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39話
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生徒会が終わったあと、公は楓とともに本屋に来ていた。
「何か買いたいものでもあるの?」
「マンガの最新巻が出てるからそれを買いにな」
「そうなの。それじゃあ私も少し見て回ることにするわ」
本屋に入った2人は別々の方向に別れた。
公がやってきたのは当然マンガのコーナー。
やっぱり公はマンガコーナーだよね。
"なんだよ。文句あるのか?"
文句はないけど、楓は文庫のほうに行ったからね~。
"文字だけの本を読んでると眠くなるんだよ"
平凡型の主人公はそうでなくちゃね~。
"バカにしたように言ってるが、テメーがそう設定したんだぞ"
私のせいにしないでほしいわね。私が設定したのは年齢や身長とかだけで、どう成長するかは公次第なんだからね。
"…………………"
公は私を無視して本を見始め、目的のマンガを手に取ってさらに他の新刊を見た。
「他に新刊はないか」
公はそのままマンガコーナーを少しうろうろしてから楓のいる文庫コーナーに向かったのだが、出会い頭に制服の少女とぶつかってしまった。
「キャッ!」
あたり負けした少女がこけ、少女が持っていた本が散乱した。
「すいません」
公は謝りながら本を拾っていく。
「いえ。こちらこそすいません」
少女も慌てて本を拾っていく。拾い終わると公は少女に本を差し出した。
「ありがとうございます」
「こちらがぶつかってしまったんでお礼はいいですよ。それより、ケガはないですか?」
「はい」
笑顔で頷いた少女を見て、公はホッとした。
「それじゃあ」
「はい」
少女と別れた公は文庫コーナーで本を手に迷っている楓のもとへ。
「買おうか悩んでるのか?」
「あっ、公。そうなのよ」
「どちらも買えばいいんだろ」
「そんなにお金持ってきてないのよ」
2冊の本を交互に見て「う~ん」と悩む楓。それを見て公はそのうち1冊を取った。
「こっちは俺が買ってやるよ」
「そんなのダメよ」
「でも、欲しんだろ?」
「それは………」
「それに、欲しい物はあった時に買っとかないと後で買いにきてなかったら後悔するぞ」
それでも悩んだ楓が出した結論は、
「それじゃあ、借り1ってことで買ってもらえる?」
「いいぞ」
「ありがとう」
微笑んだ楓に公も微笑みかけた。
「いいってことよ」
2人してレジに向かう中、公は1つ気になったことがあったので、
「楓。先にレジ行っといてくれ」
「わかったわ」
そう言って楓と別れた公がやってきたのは先ほど少女とぶつかった場所。
そこをさっき楓と通った時に気になったのは本棚の下から見えた黒い手帳のようなもの。
手に取ってみると、それは姫川学園と書いてある生徒手帳だった。
"姫川学園って言ったら女子校だよな。そして、さっきぶつかった少女が着てた制服も確か姫川学園のもの"
よく知ってるね~。
"中学の時、女子達が姫川学園の制服が可愛いっていってパンフレットを見せてきたから覚えてたんだよ"
公は持ち主を確認するために中を見ると、やっぱりさっきぶつかった少女だった。名前は睦月。
それを確認した公は考える。
"俺がぶつかったのが原因だし、届けてあげるか"
そう決めた公はレジへと向かった。
◇
翌朝。いつも以上に早く起きて公は姫川学園にやって来ていた。
姫川学園は女子校とだけあって校門には警備員がいた。それも女性。
「あれ?男子が女子校になんの用かな?」
女性は公に笑顔を向けながら問いかけた。なので公は睦月の生徒手帳を取り出した。
「まさか!男の娘!?」
「なに言ってるんですか?」
公が首を傾げていると、女性は詰所から紙を持ってくると、「男の娘」と書いた。
「違いますよ。昨日、拾ったんで届けにきたんですよ」
「そうだったの。そして、それをきっかけにこの学園の生徒をくらいつくすつもりなのね」
「なんでそうなるんですか!」
「この学園の生徒ってみんなレベルが高いからね。そう思うのは普通じゃないかな?」
「そんなことしませんから」
