悪役王子に転生したので推しを幸せにします

あじ/Jio

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第7章:運命

やきもち02




「公爵夫人、お戯れもほどほどにしてください。いくら私でも目の前で婚約者を口説かれてしまっては妬けてしまいます」
「ふふ。まあそれは失礼をしてしまいたましたね。ではお詫びといってはなんですが、今後もしお困りのことがあれば私が手を貸すとお約束します。それでは本日は失礼させていただきます」

和やかな雰囲気で公爵夫人は去っていった。
もしかて本当は、このことを言いに来たのかもしれない。
わざわざお茶会を抜けてまで僕達を待つ理由を考えれば腑に落ちるな、と。

どうして友好的になったのか理由は分からないが、なにはともあれ帝国内で強い力を持つ人間の協力を得られるのはいいことだ。

「いつまで見ているんだ?」
「へ?」

去っていく彼女の後ろ姿を見ながら考えていたら、眇めた目がこちらを見下ろしていた。

さきほどまではよそ行きの笑顔を張り付けていたくせに。

僕の前でだけは「不機嫌です」と言わんばかりの表情を見せてくれるということに胸がぎゅんぎゅんする。

「もしかしてノクティスは僕が見惚れてると思ってたの?」
「……実際に見ていただろ」
「まあ、でもそれは好意があるとかじゃなくてさ? 目の前にすごいものがあったら思わず目で追っちゃう、みたいな無意識なもので——」
「俺ので我慢すればいいだろ」

……ん?
ぼそっと呟かれた言葉に首を傾げると、真っ赤なを顔をしてノクティスが言う。

「俺の胸で我慢しろと言ったんだ…! 俺の胸が好きだと言っていただろっ」
「……」
「……」

思わず目が点になる。
これまで息を殺してくれていた馬車の御者まで、思わずノクティスを凝視している。
じわじわと首まで赤く染まるほど恥ずかしいくせに、僕にそんなことを言ったの?
停止した思考が再開する頃にはもう、

「それって揉みしだいでいい、ってことでしょうか?」
「っ!」

興奮は最高潮に達していた。

「それってさ……ノクティスのばいんばいんで、むっちむっちな雄っぱいを好きなだけ揉んで、触って、舐めていいってこと?」
「舐め……な、おまえ外でそんなことを……!」

かあっとますます赤くなった顔を隠すように、ノクティスが右手の甲で口元を覆う。
もう僕の目にはそんな仕草さえエロく見えてしまって、もう、辛抱たまらん、だ!

「ところでなぜ僕から逃げるのかな?」

誘ったのはノクティスじゃないか。

エア雄っぱいを想像させながら、両手をわきわきさせて近づくと、ノクティスはまるで変態から身を守るかのように怯えていた。



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