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第二章〜セカンドフィル〜
第五十一話「ナッツの親父に頼んでいたもの」
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馬車に揺られること、三時間とちょっとアクアリンデルへと到着した俺達は、いつものように西門から街へと入っていった。その際に、馴染みの門番ベンに「右頬が腫れてるぞ~色男」と揶揄われた。
愛馬のベッラを、公共厩舎へと繋いで、馬番にチップを弾み、ユリアとカイとはここで別れた。俺が向かう場所は、今や開放市場の大通りに店を構えている男の元だ。
「相変わらず、大通りは賑やかだな」
ティナは、気楽に俺と出かけるのが久しぶりのようで、少し楽しそうな顔をしていた。今回の件がひと段落したら、ゆっくりーデートしたいなぁ~。もちろんユリアとも。
それにしても、道行く人がティナのことをまじまじと見ていた。特に男共だが、俺と出会う前のティナは、狂姫として恐れられていた。それこそ、下卑た視線を彼女に飛ばそうものなら、路地裏に連れ込まれ袋叩きにされるほどだ。
それが俺と出会ってからは、彼女は他人の視線を気にしなくなった。それ以来というものの、街の人は特に女性方はティナに声をかけるようになった。この街の出身者で、しかも女だてらに、男より強い女性は、女性からしたら憧れの対象のようだった。
今もティナは、おばさま方や町娘たちにひっきりなしに、声をかけられたり、何かをもらったりして忙しそうだった。
とはいえ、その大きな理由はやっぱり、ティナが美しいからだろうな。
「おいそこの、性欲大魔王。鼻の下が伸びてっぞ?」
「誰が! 歩く息子だって!?」
俺は突然の弄りに、少しイラッとして声のする方を振り返った。そこには、腕を組んで、にやけヅラをしたナッツの親父が立っていたのである。
もう、ここまできてたのか。ティナの横顔に見惚れすぎてたみたいだ。
「よぉ、親父儲かってるか?」
「ぼちぼちだな」
俺たちはそう言い合うと、久しぶりの再会を喜んで(とは言っても、二週間程度だが)腕を握り合いながら、荒く抱擁した。
「今日は、酒を飲んでないみたいだな?」
「息子がうるさくてな」
「おいおい、朝から下ネタ全開だな?」
「バァカ、お前と一緒にすんじゃねぇ、これよこれ。本当の息子だ」
「あ?」
ナッツの親父がそう言って、誰かを手招きをした。そしたら、ナッツの親父にそっくりな若い青年が姿を現した。視界には入っていたが、店員か何かだと思いあまり気にしていなかった。
ナッツの親父と同じ赤茶色の髪を受け継ぎ、瞳の色は茶色だった。背は、もう少しで親父を抜きそうな食べ盛りの時期のようだ。
「息子のアシムだ。今年で、十六になる。最近は、ずっとこいつに店番を任せてんだ」
「へぇ、ショウゴだ。よろしくな、アシム」
「はい、いつも父が世話になっています。アシムです」
アシムはそう言って、俺に握手を求めてきた。俺は快く応対して、軽く手をシェイキングした。
「あんたのタネを持っているとは思えないほど、礼儀正しいじゃねぇか? 本当にお前の息子か?」
「バカ言え、どこからどう見ても、俺の息子だろうが。アシム、店番に戻りな」
「はい、父さん。お酒はだめだよ? ショウゴさんもそれじゃぁ」
「あぁ」
アシムはまた客対応へと、戻っていった。親子か、そういえばお袋に親父、元気にしてるかな、と、アシムとナッツの親父のやりとりを見て思った。
「生意気な」
「そう言う年頃だろう? むしろ健全に育ったじゃねぇか」
「あぁ、あいつの母親は、あいつを産んですぐ死んじまってな」
「マジかよ……それは辛かったな」
「良いんだよ、もう傷は癒えた。まぁ、男で一つで育てたけどよ、今では立派な跡取りだよ。あいつになら、この家業を任せられるってな」
そう言って、ナッツの親父は照れ隠しか、自分の鼻を手で弾いていた。
少し湿っぽくなってしまった。話題を変えないとな。
「ははっ、わかんないぞ? 案外どこかの誰かと駆け落ちしたりしてな!」