公が呆れながらため息を吐いていると、女性は「あっはっは」と笑いだした。
「冗談はさておき、うちの学園は生徒手帳がないと学園に入れないから届けてくれてありがとう。私は警備員の葉月よ。君は?」
「公です」
「公くんね。確かに生徒手帳は受け取ったわ」
「それじゃあ」
学校に向かうために公が反転した時、
「あっ」
そんな声をあげたのは、昨日本屋でぶつかった睦月。
「あなたは昨日の。どうしてここに?」
睦月の当然の疑問に公は葉月を見た。
「昨日ぶつかった時に生徒手帳を落としていたから届けにきて葉月さんに渡したんだ」
葉月が生徒手帳を見せると、驚いた様子の睦月はカバンの外ポケットに手を入れた。
「ホントだ。ない」
「よかったな。拾ってくれた人がこんな朝早くから届けにきてくれる人で。そうじゃなかったら学園に入れてないぞ、睦月」
「ホントにありがとうございます」
睦月が頭を下げてお礼を言ったので、公は困ったようにハニかんだ。
「もとはと言えば、昨日の本屋で俺がぶつかったのが悪いんだから気にしないで」
「いえ!昨日のことは私も不注意でしたし、あなただけが悪いわけではないですよ!」
「それじゃあ、お互い様ということで」
「はい」
2人が笑顔で見つめあっていると、
「天誅!」
という声と殺気が感じられたので公はとっさに横へ避けた。
直後、公がいた場所を突きだされた棒が通り抜けた。
「チッ!運のいいヤツめ!」
棒を突きだした三つ編みの少女は舌打ちをすると睦月を守るように公の前に立った。
「如月ちゃん!その人は!」
「わかってる!変質者でしょ!覚悟!」
睦月の言葉を聞こうとしない如月は連続突きを放つが、避けるか掌底で軌道を反らされるかして公には当たらない。
"さて、どうしようか。流石に庵や中二を相手にしているように殴って止めるわけにもいかないし、かといって話を聞いてくれるような状況でもないし"
公が悩んでいると、
「あらあら。如月ちゃんが手こずるなんて、凄く強い変質者さんなんですね」
睦月の隣に新たな少女。その手には如月と同じく棒が握られていた。
「弥生ちゃん!」
「弥生!早く手伝って!変質者に逃げられる!」
「あらあら。それはいけませんね」
棒を構えた弥生は如月以上の鋭い突きを放ってきたので公の余裕がどんどんなくなってきた。
"ホントはしたくなかったんだけど"
最後の手段の逃走を選ぶため、公は大きく後ろに飛んだ。
「逃がさないよ!」
「逃がしませんよ」
2人も大きく飛び出しながら突きを放ってきた。
「2人とも止めて!」
公の前に睦月が入り込んできたことに、公だけでなく如月や弥生も驚いたが、放たれた突きを止めることは出来ない。
それを悟った公は睦月の腕を引いて抱きしめると、反転して背中とわき腹に突きをくらった。
「グッ!」
予想以上の衝撃に苦悶の声をあげる公。その姿を見て弥生は止まったのだが、如月は止まらなかった。
「睦月を離せ」
そう言いながら頭へ振り落とされた棒の一撃で公は気を失った。
◇
「ハッ!」
目が覚めた公は慌てて起き上がった。
「イタタタタタ」
頭に走った痛みに公は頭を押さえた。
「おっ。目覚めたみたいだな。だけど、まだダメージは抜けてないから寝とけ」
ブラインドカーテンをあけて入ってきた葉月は公の体を押さえつけるようにしてベッドに寝かせた。
「今何時ですか?」
「今は9時10分よ」
さらに入ってきた女性の言葉に驚いた公は起き上がり、痛みでまた頭を押さえた。
「だから、寝てろって」
また葉月に押さえつけられた。
「でも学校が」
「小説高校にはすでに連絡してあるわ」
驚いている公を見て女性は笑った。
「制服を見ればどこの高校かなんてすぐにわかるし、名前は葉月が聞いていたから向こうにはちゃんと説明しておいたわ」
「ありがとうございます」
「わかったら今はゆっくり休みなさい」
「わかりました」
公は目を閉じた。
「何か買いたいものでもあるの?」
「マンガの最新巻が出てるからそれを買いにな」
「そうなの。それじゃあ私も少し見て回ることにするわ」
本屋に入った2人は別々の方向に別れた。
公がやってきたのは当然マンガのコーナー。
やっぱり公はマンガコーナーだよね。
"なんだよ。文句あるのか?"
