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初めての発香期1
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飛煌のあまい香気が一気に強くなって、腕の中の体温が上がったのを感じた。つられてペルルノアの体温もあがる。
前を合わせて紐で結ぶだけの夜着は簡単に脱がせてしまえた。着ている時は子供っぽいと思ったのに、白い肌から香気が香ってきてペルルノアはゆっくり息を吸った。脳にまで香気が届いて、ペルルノアをおかしくさせる。
めまいがしそうなほど興奮している。こんな状態になったのが初めてでペルルノアは訳がわからないまま、飛煌を抱きしめた。
飛煌はうれしそうに笑ってキスしてくる。その笑顔がとても明るくて、これから楽しく過ごそうと言ったのは嘘ではないと伝わった。
「飛煌は強くてかわいいな」
「何言ってるんだ。おれは強くてかっこいいんだろ」
唇が触れた瞬間、喜びに体が震えた。
触れた唇が笑みの形を作る。その隙間を埋めるように唇を押しつけたら、飛煌の舌先であわいをなぞられた。するりと忍び込んできた舌が、ペルルノアの口内を舐めていく。
キスすらも初めてのペルルノアは、飛煌の舌に翻弄された。口内をさぐる飛煌の舌に誘われて、舌を絡め合う。人の口の中ってこんなに熱いのか。
初めて知る熱さに、ペルルノアは胸がバクバクして叫び出したいような気持ちになる。
「ノア、気持ちいいな」
キスの合間にささやかれて、ため息交じりにうなずいた。
抱き寄せた背中に手を滑らせて、背骨の突起に触れる。飛煌はすっぽりと腕の中に入ってしまう細身の体なのにちゃんと筋肉がついていて、それがみょうに興奮を煽った。
「飛煌、すごくいい匂いだ」
耳元から首筋に唇をあてると、香気でくらくらしそうだった。
「ノアもだよ」
「俺? 俺の香気ってどんな匂いなんだ?」
香種も貴種も自分の香気は感じられない。発香期には感じ取れるともあるが、基本的には互いの香気しかわからないものだという。
「ノアは柑橘っぽい、爽やかな香りがするよ」
「へえ、知らなかった」
互いの香気で興奮はさらに高まっていく。
触れた素肌は滑らかな手触りで、いつまでも触っていたくなる。飛煌もペルルノアの腕や胸の筋肉の硬さを確かめるように撫でて、にこりとする。
「ノアって着やせするんだな」
「そうか?」
「この胸筋の付き方とか上腕の硬さとかすごくいいな。おれの好みだ」
下から見上げてくる飛煌の緑の目がきらきらと光っている。
「きれいな色だな」
「え?」
「新緑みたいな緑だ」
明るい瞳に引き込まれるように口づけて、あとはもう夢中になった。
互いに余裕なく体を探り合うと、ざわざわと肌が粟立った。こんな感覚は知らない。これまで感じたことがない凶暴な気持ちをどうしていいかわからない。
目の前の香種は自分のものだ、誰にも渡すわけにはいかない。
互いの肌が触れたところからぞくぞくと痺れるような官能があふれる。首筋から胸に口づけ、薄紅色に色づく小さな突起を口に含んだ。香気のせいかあまいような気がする。
甘噛みすると飛煌の手がペルルノアの髪をゆるく引っ張った。
「痛い?」
「いや、気持ちいいよ」
飛煌の吐息交じりの声には明らかな快感がにじんでいる。それがうれしい。
下肢に触れると張りつめた欲望の奥にはしっとりと蜜をたたえた窪みがあった。ぬるつくそこに指を入れて中を擦ると、飛煌が背を反らして高い声をあげた。
「あ、あ、そこ、もっと……っ」
ねだられて指を増やして奥を探る。温かくてしっとりとやわらかい。男同士のやり方は何となくしか知らなかったが、本能でしたいこと、やるべきことはわかっていた。
「飛煌?」
確かめるように呼んでみたら「いいぞ」と笑みを含んだささやきが返る。
「好きにして大丈夫だ。そんなやわじゃないし」
好きにしていい? 本当に?
