幻影の讃美歌

ごさまる

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第二章

〜ハデスの仕事〜

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和美の「悪」を浄化し、再びピンク色の魔素玉をミーミルに預けると

「♪優は、まだ目覚めないのか?こうなったら、力ずくでどうだ?アハッ♪」

ダミアンの提案に

パチクリ!キョロキョロ!?

「ち、ちょっと待って!意識戻ったよ!戻ったっ!」

「・・♪コイツもしかして先ほどから、気付いていたのか?アハッ」

「・・!?なんだと!?」

・・・・ドサッ!

「いったァァァ~い!痛いじゃないっ!いきなり手を離すなんてっ!」

ルシファーが無表情で抱き抱えていた優を地面に落とした。

「・・だって!皆に心配させてしまって・・え~っとそれで・・起きづらくて・・ごめんなさい・・」

「🖤本当は、ルシファー様に甘えていたかったんじゃないのぉ!?本当、無礼な奴っ!フンっ!ルシファー様に近づこうなんて私が許さないわよっ!」

「違うわよっ!本当にごめんなさい!悪かったですっ!」

「・・皆・・今は狩りの最中だ、わかっているな?こ芝居に付き合っている暇などない・・フン・・」

ルシファーがその場の空気を引き締め、一人歩きだした。

「♪ルシファー、ご機嫌ななめだなっ!アハッ♪なんだか笑っちゃう♪アハッ」

「🖤ダミアン様っ!またルシファー様に叱られちゃうわよっ!あっ!ちょっと待って~ルシファー様ぁ~」

一行はルシファーの後に続き先を急いだ。

しばらく歩くと、大きな桜の木がポツンと一本生えている広い空間に出た。
桜の木は満開で、ひらひらと花びらが舞う・・トンネルの中に似つかわしいぐらいに綺麗な景色であった。

「うわあ~素敵っ!綺麗ね♪」

優は思わず駆け寄ろうとした、が、

「おっと危ない危ない!また、失敗するとこだった!」

「🖤あらっ、少しは学習したようね、クスッ」

「・・あれは・・」

ハデスが珍しく動揺した。

「・・・ここは貴様の仕事だ・・ハデス」

ルシファーの一言に

「・・!?ハデス、何か知ってるの?」

優がハデスに向かい訪ねた。

「・・・・」

だが、ハデスは黙ったまま桜の木に歩き出した。

「ち、ちょっとぉ!ハデス聞いてるの?」

優が駆け寄ろうとすると、

グイッ!        ミーミルに腕を捕まれ

「待つんだ・・我々は、手出し無用だ・・」

「・・どういう事?」

「🖤黙って見てなさい・・おバカさん」

セイラが言うと、辺りが薄暗くなった。

・・ハデスは桜の木の根元に腰を下ろし、しばらく桜の木を見上げていた。

すると・・ザッザッー、少し強く風が吹き、ヒラヒラヒラっと花びらが辺り一面に舞い上がった。

薄ピンク色の花びらが舞い、なんとも美しい空間である。

「・・・・!?」


少しして風が止むとハデスの目の前には、小さな男の子が立っている。

「やぁ!久しぶりだね♪ハデスのおじちゃん!」

「・・そうだな・・久しぶりだ・・」

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