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1章 怪盗デュークと至宝のアクアマリン
13.潜入地なのに酒で潰れました
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「らからあ!アホ怪盗もセクハラ助手もぉ、僕のことぉ、体のいい発散相手しか思ってないんれすよぉ!!」
「うわあ・・・それは酷いね」
「最悪ですねそれは」
カウンターを拳で叩きながら愚痴を言っている僕に、アルトさんとマスターは相槌を打つ。僕はもう完全に酔いが回っていた。自分の情緒を制御できていないレベルに来ている。僕はどうにも酒を飲むと愚痴っぽくなる傾向があるようだ。そして涙も止まらない。マスターたちはこういった客人に慣れているようで、特に気にせず、それどころか親身になって話を聞いてくれていた。
「ほしたら意図せず妊娠しちゃってぇ・・・。恋人にも振られぇ・・・。テナントも追い出されぇ・・・。娘からはママと呼ばれぇ・・・」
「ほらシアン君。一度お水を飲もうか」
「ゴク、ゴク、ふひー」
冷たい水が少しだけ僕の意識を正気に戻す。でもあれ?僕はどうしてここに来たんだっけ?まあいっか。アルトさんは僕の口をおしぼりで拭いてくれて、自身もまた酒を飲んでいる。僕のとは違う酒だ。僕は大変甘党のため、苦い酒は不得手で甘い酒しか飲まない。故に片手で大人っぽいものを飲むアルトさんが大人に見える。いや大人なんだけども。
詐欺師と警戒していたが、しかし直近でここまで親身になって聞いてくれる人はいなかった。優しいのはディアさんくらいでそれ以外の人たちは僕に辛らつだからだ。彼ら彼女らは僕のことをカースト最下位だと思ってるんだ。悔しい。
けれどアルトさんは僕の話に応じて表情も変え。心配そうにしてくれていた。そんな反応が嬉しくて、つい相手の本性を忘れてべらべらとしゃべってしまう自分がいた。
「アルトさん・・・優しいれすね・・・。なんか僕のことも知ってるみらいれすし」
「君はあの『至宝のアクアマリン』でしょう?ふふ、実は君のことは前から知っていたんですよ」
「『しほーの』・・・?
「おや、当の本人はご存じではなかったと。殺人事件の解決率100%、真実を見抜く双眸。そして美しいその容姿。君を讃えたその物語によって金持ちや宝石業者の間では、君を宝石に見立てるものが多いのです」
自分の知らないところで変な呼ばれ方をされている。でもまあ「へっぽこ探偵」よりは5倍格好いいなあ。アクアマリンか。この瞳が青だからそういった呼び方がされているのだろう。
ひょっとしたらあの怪盗もそれを知っていたため僕の処女を盗んでいった疑惑がある。いや宝石のあだ名があるからって処女奪うって頭おかしいけど。
アルトさんは僕の耳たぶを軽くつまむ。どうやら左右に着けている宝石が気になっているようだ。
「私ならシアン君が付けているこのイヤリング、あなたの双眸がさらに美しく見えるように青か白を選んでいます。ここで赤を選ぶとは不思議なセンスですが、どなたかからのプレゼントでしょうか」
「これはねえ、ディアさんからのぉ・・・」
「『ディアさん』?」
アルトさんは何やら考え込む。何やらディアさんに心当たりがあるようだ。
「それはひょっとして、大公のディアウィンド殿のことですか?」
「だいこーのでぃあ・・・?いえ、僕が言ってるのはディアさんでぇ・・・」
「このルビーくらいに赤い瞳を持つ御方で、真っ黒な髪を持つ御仁です」
完全にディアさんと同じ特徴を持っている。黒髪に赤目は珍しい組み合わせなのだ。そしてディアさんの気品はそんじょそこらの者が簡単にまねできない格がある。
僕が空中を見て考えをめぐらし、動きを止めたのをみたアルトさんは肯定と受け取ったようで、話の続きをする。
「隣国の公爵です。彼の二代前がオカルトマニアとかなんとかで、大陸随一の量の至宝を有していたとか。しかし、現当主の大公、ディアウィンド殿がそれらの品を売却したと聞き及んでいます」
「え?隣国の公爵?ディアさんはよくうちの喫茶店に来ますよ?」
「え?シアン君は喫茶店をやっているのですか?」
質問を質問で返された。まずい、ここで頷けばディアさんのことを知れる機会が損なわれる。しかし話題の軌道修正が出来るほど僕の意識ははっきりしておらず、喫茶店の質問に対してうなずいて肯定する。
「どこですか?是非私に教えていただけないでしょうか?喫茶店にいる貴方をぜひとも見てみたいのです」
