幻影の讃美歌

ごさまる

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第三章

〜真実の天秤②〜

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優の口づたいに、真の闇の主の言葉が綴られる。

《・・コノ手のナカに・・ウツル・・姿コソ・・このモノの・・シンジツ・・故に・・》

「・・故にだと?・・・どういう事だ・・?」

ルシファーが戸惑い、ほんの僅かに隙がうまれた。

ブワッッッッッ!!!!!!!!!! 

《!?しまったっ!!!》

ドサッッ!!!!

全ての魔素が消し飛ばされ、ルシファーの目の前には、アザゼルと共に倒れ込んだ、優の姿が飛び込んできた。

「・・!?全ての魔素を、消し飛ばしただと!?
くそっ!!優っ!!!!!」

すかさず、優の元へ駆け寄るルシファー。

倒れ込んだ優を見て、普段は冷静なミーミルとハデスが呟いた。
「・・!?そんな・・嘘だろ・・」

「!?ち・・ちくしょう・・!!」

取り乱したセイラは、地面に倒れ混み、砂利を強く握りしめ叫んだ。

「🖤・・何なのよ?・・一体・・何なのよぉぉっ!!?こんなの・・こんなの・・最悪じゃないっ!!!!!!!
嫌ぁぁぁぁぁっ!っ!!!!!!!」

「♪・・・・皆・・!!落ち着くのだっ!!!
これしきの事で・・これしきの事で・・優が消滅するはずはないっ!!!!!」

バチバチバチバチッッッ!!!!ブワッッッ!!!!

「🖤・・ダ・・ダミアン様・・・・!?!?」

凄まじい魔素をまとい、ダミアンはルシファーと優の側へ瞬間移動した。

目の前には、ルシファーの膝上で目を閉じ、意識のない優が力無く横たわっていた。

「♪・・血迷うたか・・ルシファー・・?・・
それとも・・これがお前が望んだ結末か・・?・・。」

怒りの余り声が震えるダミアン。

「・・・・・・・・。」

何も答えることが出来ずにいるルシファーに、ダミアンが言った。

「♪・・どけ・・。」

「・・・・!?!?」

ガサッ。

静かに、ルシファーの膝上から優を下ろすと、ダミアンは自分の右手を、優の喉仏にかざした。

「♪・・・・お~の魔素を受け取れっ・・間に合うハズだっ・・消滅させて・・なるものかっっ!!!!!」

ボワッッッッッ!!!!!!!!!!

ダミアンの右手が銀色の炎に包まれた。
炎はたちまち、優の身体を包み込み、そのまま優の姿が見えなくなった。

「・・ダミアン・・お前・・。」

「♪・・話しかけるなっルシファー・・気が散る・・。」

すると、

ピクッ・・・・!?!!

無造作に横たわるアザゼルの身体が、ピクッと動いた。

「♪・・くそっ・・奴の意識が戻る前に!!・・優・・早く目覚めるんだっ!!」

その様子に気付いたルシファーは立ち上がり、

「アザゼル・・貴様の答えなど・・もう、どうでもいい・・
首を切り落として・・終わりにする・・。」

「♪   急げっ!!!ルシファー!!」

ダミアンが叫んだ。

バチバチバチバチバチッッッ・・・・。

ルシファーは右手に黒い稲妻を纏わせると、アザゼルの身体に馬乗りになり、右手を掲げた。

「・・・・終わりだ・・。」

ブンッッッ!!!!!!

右手をアザゼルの首に振りかざした、その時。

「ルシファー・・や・・やめて・・。」

ピタッ!?!!!!

「!?!?その声は・・優か・・!?!!」

「♪・・優っ!!!」

ダミアンの傍らに、弱々しく座り込んだ優の姿。

「ルシファー・・貴方の手で・・アザゼルは殺せない・・殺せない・・の・・。」



















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