文句はないけど、楓は文庫のほうに行ったからね~。
"文字だけの本を読んでると眠くなるんだよ"
平凡型の主人公はそうでなくちゃね~。
"バカにしたように言ってるが、テメーがそう設定したんだぞ"
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"…………………"
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「他に新刊はないか」
公はそのままマンガコーナーを少しうろうろしてから楓のいる文庫コーナーに向かったのだが、出会い頭に制服の少女とぶつかってしまった。
「キャッ!」
あたり負けした少女がこけ、少女が持っていた本が散乱した。
「すいません」
公は謝りながら本を拾っていく。
「いえ。こちらこそすいません」
少女も慌てて本を拾っていく。拾い終わると公は少女に本を差し出した。
「ありがとうございます」
「こちらがぶつかってしまったんでお礼はいいですよ。それより、ケガはないですか?」
「はい」
笑顔で頷いた少女を見て、公はホッとした。
「それじゃあ」
「はい」
少女と別れた公は文庫コーナーで本を手に迷っている楓のもとへ。
「買おうか悩んでるのか?」
「あっ、公。そうなのよ」
「どちらも買えばいいんだろ」
「そんなにお金持ってきてないのよ」
2冊の本を交互に見て「う~ん」と悩む楓。それを見て公はそのうち1冊を取った。
「こっちは俺が買ってやるよ」
「そんなのダメよ」
「でも、欲しんだろ?」
「それは………」
「それに、欲しい物はあった時に買っとかないと後で買いにきてなかったら後悔するぞ」
それでも悩んだ楓が出した結論は、
「それじゃあ、借り1ってことで買ってもらえる?」
「いいぞ」
「ありがとう」
微笑んだ楓に公も微笑みかけた。
「いいってことよ」
2人してレジに向かう中、公は1つ気になったことがあったので、
「楓。先にレジ行っといてくれ」
「わかったわ」
そう言って楓と別れた公がやってきたのは先ほど少女とぶつかった場所。
そこをさっき楓と通った時に気になったのは本棚の下から見えた黒い手帳のようなもの。
手に取ってみると、それは姫川学園と書いてある生徒手帳だった。
"姫川学園って言ったら女子校だよな。そして、さっきぶつかった少女が着てた制服も確か姫川学園のもの"
よく知ってるね~。
"中学の時、女子達が姫川学園の制服が可愛いっていってパンフレットを見せてきたから覚えてたんだよ"
公は持ち主を確認するために中を見ると、やっぱりさっきぶつかった少女だった。名前は睦月。
それを確認した公は考える。
"俺がぶつかったのが原因だし、届けてあげるか"
そう決めた公はレジへと向かった。
◇
翌朝。いつも以上に早く起きて公は姫川学園にやって来ていた。
姫川学園は女子校とだけあって校門には警備員がいた。それも女性。
「あれ?男子が女子校になんの用かな?」
女性は公に笑顔を向けながら問いかけた。なので公は睦月の生徒手帳を取り出した。
「まさか!男の娘!?」
「なに言ってるんですか?」
公が首を傾げていると、女性は詰所から紙を持ってくると、「男の娘」と書いた。
「違いますよ。昨日、拾ったんで届けにきたんですよ」
「そうだったの。そして、それをきっかけにこの学園の生徒をくらいつくすつもりなのね」
「なんでそうなるんですか!」
「この学園の生徒ってみんなレベルが高いからね。そう思うのは普通じゃないかな?」
「そんなことしませんから」
公が呆れながらため息を吐いていると、女性は「あっはっは」と笑いだした。
「冗談はさておき、うちの学園は生徒手帳がないと学園に入れないから届けてくれてありがとう。私は警備員の葉月よ。君は?」