今、僕はアルトさんに強く抱かれるように座っており、彼のその表情は見えない。けれど妙に必死だ。とはいえ残念ながら、互いに騙しあってる相手に住所は教えたくない。これから帰って警部に詐欺師アルトの報告をするのに、その報復に出られることを思うと怖すぎる。僕の名前も正体も完全に割れているので、今後彼の潜入捜査も僕は出来ないだろう。すると一夜限りの関係になるため、住所なんて不安要素はばらまきたくない。
しょうがない。誤魔化そう。
「れもー・・・。そう言って聞いてきた人たち、僕のことストーキングするんれすよねぇ」
「はは、シアン君はとても男性を惹きつけますから、悪い男も沢山寄ってくるでしょうね。まあ、私が新築を建てたらどうせ古い住所は捨てることになるんですから、今回は流してあげましょう」
発言の端々が怖い。酔いさえ回ってなければ今すぐにでも帰りたい。けれど、ここのカクテルは本当に美味しく、今日を過ぎれば二度と来ないだろうことを考えるともう少し飲んでいきたい気もする。僕はスカイダイビングを飲み干し、ついに体の酔いはピークを迎える。そう、酒で失敗したことがない者というのは自分の飲酒の限界が分かっていないものなのだ。
そこから意識が途切れた。
「じゃあマスター。手はず通り3階の部屋を借りていくね」
「ええ、そもそもここは貴方のお店ですから。ご随意に」
「今日は本当に偶然だったね。いつもみたいに頭の悪そうなΩのカモを探してたら、偶々彼を見かけたんだ」
アルトはグラスに残ったウィスキーを飲み干す。一方のマスターは気の毒なものを見る目で眠るシアンを見た。
「詐欺師アルトの調査にここまで来たのでしょう」
「かもね。ハイリスクだったけどあの警察のαを引っ掛けておいてよかったよ」
「互いの正体が看破されていることを思えば、シアン様は二度と貴方様に近づこうとは考えないでしょう。能力はお使いになれましたか?」
「うん、大丈夫だよ。私の魅了は彼に効いてるよ。そうじゃなければこんな立地の悪い場所に来た時点で引き返してるはずだから」
アルトは泥酔しているシアンを持ち上げやすいように体制を調整する。店はとうに貸し切っていたようで、マスターは店じまいの準備のためにグラスを片付け始めた。
「しかし貴方が婚姻届けを出したときは止めようかと思いましたよ。さすがに強引すぎです」
「うーん、だよね。待ち望んでた大物がかかったことについ焦っちゃったよ。大抵のΩはこれに名前を書かせればコロッと信用してくれるから、いつもと同じようにしてしまった」
そうしてアルトはシアンを横に抱きかかえる。
「じゃあ私たちは3階にいくよ。あとはよろしくね」
「はい、決して近づきませんので是非楽しんでいってくださいませ」
「うわあ・・・それは酷いね」
「最悪ですねそれは」
カウンターを拳で叩きながら愚痴を言っている僕に、アルトさんとマスターは相槌を打つ。僕はもう完全に酔いが回っていた。自分の情緒を制御できていないレベルに来ている。僕はどうにも酒を飲むと愚痴っぽくなる傾向があるようだ。そして涙も止まらない。マスターたちはこういった客人に慣れているようで、特に気にせず、それどころか親身になって話を聞いてくれていた。
「ほしたら意図せず妊娠しちゃってぇ・・・。恋人にも振られぇ・・・。テナントも追い出されぇ・・・。娘からはママと呼ばれぇ・・・」
「ほらシアン君。一度お水を飲もうか」
「ゴク、ゴク、ふひー」
冷たい水が少しだけ僕の意識を正気に戻す。でもあれ?僕はどうしてここに来たんだっけ?まあいっか。アルトさんは僕の口をおしぼりで拭いてくれて、自身もまた酒を飲んでいる。僕のとは違う酒だ。僕は大変甘党のため、苦い酒は不得手で甘い酒しか飲まない。故に片手で大人っぽいものを飲むアルトさんが大人に見える。いや大人なんだけども。
詐欺師と警戒していたが、しかし直近でここまで親身になって聞いてくれる人はいなかった。優しいのはディアさんくらいでそれ以外の人たちは僕に辛らつだからだ。彼ら彼女らは僕のことをカースト最下位だと思ってるんだ。悔しい。
けれどアルトさんは僕の話に応じて表情も変え。心配そうにしてくれていた。そんな反応が嬉しくて、つい相手の本性を忘れてべらべらとしゃべってしまう自分がいた。
「アルトさん・・・優しいれすね・・・。なんか僕のことも知ってるみらいれすし」
「君はあの『至宝のアクアマリン』でしょう?ふふ、実は君のことは前から知っていたんですよ」
「『しほーの』・・・?