「ふざけんな! お前みたいな奴がこの街に二人といてたまるか!」
はぁ? 俺がなんだって言うんだよ。
「どう言う意味だよ?」
「ほぉ、本当にわかってないみたいだな? どこの世界に、平民の分際で剣豪のダークエルフと街一番の遊女を両手に抱える奴がいるんだよ? 普通はその日の生活で、皆一杯一杯なんだよ。俺の息子にまで、馬鹿げたロマンスがおきてたまるか」
親父はそう言いながら、俺に近づいてきて俺の胸を強く人差し指で突きながら、そう言ってきた。俺は、図星すぎて何も言い返せなかった。
昔は、駆け落ちなんかに憧れた日もあった。狭い田舎から、好きなあの子とどこか遠い世界へと消えたいと思ったものだ。
とにかく、この話は俺の分が悪かった。俺は降参だと言わんばかりに、渇いた笑いをしてさらに話題を変えた。本題に入るために。
本題とは、今日の会談で出すサプライズ用の物だ。思いついたときに、ユリアを通して親父に頼んでいたものだ。その際、親父からは「ありゃぁ、煮ても炒ってもクソまずいぞ? 何に使うんだ?」なんて伝言をもらったけ。
「あははは、それはそうと頼んでいたものはどうなった?」
「ん? あぁ、しっかり手に入れてやったぜ。ちょっと待て、よ、確かこの辺に置いておいたんだけどよぉ」
親父は、何かを思い出したように俺の頼まれものを探しはじめた。ナッツの親父の店は、ナッツ類を売っている。ナッツは、ここより南方の地方や国々で生産されて、船によってこのアクアリンデルへと運ばれる。
ナッツの親父は南方出身で、実家がナッツ農家だそうだ。麻の袋にふんだんに詰められた、ナッツがずらっと並ぶこの店の商品棚の裏側で、ゴソゴソと何かを取り出した。
「あぁ、あったあった。ほれ」
ナッツの親父が取り出したのは、りんごが二個ほど入ってそうな大きさの小包だ。それを俺に向かって投げやがった。ったく、手渡しできねぇのか。
まぁいい、それより中身の確認だ。俺は袋の口を開けて、匂いを嗅いだ。
「スゥー、あぁ……」
俺は久しぶりにこの匂いを嗅いだら、唾液が少し出てきたし、渇きまで覚えた。俺はその余韻に、しばし浸かった。紛れもなく、ナッツの親父が用意したものは、注文した品物だった。
「どうしたんだ?」
「あぁ、いや、なんでもない。久しぶりに、匂いを嗅いで気分が上がってただけだよ。有難うな、わざわざ取り寄せてもらって。いくらだ?」
「あぁ、金はいらんよ」
親父は、手を振ってまるで価値のないガラクタを処分するように言い放った。
「おいおい、それじゃ商売にならないだろう? 払うよ」
俺はそう言って、金貨を一枚押し付けるように、親父の手に握らせた。しかし、親父は手の中の金貨を見て、呆れたように押し返してきた。
「本当にいいんだって、お前とは長い付き合いだし、俺の商品開発に、商品をお前の店に置いてもらってんだ。それに、前にも言ったが、お前が頼んだそれは、はっきり言って買い手がいないぐらい、どうしようもないものなんだよ」
「ったく、強情だな。わかったよ、今度酒を奢ってやるよ」
「あぁ、それでいい。またなんかあったら、言ってくれ」
「了解! んじゃな!」
「おう、気張れや酒の兄ちゃん!」
俺は帰り際に、思い付いたように振り返って叫んだ。
「アシム!!」
「? はい!」
急に名前を呼ばれた若者は、少しあたりを見回して俺のことを視線に捉えたようだった。そんな彼に俺は、金貨を一枚投げつけた。それを若い青年は、しっかりと手でキャッチした。
「お小遣いだ! 頑張れよ~」
「あ、有難うございます!!」
アシムは、店から出てきて大通りのところで、満面の笑顔で俺に手を振ってきた。俺は可愛い奴だと思い、手を振って答えた。
するとそこへ、ティナが慌てたように現れた。さっきまで、女性の大群に捕まっていたはずなんだが……。
「どっ、どうしたの? ティナ、珍しく慌てちゃって」
「逃げるぞ!!」
彼女の顔は、真に迫った顔で俺の顔を覗き込んできた。そこには信じられないものが見えた。なんと、あのティナが何かに怯えているようだったのだ。どんな荒くれ者を前にしても、怯まない英雄が一体何に怯えているのだろうか?