思った瞬間にはもう貪るようにキスしながら、欲望のままに押し入っていた。飛煌はペルルノアを誘導するように動いて、背中に腕を回した。
「痛くないか?」
「いや、すごく気持ちいい」
うっとりした声が返ってきてペルルノアはほっとした。
さっきから逸る気持ちのままに行動しているが、飛煌はずっと楽しそうにほほ笑んでいて、ペルルノアは目が合うたびに心臓が壊れそうなほどうれしくなった。
「あ、ああ……、もっと、ノア……あ、ああっ」
浅いところで抜き差しするともっと奥へと飛煌が誘う。飛煌の中は温かくて気持ちがいい。
「すごく、いいよ」
ペルルノアが寝台に両手をついてため息交じりにつぶやくと、飛煌が満足そうに目を細めた。
誘わるまま奥まで行きつくと、ぎゅうっと締めつけられてペルルノアは一気に解放を迎えてしまった。どくどくと吐き出す快感にびくびくと腰が震える。
「あ……」
頂上を越えて、困惑気味に飛煌を見下ろすと飛煌はいたずらっ子のように笑った。
「いいから続けて。まだいけるだろ」
あっけらかんと言って、細い足をペルルノアの腰に巻きつけて続きをねだる。余裕の態度が悔しい。
「悪い」
「何が? 好きなだけいけばいい。これから五日もあるんだ」
飛煌はまったく構うことなく腰を揺らしてペルルノアを誘う。
「ああ、そうだな。まだ時間はたっぷりあるんだな」
きゅと締めつけられて、ペルルノアはそれに逆らうように腰を抜き差しする。
「ほら、もう復活してる」
からかうように笑った飛煌の髪をかきあげて、ペルルノアは飛煌の滑らかな額にキスをした。
その先はもう夢中だった。衝動に突き動かされて、とにかく飛煌を食らいつくしたくて頭が真っ白になっていた。
前を合わせて紐で結ぶだけの夜着は簡単に脱がせてしまえた。着ている時は子供っぽいと思ったのに、白い肌から香気が香ってきてペルルノアはゆっくり息を吸った。脳にまで香気が届いて、ペルルノアをおかしくさせる。
めまいがしそうなほど興奮している。こんな状態になったのが初めてでペルルノアは訳がわからないまま、飛煌を抱きしめた。
飛煌はうれしそうに笑ってキスしてくる。その笑顔がとても明るくて、これから楽しく過ごそうと言ったのは嘘ではないと伝わった。
「飛煌は強くてかわいいな」
「何言ってるんだ。おれは強くてかっこいいんだろ」
唇が触れた瞬間、喜びに体が震えた。
触れた唇が笑みの形を作る。その隙間を埋めるように唇を押しつけたら、飛煌の舌先であわいをなぞられた。するりと忍び込んできた舌が、ペルルノアの口内を舐めていく。
キスすらも初めてのペルルノアは、飛煌の舌に翻弄された。口内をさぐる飛煌の舌に誘われて、舌を絡め合う。人の口の中ってこんなに熱いのか。
初めて知る熱さに、ペルルノアは胸がバクバクして叫び出したいような気持ちになる。
「ノア、気持ちいいな」
キスの合間にささやかれて、ため息交じりにうなずいた。
抱き寄せた背中に手を滑らせて、背骨の突起に触れる。飛煌はすっぽりと腕の中に入ってしまう細身の体なのにちゃんと筋肉がついていて、それがみょうに興奮を煽った。
「飛煌、すごくいい匂いだ」
耳元から首筋に唇をあてると、香気でくらくらしそうだった。
「ノアもだよ」
「俺? 俺の香気ってどんな匂いなんだ?」
香種も貴種も自分の香気は感じられない。発香期には感じ取れるともあるが、基本的には互いの香気しかわからないものだという。
「ノアは柑橘っぽい、爽やかな香りがするよ」