「おや、当の本人はご存じではなかったと。殺人事件の解決率100%、真実を見抜く双眸。そして美しいその容姿。君を讃えたその物語によって金持ちや宝石業者の間では、君を宝石に見立てるものが多いのです」
自分の知らないところで変な呼ばれ方をされている。でもまあ「へっぽこ探偵」よりは5倍格好いいなあ。アクアマリンか。この瞳が青だからそういった呼び方がされているのだろう。
ひょっとしたらあの怪盗もそれを知っていたため僕の処女を盗んでいった疑惑がある。いや宝石のあだ名があるからって処女奪うって頭おかしいけど。
アルトさんは僕の耳たぶを軽くつまむ。どうやら左右に着けている宝石が気になっているようだ。
「私ならシアン君が付けているこのイヤリング、あなたの双眸がさらに美しく見えるように青か白を選んでいます。ここで赤を選ぶとは不思議なセンスですが、どなたかからのプレゼントでしょうか」
「これはねえ、ディアさんからのぉ・・・」
「『ディアさん』?」
アルトさんは何やら考え込む。何やらディアさんに心当たりがあるようだ。
「それはひょっとして、大公のディアウィンド殿のことですか?」
「だいこーのでぃあ・・・?いえ、僕が言ってるのはディアさんでぇ・・・」
「このルビーくらいに赤い瞳を持つ御方で、真っ黒な髪を持つ御仁です」
完全にディアさんと同じ特徴を持っている。黒髪に赤目は珍しい組み合わせなのだ。そしてディアさんの気品はそんじょそこらの者が簡単にまねできない格がある。
僕が空中を見て考えをめぐらし、動きを止めたのをみたアルトさんは肯定と受け取ったようで、話の続きをする。
「隣国の公爵です。彼の二代前がオカルトマニアとかなんとかで、大陸随一の量の至宝を有していたとか。しかし、現当主の大公、ディアウィンド殿がそれらの品を売却したと聞き及んでいます」
「え?隣国の公爵?ディアさんはよくうちの喫茶店に来ますよ?」
「え?シアン君は喫茶店をやっているのですか?」
質問を質問で返された。まずい、ここで頷けばディアさんのことを知れる機会が損なわれる。しかし話題の軌道修正が出来るほど僕の意識ははっきりしておらず、喫茶店の質問に対してうなずいて肯定する。
「どこですか?是非私に教えていただけないでしょうか?喫茶店にいる貴方をぜひとも見てみたいのです」
今、僕はアルトさんに強く抱かれるように座っており、彼のその表情は見えない。けれど妙に必死だ。とはいえ残念ながら、互いに騙しあってる相手に住所は教えたくない。これから帰って警部に詐欺師アルトの報告をするのに、その報復に出られることを思うと怖すぎる。僕の名前も正体も完全に割れているので、今後彼の潜入捜査も僕は出来ないだろう。すると一夜限りの関係になるため、住所なんて不安要素はばらまきたくない。
しょうがない。誤魔化そう。
「れもー・・・。そう言って聞いてきた人たち、僕のことストーキングするんれすよねぇ」
「はは、シアン君はとても男性を惹きつけますから、悪い男も沢山寄ってくるでしょうね。まあ、私が新築を建てたらどうせ古い住所は捨てることになるんですから、今回は流してあげましょう」
発言の端々が怖い。酔いさえ回ってなければ今すぐにでも帰りたい。けれど、ここのカクテルは本当に美味しく、今日を過ぎれば二度と来ないだろうことを考えるともう少し飲んでいきたい気もする。僕はスカイダイビングを飲み干し、ついに体の酔いはピークを迎える。そう、酒で失敗したことがない者というのは自分の飲酒の限界が分かっていないものなのだ。
そこから意識が途切れた。
「じゃあマスター。手はず通り3階の部屋を借りていくね」
「ええ、そもそもここは貴方のお店ですから。ご随意に」
「今日は本当に偶然だったね。いつもみたいに頭の悪そうなΩのカモを探してたら、偶々彼を見かけたんだ」
アルトはグラスに残ったウィスキーを飲み干す。一方のマスターは気の毒なものを見る目で眠るシアンを見た。
「詐欺師アルトの調査にここまで来たのでしょう」
「かもね。ハイリスクだったけどあの警察のαを引っ掛けておいてよかったよ」
「互いの正体が看破されていることを思えば、シアン様は二度と貴方様に近づこうとは考えないでしょう。能力はお使いになれましたか?」
「うん、大丈夫だよ。私の魅了は彼に効いてるよ。そうじゃなければこんな立地の悪い場所に来た時点で引き返してるはずだから」
アルトは泥酔しているシアンを持ち上げやすいように体制を調整する。店はとうに貸し切っていたようで、マスターは店じまいの準備のためにグラスを片付け始めた。
「しかし貴方が婚姻届けを出したときは止めようかと思いましたよ。さすがに強引すぎです」
「うーん、だよね。待ち望んでた大物がかかったことについ焦っちゃったよ。大抵のΩはこれに名前を書かせればコロッと信用してくれるから、いつもと同じようにしてしまった」
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