せっかちな伯爵がもう屋敷に来るとは…。
私の休憩時間がほぼ無くなってしまいました。
この状態が後何日続くのでしょう。
ボヤいても仕方がありません。
早く終わらせて学園に、我屋敷に帰りましょう。
ささっと食べ終わった私は一口水を口に含み席から立ち上がりました。
侯爵が待っている部屋まで移動です。
この仕事を完ぺきにこなせば帝国にいる皆が私に敬意を払ってくれるはず。
そうなれば私の人生が大きく変化する事でしょう。
誰も私の事を悪く言う人間はいなくなるはずです。
そうなれば私の勝ち、です。
「お待たせいたしました。公爵様」
「早く着てしまい申し訳ありません。まずは我領土より土産を…」
「分かりました」
多くの土産物が目の前にありました。
私はこれらを直ぐに帝国へ持参するよう兵士に命じました。
そして侯爵との面談を始めたのです。
「そうですか。では帝国領となったあかつきに領民への税金を10パーセントアップさせるといってもご納得いただけるのですか?」
「それは……っ。そのようなお申し出があれば…」
「なるほど」
『税が上がってしまうのは致し方ない。これ以上犠牲を出す訳には…』
この方も服従してもらえそうです。
どんなことを命じられても従う覚悟があれば裏切ることもないでしょう。
私の無理難題を即答できる人は合格ということにしました。
多くの貴族達が領土から多くの土産物を持参し私から王さまへ渡してもらいたいという。
私はその品々を貰い兵士たちに帝国へ持参するよう命じました。
よほど帝国が怖いとみて貴族たちは皆従う方向で話が進んできます。
今日の半分くらいの数をこなすと休憩を頂くことにしました。
「はぁ~…疲れた……」
「お疲れ様です。舞様」
「リンさん」
「お見事な面談ぶりでした。とても素晴らしいと思います」
「有難う御座います。心が読めるっていう力は本当にすごいと思っているのです。私にとっては唯一の武器ですから」
「本当に…」
「食事にしましょう」
「ご用意できております。此方へ」
「はい」
食堂に着くとテーブルの上には料理がいっぱい並んでいました。
私は席に座りナイフとフォークを掴むと料理を頂きました。
どれも美味しい。
リンさんが作ったに違いない味付け。
流石リンさんだ。
私には料理の才能が全くないから羨ましい。
そう思いながら食べていると扉が開いて護衛の兵士がやってきました。
「お食事中失礼いたします。午後より面談予定のバルベルブ伯爵が到着されております。申し訳ありませんがなるべく早めに始めて貰いたいとのことでした」
「もういらっしゃっているのね。仕方がありません。これを頂いたらすぐ始めましょう」
「宜しくお願い致します。私はそれまで伯爵のお相手をさせて頂きます」
「宜しくお願いしますね」
「はっ!!」
せっかちな伯爵がもう屋敷に来るとは…。
私の休憩時間がほぼ無くなってしまいました。
この状態が後何日続くのでしょう。
ボヤいても仕方がありません。
早く終わらせて学園に、我屋敷に帰りましょう。
ささっと食べ終わった私は一口水を口に含み席から立ち上がりました。
侯爵が待っている部屋まで移動です。
この仕事を完ぺきにこなせば帝国にいる皆が私に敬意を払ってくれるはず。
そうなれば私の人生が大きく変化する事でしょう。
誰も私の事を悪く言う人間はいなくなるはずです。
そうなれば私の勝ち、です。
「お待たせいたしました。公爵様」
「早く着てしまい申し訳ありません。まずは我領土より土産を…」
「分かりました」
多くの土産物が目の前にありました。
私はこれらを直ぐに帝国へ持参するよう兵士に命じました。
そして侯爵との面談を始めたのです。
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