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5 手料理
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わたくしの提案により王族と貴族との会食が解されることなりました。
わたくしは厨房に立って手料理を振りまいたいと王太子にお願いしました。
王太子はお喜びになられました。
でも、本当の理由はお料理を作るという事では御座いません。
貴族の娘たちの復讐を始める第一歩なのです。
厨房にはわたくしとわたくしを補佐するアリアが手伝ってくれると言って貰いました。
何故アリア達侍女もわたくしの復讐に協力的なのか不思議に思って訊ねてみました。
すると、以前お屋敷で奉公している時にロッタ様に相当苛められたそうです。
ロッタ様は執事だろうが、メイドだろうが、貴族の娘だろうが、ご自分が気に入らないと思う人間を片っ端から苛めるのです。
ロッタ様の父君のサザーランド公爵はこの国の軍事責任者をしておるお方。
更に娘を溺愛しているご様子で、ロッタ様の言う事が全て正しいと判断されてしまうのです。
その父君の後ろ盾を使って貴族の方々を従えているのです。
「でも、それも今日で終わりですわ。アリア、準備は出来ましたの?」
「はい、あとはこれを入れれば……完了でございます」
アリアは生きた蛇とトカゲを鍋の中へポチャリと音を立てて入れました。
そう、これはロッタ様達が召し上がる予定のスープなのです。
勿論王族の方々にも同じものをお出しするのですが、ロッタ様、ジャスミン様、アイーダ様、ミリアアリア様にはこのゲテモノ料理をお出しすることが最初の復讐なのです。
ちっちゃい復讐……と思いましたがわたくしには大きな復讐の一歩なのです。
「準備が出来たのでしたら、早速お出しして」
「はい、畏まりました。ミリア様」
ふふふ、これを食べる彼女たちの顔を拝見しないと、わたくしはそう思いながら厨房を後にしてアリアと二人で食堂に向かいました。
食堂には沢山の方々がご出席されており、にぎやかな談笑をしながらお料理を待っておいででした。
「お料理をお持ち致しいました。どうぞ。アリア、お願いしますね」
「はい」
アリアにお願いして皆様のお皿に先程のスープを入れて回って貰い、わたくしは他の料理を中央付近に並べました。
皆様はご自身の席に着くとお料理を美味しそうに見つめていました。
「さぁ、召し上がって下さい。わたくしとアリアが一生懸命作りましたの」
「そうか、ミリアの手料理が食べれるというのは楽しみだな」
国王閣下はそう仰ると皆も同じことを口々に言いなさいました。
そしてロッタ様達はあのスープをスプーンで掬い口元に運ぶ瞬間を私はじっと見つめていました。
さぁ、どんなお顔をされるのかしら。
もし私が何かを入れたとか発しても私を責めることは出来ませんよ、ロッタ様。
「…っ、これは……と、とても、変わったお味……ですわね」
乾いた声でロッタ様がそう言って傍の置いてあった水を飲まれました。
あとの方々も同じようにスープを飲んだ後苦く不味いと言いそうな表情でお水を召し上がりました。
殿下以下王族の方々やお父様や他の伯爵には彼女たちとは違うスープを入れているので美味しそうに笑顔でわたくしの事をほめちぎっておりました。
この状態で『不味い』とは発言できませんでしょうに。
ロッタ様や他の方々、これがわたくしを罵ったことへの罰、で御座います。
彼女たちの苦笑いを見てわたくしの心がす~っと晴れていくのが分かりました。
これが人を痛めつける、辱めるという快感なのでしょうか。
凄く気分が良いわ……そう思ったので御座います。
わたくしは厨房に立って手料理を振りまいたいと王太子にお願いしました。
王太子はお喜びになられました。
でも、本当の理由はお料理を作るという事では御座いません。
貴族の娘たちの復讐を始める第一歩なのです。
厨房にはわたくしとわたくしを補佐するアリアが手伝ってくれると言って貰いました。
何故アリア達侍女もわたくしの復讐に協力的なのか不思議に思って訊ねてみました。
すると、以前お屋敷で奉公している時にロッタ様に相当苛められたそうです。
ロッタ様は執事だろうが、メイドだろうが、貴族の娘だろうが、ご自分が気に入らないと思う人間を片っ端から苛めるのです。
ロッタ様の父君のサザーランド公爵はこの国の軍事責任者をしておるお方。
更に娘を溺愛しているご様子で、ロッタ様の言う事が全て正しいと判断されてしまうのです。
その父君の後ろ盾を使って貴族の方々を従えているのです。
「でも、それも今日で終わりですわ。アリア、準備は出来ましたの?」
「はい、あとはこれを入れれば……完了でございます」
アリアは生きた蛇とトカゲを鍋の中へポチャリと音を立てて入れました。
そう、これはロッタ様達が召し上がる予定のスープなのです。
勿論王族の方々にも同じものをお出しするのですが、ロッタ様、ジャスミン様、アイーダ様、ミリアアリア様にはこのゲテモノ料理をお出しすることが最初の復讐なのです。
ちっちゃい復讐……と思いましたがわたくしには大きな復讐の一歩なのです。
「準備が出来たのでしたら、早速お出しして」
「はい、畏まりました。ミリア様」
ふふふ、これを食べる彼女たちの顔を拝見しないと、わたくしはそう思いながら厨房を後にしてアリアと二人で食堂に向かいました。
食堂には沢山の方々がご出席されており、にぎやかな談笑をしながらお料理を待っておいででした。
「お料理をお持ち致しいました。どうぞ。アリア、お願いしますね」
「はい」
アリアにお願いして皆様のお皿に先程のスープを入れて回って貰い、わたくしは他の料理を中央付近に並べました。
皆様はご自身の席に着くとお料理を美味しそうに見つめていました。
「さぁ、召し上がって下さい。わたくしとアリアが一生懸命作りましたの」
「そうか、ミリアの手料理が食べれるというのは楽しみだな」
国王閣下はそう仰ると皆も同じことを口々に言いなさいました。
そしてロッタ様達はあのスープをスプーンで掬い口元に運ぶ瞬間を私はじっと見つめていました。
さぁ、どんなお顔をされるのかしら。
もし私が何かを入れたとか発しても私を責めることは出来ませんよ、ロッタ様。
「…っ、これは……と、とても、変わったお味……ですわね」
乾いた声でロッタ様がそう言って傍の置いてあった水を飲まれました。
あとの方々も同じようにスープを飲んだ後苦く不味いと言いそうな表情でお水を召し上がりました。
殿下以下王族の方々やお父様や他の伯爵には彼女たちとは違うスープを入れているので美味しそうに笑顔でわたくしの事をほめちぎっておりました。
この状態で『不味い』とは発言できませんでしょうに。
ロッタ様や他の方々、これがわたくしを罵ったことへの罰、で御座います。
彼女たちの苦笑いを見てわたくしの心がす~っと晴れていくのが分かりました。
これが人を痛めつける、辱めるという快感なのでしょうか。
凄く気分が良いわ……そう思ったので御座います。
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