「へえ、知らなかった」
互いの香気で興奮はさらに高まっていく。
触れた素肌は滑らかな手触りで、いつまでも触っていたくなる。飛煌もペルルノアの腕や胸の筋肉の硬さを確かめるように撫でて、にこりとする。
「ノアって着やせするんだな」
「そうか?」
「この胸筋の付き方とか上腕の硬さとかすごくいいな。おれの好みだ」
下から見上げてくる飛煌の緑の目がきらきらと光っている。
「きれいな色だな」
「え?」
「新緑みたいな緑だ」
明るい瞳に引き込まれるように口づけて、あとはもう夢中になった。
互いに余裕なく体を探り合うと、ざわざわと肌が粟立った。こんな感覚は知らない。これまで感じたことがない凶暴な気持ちをどうしていいかわからない。
目の前の香種は自分のものだ、誰にも渡すわけにはいかない。
互いの肌が触れたところからぞくぞくと痺れるような官能があふれる。首筋から胸に口づけ、薄紅色に色づく小さな突起を口に含んだ。香気のせいかあまいような気がする。
甘噛みすると飛煌の手がペルルノアの髪をゆるく引っ張った。
「痛い?」
「いや、気持ちいいよ」
飛煌の吐息交じりの声には明らかな快感がにじんでいる。それがうれしい。
下肢に触れると張りつめた欲望の奥にはしっとりと蜜をたたえた窪みがあった。ぬるつくそこに指を入れて中を擦ると、飛煌が背を反らして高い声をあげた。
「あ、あ、そこ、もっと……っ」
ねだられて指を増やして奥を探る。温かくてしっとりとやわらかい。男同士のやり方は何となくしか知らなかったが、本能でしたいこと、やるべきことはわかっていた。
「飛煌?」
確かめるように呼んでみたら「いいぞ」と笑みを含んだささやきが返る。
「好きにして大丈夫だ。そんなやわじゃないし」
好きにしていい? 本当に?
思った瞬間にはもう貪るようにキスしながら、欲望のままに押し入っていた。飛煌はペルルノアを誘導するように動いて、背中に腕を回した。
「痛くないか?」
「いや、すごく気持ちいい」
うっとりした声が返ってきてペルルノアはほっとした。
さっきから逸る気持ちのままに行動しているが、飛煌はずっと楽しそうにほほ笑んでいて、ペルルノアは目が合うたびに心臓が壊れそうなほどうれしくなった。
「あ、ああ……、もっと、ノア……あ、ああっ」
浅いところで抜き差しするともっと奥へと飛煌が誘う。飛煌の中は温かくて気持ちがいい。
「すごく、いいよ」
ペルルノアが寝台に両手をついてため息交じりにつぶやくと、飛煌が満足そうに目を細めた。
誘わるまま奥まで行きつくと、ぎゅうっと締めつけられてペルルノアは一気に解放を迎えてしまった。どくどくと吐き出す快感にびくびくと腰が震える。
「あ……」
頂上を越えて、困惑気味に飛煌を見下ろすと飛煌はいたずらっ子のように笑った。
「いいから続けて。まだいけるだろ」
あっけらかんと言って、細い足をペルルノアの腰に巻きつけて続きをねだる。余裕の態度が悔しい。
「悪い」
「何が? 好きなだけいけばいい。これから五日もあるんだ」
飛煌はまったく構うことなく腰を揺らしてペルルノアを誘う。
「ああ、そうだな。まだ時間はたっぷりあるんだな」
きゅと締めつけられて、ペルルノアはそれに逆らうように腰を抜き差しする。
「ほら、もう復活してる」
からかうように笑った飛煌の髪をかきあげて、ペルルノアは飛煌の滑らかな額にキスをした。
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