幻影の讃美歌

ごさまる

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第二章

〜魂の行き着く場所〜②〜

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「くらえっ  !  ! 龍殺雷舞っ! !」

バリバリバリバリッ!  !  !  !  !

ミーミルの振りかざした剣から、雷土が「悪」の手を目掛けて勢いよく降り注いだ。

スババババッ !

シュルシュルシュルシュルッ! ッ !

素早くミーミルの攻撃をかわす「悪」の手・・。

「チッ !すばしっこい奴め・・」

手が「悪」の本体に戻る。

《クククククク・・なかなか・・いい攻撃だ、とりあえず・・誉めておこう・・クククククク》 

地響きの様な声を、トンネル内に響かせる。

「ルシファー様・・優が普段「じいじ」と呼んでいる奴の魂が・・こんなに喰われていたとは・・「悪」の本体は、かなり魔素を取り込んでいるようです・・」

《・・聞こえるぞ・・聞こえるぞ・・ククク・・残念ながら・・魔素を取り込んでいるレベルではないぞ・・ククク・・
人柱にした奴は・・さぞかし俺様と気が合うのでなぁ・・ククク・・魂ごと俺様が喰らった・・ククク》

「・・・・ !?えっ ?」

「・・クソッ・・間に合わなかったか・・」

「・・ど、どういう事!?   ねぇっ!  じいじに・・何が起きたのっ! ! ?   答えなさいよっ!  ねぇっ!」

一気に取り乱した優が、ルシファーの両肩を掴み激しく揺さぶりながら問いただす。

「ルシファーっ!お前に関係ないなんて言わせないわよっ!  ねぇっ!  ルシファーったらっ!!」

ルシファーは、ゆっくりと顔を上げると静かに答えた

「・・奴は、・・もう・・死んだ」

「・・・・!?な、何言ってるの・・?」

「「悪」に魂を喰われた人間は・・・病魔が襲い、結果・・死んでしまう・・表向きは病気だが実際は「悪」に魂を喰われた結果だ・・。」

バシンッ!・・!

ルシファーの右頬を思いっきりビンタした・・。

「そんな大切な事を・・今まで黙ったまま私と狩りをしていたのっ!?
最低よっ!  こんな事になるなんて・・。
きっと・・夢よね?  向こうの世界で、きっと元気にいつもみたいに冗談言ってる  ! !
ねぇっ!今すぐ私を戻してよっ!戻してっ!ねぇっ!」

「・・・・現実だ・・厳しい言い方かもしれぬが・・奴が己で「悪」を招いた結果だ・・
己で憎悪を生み出した・・結果は同じだ・・

奴の憎悪が・・膨らめば膨らむほど魂が喰われるという事だ・・
勘違いするな・・奴はお前だけに憎悪を抱いていた訳ではない、その証拠が・・あの化けもんだ・・」

「どうだっていいっ!私を戻してよっ!」

「! ! ! 貴様が戻った所で奴を救えたのかっ?」

「・・・・・・でも・・」

「現実を受け入れろ・・」

《クククククク・・茶番はもういい・・ククク・・真の闇の主よ、貴様も俺様の一部となれ・・楽になるぞ・・クククククク・・》

地面に膝まずき泣き崩れ、我を見失っている優の姿に、まるで追い討ちをかけるかのように「悪」が言った。

そんな優の横に立ち、ルシファーは言った。

「妬み、憎しみ・・憎悪・・人間なら、必ずしも宿しているもの・・。
だが・・それらに捕らわれ、いつか己自身を食らいつくすかは・・己の心が決める・・。
だからこそ・・ゆながお前の元で生きている。
・・すべては、己自身・・。
違うか?・・優。」


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