霧崎海風佐は戯れる

葉隠一

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鉄道は走り続けた

1.

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 学校の授業というのは、基本的に辛いものとしか感じなかった。何故かと言われてもわからない。私はそんな星のもとに生まれてしまったという事だろう。

 授業で教師が何らかの問題を出す。それを生徒に答えさせる。「誰か解る人」と問い、生徒が手をあげる。その内の誰かを教師が指し、その生徒は立ち上がり答える。正解だと思っているものを口に出す。それが正解ならば褒められる。それが間違いの場合もある。手をあげながらも、半信半疑の場合もあるだろう。

 さて、これがしばらく繰り返されると、その教室にはちょっとした情景が現れる事だろう。『頻繁に手をあげる生徒』『時々、手をあげる生徒』『全く手をあげない生徒』に分かれる。大まかな分類だが、クラス替えというものが無ければ『何となくわかる』状態になることだろう。教師にも、生徒にも。

 私は教師が悪であるとは思わない。学校も悪だとは思わない。しかし、どうにも居づらい人々は存在するという事を是としたい。そんな人々が意見を述べたり、言葉を残すことを是としたい。そして、道を見つけ出したいのだ。

 とにかく、教師が上手く子どもを導きたいと思った場合、あまり手をあげない子どもたちに手をあげさせる方法を考え出すことだろう。手をあげていなくても答えさせることもありそうだ。授業の際には必ず手をあげるように、と言ったり、ノルマを課したり、そんなことを考えそうだ。

 私が生徒であったなら、どんな風に感じるだろうか?

 恥ずかしがりやで引っ込み思案、人付き合いが苦手で言葉を発するのも苦手。そうなると人前で話すと言うのは辛い事態になってしまう。多少気心の知れた人が居ても、大勢の前での発言は辛い。場合にもよるが、授業中のそう言った場面は、大抵静かで、皆が自分の方を見ているものだ。例え、問われた際に答えがわかっていても答えづらい。そして『もしも間違っていたならば……』が首をもたげる。

 こんな日々が繰り返されたうえに、手をあげる事を(若干)強制されたとしよう。

 その際に使う手法はこんなものではないか?

 手をあげるのはみんなバラバラだ。誰かがすぐわかって手をあげる。時間と共にわかることもある。教師が誰かをあてる直前に手をあげれば、自分が指される確率はとても低くなる。それならば、手をあげた事実には変わりない。ノルマも達成と言うわけだ。

 しかし、それも繰り返せば気付く者が現れる。教師はそれを見つけてしまったようだ。私は手を引っ込める直前に当てられてしまった。

 さて、こんな風に自己の内面と外部の情報をすり合わせつつ、世界へとDIVEしてみる。今日の私には、どんな情景が見えるだろうか。

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