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中1のバレンタイン

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中学生になっても、君と私は同じ学校。

中1のバレンタイン。
私は思い切って君に告白した。

『小1の時からずっと好きでした!毎年匿名のチョコを机に入れてたのも私です!…つ、付き合ってください!!』

君は驚いた顔をした。けど、すぐに悲しそうな顔になった。

『ごめん。彼女いるから。』





私の中で、何か大切なものが…
いや
私の全てが壊れた

彼女?彼女…?彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女イル彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女彼女誰彼女誰彼女彼女誰彼女なにそれ彼女彼女彼女彼女…










いや、ちがう…

彼女なんていない…

君に彼女はいない。

君の彼女になるのは私。


君のいる隣のクラス。

数人の女子たちと笑い合う君。

君の『彼女』は誰?

あいつ?
それともあいつ?
あの女?

私が女どもを睨みつけていると、

「エレナ羨ましい~こんなイケメン彼氏居て!」

へえ…『彼女』の名前はエレナっていうんだ…
ああいう女が好きなんだね。
私はすっごく気持ち悪いと思うけど。

君にベタベタと張り付くエレナとかいう豚女に虫唾が走り、私は自分のクラスに戻った。

今年は君にチョコを渡せなかったな…

あの女の所為で…


バレンタインの次の日から、私は学校を休んだ。

ただサボってたわけじゃないよ?

あの女のことを調べてたの。

『名前,冬深 エレナ
誕生日,9月15日
住所,〇〇市〇〇区〇〇1丁目×–×–×××
携帯番号,△△△–△○×△–○○×△
家族構成,母,姉
備考,吹奏楽部員。サックス奏者。帰宅時間は7時ごろ。彼氏と一緒に帰宅。彼氏と笑い合う姿が吐き気がするほど気持ち悪い。嫌い。死ね。消えろ。殺す。』


私は毎日毎日、あの女のことを詳しく調べた。
情報はどんどん増えていく。
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