幻影の讃美歌

ごさまる

文字の大きさ
5 / 118
第一章

第5話〜チーム女子会〜

しおりを挟む
「優♪やったな♪♪今月のノルマ早くも達成じゃん」
じいじが笑ってくれた。

生活の為にも頑張らなきゃ・・!

蔵さまを対応した売り上げ伝票を、きちんとまとめて、そろそろお昼入りたいなあ~!
もう、お腹へこんでるし。

そうこうしていると、チーム女子会がガヤガヤ出てきた。お昼休み終わったみたいだ。
いつもなら、すれ違うのもシャクだから、別の通路から控え室に行くところだけど、負けないって決めたから!正面きって、すれ違うぞ!

ガヤガヤ、「そうだよね♪しおりみたいなタイプ、マジごめんだよ」
すれ違う前から、そんな声が聞こえてきた・・。

私とすれ違う瞬間、それまで、騒がしかったチーム女子会は、黙り込んでしまったまま、私とすれ違った。

そして、すれ違った瞬間・・チーム女子会からの大爆笑・・。

「わざとらしい・・。」私は、そう呟いた。

ガチャ。控え室に1人入る。
「ふぅー・・キツいね・・。でも負けない。」
・・いつからだろう、こんな風に仲間外れされるようになったのって。
心当たりがあるとすれば、個人売り上げトップ5に入るようになった頃からかな・・。

今日の午後の仕事は、無難に終わりますように。
「いただきます。」

ん・・今は、じいじ接客中かな?お昼休みまだ入れないのかな?
「まっ、いいか!♪さっそく食べちゃお♪」


それとほぼ同時に事件は、起きていました。

お昼休み中盤・・みき先輩が控え室に入ってきた。
ガサゴソ。
自身の携帯で、何やら一生懸命入力している?!

それと、同時に私以外のスタッフのロッカーから、
けたたましく通知音がなった。

「?!皆のLINE?」 

ヨシッと呟き控え室から出ていく、みき先輩を私は、不思議そうに、見つめ見送った。

「なんなんだ・・?偶然に皆の通知音が鳴ったのか?・・変なの・・。」

その時は、それほど気にはせず、大好きなリンゴジュースを飲み干した。

そう・・ただそれだけだった。

「ふぅーお昼休みも、そろそろ終わり!歯磨きしよう」

と、そこへ接客中?だった、じいじが入ってきた。
「お昼お昼♪お弁当♪~あれ優、もう食べ終わっちゃたかんじ~?」
カシャカシャカシャカシャ
「ふん、しょうらよ(うん、そうだよ)」
「なんだあ、つまんな~い!」

・・じいじよ、貴様は、なんなんだ・・。

ゴロゴロ、ペッ

「歯磨き完了♪あっ、じいじ接客中だったの?」

「うん♪まあ♪大したことじゃないさ」
「そかっ」

メイクを直して「先にでるね」と、じいじに言うと「あいよ」っと返事がかえってきた。


本当にただ・・それだけだった・・。


休憩から売り場へ戻り、売り場を見るとお客様は、一組もなく、その代わりチーム女子会の相変わらず1つに固まっての仕事ぶり。つか、女子会。

私は、1人商品のジュエリーを、ならべていた。

と、そこへ和美がきたのだ。
突然私の横にならぶと、真正面を向いたまま
「あったと言えばあったかあ・・」とだけ私に呟きトイレに向かう・・。

・・何?今の?!怖いんだけど!マジで!

チラッと、チーム女子会の方をみる。
その瞬間

「何見てるのぉ?」
いつの間にかトイレに行った和美が、私の後ろにたっていたのだ!

私は、思わず「わあ」と、口にした。
・・なんなんだ一体!?

それ以上何も言わない和美はチーム女子会の元へ戻って行きました。

「・・なんだか気味悪いな・・トイレ行ってこよ」

ギィ、ガチャ。
「一体なんなんだ?マジ気味悪いし、何だかムカついた、・・でも・・和美の呟いた言葉が気になる。ってか、聞き覚えがある」
1人トイレで、考えた。

「あったと言えばあった・・!?って私が口にした言葉じゃん!何で?・・きっと偶然だな!偶然!
・・今は気にしたままだけど、とりあえず気にしないでおこう、難しいけど・・。」

私は、売り場へ戻った。


まさかな。









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  ブックマーク・評価、宜しくお願いします。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依
ファンタジー
 氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。  死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。  大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...