「えっ? えぇぇぇぇ~~!! ちょっと、待ってよ」
ティナはそう言って、急に俺の左手を握って走り出した。どう言うことかと思っていたら、後ろの方から町娘の大群が、ティナの名前を叫んで迫ってきていた。
「ファウスティーナ様!! お待ちなってくださ~~い!! もっと、貴方の武勇伝を下々の者にお聞かせくださいぃぃぃ」
そう言って叫んでくる町娘たちの目は、一人残らずハートマークになっていて、荒ぶる猪のようだった。
あぁ、そう言うことね。俺は全て理解した。そりゃ、そうだよな。男の面目を全て潰すような女だ。女が惚れても仕方ないか。
「ティナ?」
「なんだ!!?」
「これからは、お淑やかにしたほうがいいんじゃない?」
「バカを言ってる場合か!!」
「あははははっ!」
彼女たちを撒いてから、俺たちはアクアリンデル城へと向かうのであった。
愛馬のベッラを、公共厩舎へと繋いで、馬番にチップを弾み、ユリアとカイとはここで別れた。俺が向かう場所は、今や開放市場の大通りに店を構えている男の元だ。
「相変わらず、大通りは賑やかだな」
ティナは、気楽に俺と出かけるのが久しぶりのようで、少し楽しそうな顔をしていた。今回の件がひと段落したら、ゆっくりーデートしたいなぁ~。もちろんユリアとも。
それにしても、道行く人がティナのことをまじまじと見ていた。特に男共だが、俺と出会う前のティナは、狂姫として恐れられていた。それこそ、下卑た視線を彼女に飛ばそうものなら、路地裏に連れ込まれ袋叩きにされるほどだ。
それが俺と出会ってからは、彼女は他人の視線を気にしなくなった。それ以来というものの、街の人は特に女性方はティナに声をかけるようになった。この街の出身者で、しかも女だてらに、男より強い女性は、女性からしたら憧れの対象のようだった。
今もティナは、おばさま方や町娘たちにひっきりなしに、声をかけられたり、何かをもらったりして忙しそうだった。
とはいえ、その大きな理由はやっぱり、ティナが美しいからだろうな。
「おいそこの、性欲大魔王。鼻の下が伸びてっぞ?」
「誰が! 歩く息子だって!?」
俺は突然の弄りに、少しイラッとして声のする方を振り返った。そこには、腕を組んで、にやけヅラをしたナッツの親父が立っていたのである。
もう、ここまできてたのか。ティナの横顔に見惚れすぎてたみたいだ。
「よぉ、親父儲かってるか?」
「ぼちぼちだな」
俺たちはそう言い合うと、久しぶりの再会を喜んで(とは言っても、二週間程度だが)腕を握り合いながら、荒く抱擁した。
「今日は、酒を飲んでないみたいだな?」
「息子がうるさくてな」
「おいおい、朝から下ネタ全開だな?」
「バァカ、お前と一緒にすんじゃねぇ、これよこれ。本当の息子だ」
「あ?」
ナッツの親父がそう言って、誰かを手招きをした。そしたら、ナッツの親父にそっくりな若い青年が姿を現した。視界には入っていたが、店員か何かだと思いあまり気にしていなかった。
ナッツの親父と同じ赤茶色の髪を受け継ぎ、瞳の色は茶色だった。背は、もう少しで親父を抜きそうな食べ盛りの時期のようだ。
「息子のアシムだ。今年で、十六になる。最近は、ずっとこいつに店番を任せてんだ」
「へぇ、ショウゴだ。よろしくな、アシム」
「はい、いつも父が世話になっています。アシムです」
アシムはそう言って、俺に握手を求めてきた。俺は快く応対して、軽く手をシェイキングした。
「あんたのタネを持っているとは思えないほど、礼儀正しいじゃねぇか? 本当にお前の息子か?」
「バカ言え、どこからどう見ても、俺の息子だろうが。アシム、店番に戻りな」
「はい、父さん。お酒はだめだよ? ショウゴさんもそれじゃぁ」
「あぁ」
アシムはまた客対応へと、戻っていった。親子か、そういえばお袋に親父、元気にしてるかな、と、アシムとナッツの親父のやりとりを見て思った。
「生意気な」
「そう言う年頃だろう? むしろ健全に育ったじゃねぇか」
「あぁ、あいつの母親は、あいつを産んですぐ死んじまってな」
「マジかよ……それは辛かったな」
「良いんだよ、もう傷は癒えた。まぁ、男で一つで育てたけどよ、今では立派な跡取りだよ。あいつになら、この家業を任せられるってな」
そう言って、ナッツの親父は照れ隠しか、自分の鼻を手で弾いていた。
少し湿っぽくなってしまった。話題を変えないとな。
「ははっ、わかんないぞ? 案外どこかの誰かと駆け落ちしたりしてな!」
「ふざけんな! お前みたいな奴がこの街に二人といてたまるか!」
はぁ? 俺がなんだって言うんだよ。
「どう言う意味だよ?」
「ほぉ、本当にわかってないみたいだな? どこの世界に、平民の分際で剣豪のダークエルフと街一番の遊女を両手に抱える奴がいるんだよ? 普通はその日の生活で、皆一杯一杯なんだよ。俺の息子にまで、馬鹿げたロマンスがおきてたまるか」