「公です」
「公くんね。確かに生徒手帳は受け取ったわ」
「それじゃあ」
学校に向かうために公が反転した時、
「あっ」
そんな声をあげたのは、昨日本屋でぶつかった睦月。
「あなたは昨日の。どうしてここに?」
睦月の当然の疑問に公は葉月を見た。
「昨日ぶつかった時に生徒手帳を落としていたから届けにきて葉月さんに渡したんだ」
葉月が生徒手帳を見せると、驚いた様子の睦月はカバンの外ポケットに手を入れた。
「ホントだ。ない」
「よかったな。拾ってくれた人がこんな朝早くから届けにきてくれる人で。そうじゃなかったら学園に入れてないぞ、睦月」
「ホントにありがとうございます」
睦月が頭を下げてお礼を言ったので、公は困ったようにハニかんだ。
「もとはと言えば、昨日の本屋で俺がぶつかったのが悪いんだから気にしないで」
「いえ!昨日のことは私も不注意でしたし、あなただけが悪いわけではないですよ!」
「それじゃあ、お互い様ということで」
「はい」
2人が笑顔で見つめあっていると、
「天誅!」
という声と殺気が感じられたので公はとっさに横へ避けた。
直後、公がいた場所を突きだされた棒が通り抜けた。
「チッ!運のいいヤツめ!」
棒を突きだした三つ編みの少女は舌打ちをすると睦月を守るように公の前に立った。
「如月ちゃん!その人は!」
「わかってる!変質者でしょ!覚悟!」
睦月の言葉を聞こうとしない如月は連続突きを放つが、避けるか掌底で軌道を反らされるかして公には当たらない。
"さて、どうしようか。流石に庵や中二を相手にしているように殴って止めるわけにもいかないし、かといって話を聞いてくれるような状況でもないし"
公が悩んでいると、
「あらあら。如月ちゃんが手こずるなんて、凄く強い変質者さんなんですね」
睦月の隣に新たな少女。その手には如月と同じく棒が握られていた。
「弥生ちゃん!」
「弥生!早く手伝って!変質者に逃げられる!」
「あらあら。それはいけませんね」
棒を構えた弥生は如月以上の鋭い突きを放ってきたので公の余裕がどんどんなくなってきた。
"ホントはしたくなかったんだけど"
最後の手段の逃走を選ぶため、公は大きく後ろに飛んだ。
「逃がさないよ!」
「逃がしませんよ」
2人も大きく飛び出しながら突きを放ってきた。
「2人とも止めて!」
公の前に睦月が入り込んできたことに、公だけでなく如月や弥生も驚いたが、放たれた突きを止めることは出来ない。
それを悟った公は睦月の腕を引いて抱きしめると、反転して背中とわき腹に突きをくらった。
「グッ!」
予想以上の衝撃に苦悶の声をあげる公。その姿を見て弥生は止まったのだが、如月は止まらなかった。
「睦月を離せ」
そう言いながら頭へ振り落とされた棒の一撃で公は気を失った。
◇
「ハッ!」
目が覚めた公は慌てて起き上がった。
「イタタタタタ」
頭に走った痛みに公は頭を押さえた。
「おっ。目覚めたみたいだな。だけど、まだダメージは抜けてないから寝とけ」
ブラインドカーテンをあけて入ってきた葉月は公の体を押さえつけるようにしてベッドに寝かせた。
「今何時ですか?」
「今は9時10分よ」
さらに入ってきた女性の言葉に驚いた公は起き上がり、痛みでまた頭を押さえた。
「だから、寝てろって」
また葉月に押さえつけられた。
「でも学校が」
「小説高校にはすでに連絡してあるわ」
驚いている公を見て女性は笑った。
「制服を見ればどこの高校かなんてすぐにわかるし、名前は葉月が聞いていたから向こうにはちゃんと説明しておいたわ」
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