いつまでもここにいて 改訂版

ゆまは なお

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 初めての発情期のセックスでぐったりした碧馬は、シャワーも着替えもリュカに手伝ってもらわないと無理だった。腰が重だるくてとても一人で立ち上がれなかったのだ。
 軽々と碧馬を抱き上げたリュカは楽しそうに体も髪も丁寧に洗ってくれた。
 あんなに睦み合ったのに触れられるとまた欲情しそうになって、碧馬は唇を噛みしめて耐えていた。リュカの手が優しく洗うのに任せながら、ふと見てみたリュカの下半身はしっかり猛っていて、同じなのだとほっと安心もした。
「…あの」
「なんだ?」
「…これ、いいの?」
「これ以上はアオバの体が無理だろう?」
 リュカは苦笑して、そっと碧馬の濡れた髪に口づけた。
「……よかったら、手でする?」
 さっきはもう何が何だかわからずに碧馬はリュカに翻弄されるだけだった。
 でもこうして欲情したリュカを目の前にすると、どうにかしてあげたい、触りたいと素直な気持ちが湧いてきた。
「してくれるのか?」
「うん、リュカに触りたい」
「そうか、じゃあ一緒にしよう」
 嬉しそうにそう言ったリュカに、結局、碧馬は翻弄されて最後まではできなかったけれど、リュカはとても満足そうに微笑んだ。

 湯を使ってさっぱりしたところで食事を出された。
「初めてなのに無理をさせて悪かったな」
「……ううん」
 リュカがとても幸せそうに甘く微笑むので、さっきから碧馬は顔が上げられずにいる。
 テーブルの上にはリュカが作った肉と野菜の煮込みとパン。リュカはかいがいしく碧馬の口元までスプーンを運んでくれる。
 恥ずかしくて手を伸ばそうとしても、リュカは楽しげに微笑んでいるだけだ。
 仕方なく口を開く。甘やかされて嬉しいけれどやはり恥ずかしい。もぐもぐと口を動かしているとリュカが話し始めた。

「アオバは俺の番だ。森で最初に会ったときに分かっていたけど、アオバは何も知らなかったから言いだせなかった」
「リュカが俺の番? どうして最初に会ったときに分かったの?」
「ここにタトゥがあるだろう?」
 右肩を指して言う。
 そこには馬のタトゥが浮かび上がっている。
「これは番に出会ったときにだけ出る。俺はアオバに会うまで、自分のタトゥを見たことがなかった」
「ええ? そうだったんだ」
 確かに初めてその背に乗せてもらった時に、きれいなタトゥだと思ったことを覚えていた。
 それが自分と会ったせいだなんて全く知らなくて驚く。

「それにとても甘い香りがするだろう?」
「それは俺じゃないよ、リュカだよ」
「いや、番はお互いの香りをいい香りだと感じるんだ」
「そうなの? 今日はいつもよりずっと強いけど」
「発情期だからな。碧馬に反応しているから」
 そう言われると恥ずかしい。
 こんな甘い香りを振りまいていると外を歩けなくなりそうだ。
 いや、そもそも碧馬はΩだから発情期は外を歩いたりしちゃいけないんだっけ。不用意に出歩けば犯されることになるとさすがに碧馬も理解していた。
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