親父はそう言いながら、俺に近づいてきて俺の胸を強く人差し指で突きながら、そう言ってきた。俺は、図星すぎて何も言い返せなかった。
昔は、駆け落ちなんかに憧れた日もあった。狭い田舎から、好きなあの子とどこか遠い世界へと消えたいと思ったものだ。
とにかく、この話は俺の分が悪かった。俺は降参だと言わんばかりに、渇いた笑いをしてさらに話題を変えた。本題に入るために。
本題とは、今日の会談で出すサプライズ用の物だ。思いついたときに、ユリアを通して親父に頼んでいたものだ。その際、親父からは「ありゃぁ、煮ても炒ってもクソまずいぞ? 何に使うんだ?」なんて伝言をもらったけ。
「あははは、それはそうと頼んでいたものはどうなった?」
「ん? あぁ、しっかり手に入れてやったぜ。ちょっと待て、よ、確かこの辺に置いておいたんだけどよぉ」
親父は、何かを思い出したように俺の頼まれものを探しはじめた。ナッツの親父の店は、ナッツ類を売っている。ナッツは、ここより南方の地方や国々で生産されて、船によってこのアクアリンデルへと運ばれる。
ナッツの親父は南方出身で、実家がナッツ農家だそうだ。麻の袋にふんだんに詰められた、ナッツがずらっと並ぶこの店の商品棚の裏側で、ゴソゴソと何かを取り出した。
「あぁ、あったあった。ほれ」
ナッツの親父が取り出したのは、りんごが二個ほど入ってそうな大きさの小包だ。それを俺に向かって投げやがった。ったく、手渡しできねぇのか。
まぁいい、それより中身の確認だ。俺は袋の口を開けて、匂いを嗅いだ。
「スゥー、あぁ……」
俺は久しぶりにこの匂いを嗅いだら、唾液が少し出てきたし、渇きまで覚えた。俺はその余韻に、しばし浸かった。紛れもなく、ナッツの親父が用意したものは、注文した品物だった。
「どうしたんだ?」
「あぁ、いや、なんでもない。久しぶりに、匂いを嗅いで気分が上がってただけだよ。有難うな、わざわざ取り寄せてもらって。いくらだ?」
「あぁ、金はいらんよ」
親父は、手を振ってまるで価値のないガラクタを処分するように言い放った。
「おいおい、それじゃ商売にならないだろう? 払うよ」
俺はそう言って、金貨を一枚押し付けるように、親父の手に握らせた。しかし、親父は手の中の金貨を見て、呆れたように押し返してきた。
「本当にいいんだって、お前とは長い付き合いだし、俺の商品開発に、商品をお前の店に置いてもらってんだ。それに、前にも言ったが、お前が頼んだそれは、はっきり言って買い手がいないぐらい、どうしようもないものなんだよ」
「ったく、強情だな。わかったよ、今度酒を奢ってやるよ」
「あぁ、それでいい。またなんかあったら、言ってくれ」
「了解! んじゃな!」
「おう、気張れや酒の兄ちゃん!」
俺は帰り際に、思い付いたように振り返って叫んだ。
「アシム!!」
「? はい!」
急に名前を呼ばれた若者は、少しあたりを見回して俺のことを視線に捉えたようだった。そんな彼に俺は、金貨を一枚投げつけた。それを若い青年は、しっかりと手でキャッチした。
「お小遣いだ! 頑張れよ~」
「あ、有難うございます!!」
アシムは、店から出てきて大通りのところで、満面の笑顔で俺に手を振ってきた。俺は可愛い奴だと思い、手を振って答えた。
するとそこへ、ティナが慌てたように現れた。さっきまで、女性の大群に捕まっていたはずなんだが……。
「どっ、どうしたの? ティナ、珍しく慌てちゃって」
「逃げるぞ!!」
彼女の顔は、真に迫った顔で俺の顔を覗き込んできた。そこには信じられないものが見えた。なんと、あのティナが何かに怯えているようだったのだ。どんな荒くれ者を前にしても、怯まない英雄が一体何に怯えているのだろうか?
「えっ? えぇぇぇぇ~~!! ちょっと、待ってよ」
ティナはそう言って、急に俺の左手を握って走り出した。どう言うことかと思っていたら、後ろの方から町娘の大群が、ティナの名前を叫んで迫ってきていた。
「ファウスティーナ様!! お待ちなってくださ~~い!! もっと、貴方の武勇伝を下々の者にお聞かせくださいぃぃぃ」
そう言って叫んでくる町娘たちの目は、一人残らずハートマークになっていて、荒ぶる猪のようだった。
あぁ、そう言うことね。俺は全て理解した。そりゃ、そうだよな。男の面目を全て潰すような女だ。女が惚れても仕方ないか。
「ティナ?」
「なんだ!!?」
「これからは、お淑やかにしたほうがいいんじゃない?」
「バカを言ってる場合か!!」
「あははははっ!」
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