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6話「初クエスト!」
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あれから一夜明け、早希、エア、俺の3人は改めてギルドに来ていた。
そして今、クエストの紙が貼られている掲示板の前でどのクエストを受けるか悩んでいる。
「ねえ、ソウタ! この『ギガントゴーレムの討伐』なんてどうかしら! 報酬は25万リアルですって!」
「却下。こんなのと戦ったら一瞬で潰されるだろ……」
「じゃあ兄さん、この『デビルフロッグの討伐』なんてどうですか! 1体1体はがそこそこ強くて、それなりに数がいるそうです! これなら私が1体ずつ弱らせて兄さんがとどめをさしていけるとおもいます!」
「だからその案は怖いから却下だって……それに今回は実力試しの意味合いもあるんだよ。弱いモンスターじゃないと意味が無い」
「えー? だめですかー?」
「そうよ! もっと融通聞かせなさいよ!」
俺からしたらお前らの方融通きかねえよ……
ちなみに説明しておくとリアルってのはこの世界での通貨で、1リアル=1円程度の価値らしい。
なんでも女神の名前からとってるそうな。
「んー……お? おい、これなんてよくないか? 『メニースライムが増えて家畜がさらわれて困っています。討伐して数を減らして下さい。報酬は10万リアルです』……スライムって弱いよな? 丁度いいじゃねえか! これにしようぜ!」
「えースライムですか……わかりました。じゃあ私が魔法で殲滅してやりましょう」
「スライムってぬめぬめしててなんか苦手なのよね……あたし後ろで待機してるから、ふたりで倒してね?」
「いやお前も戦うんだよ」
「やだー!」
◆
「なるほど、メニー(多い)スライムか……」
依頼主の牧場近くへ来た俺たち。
俺たちの目の前には、眼前を埋め尽くすほどの大量のスライムがいた。
1体1体は小さく弱々しいが、こうまで数が多いとさすがに手が折れそうだ……
「うええ、気持ち悪い……ねえ、帰っても良い……?」
「ふざけんな」
「兄さん兄さん、私対軍魔法を覚えているんですが、ちょっと試してみていいですか?」
「おっ、よっしゃ早希、ぶっかましてくれ」
「はい!」
俺に魔法の許可を貰った早希は、魔法の呪文を唱え始めた。
そして呪文を唱え終わると、早希の周りに禍々しい光が渦巻き始め、その光が手のひらに集まった。
発射準備完了のようだ。
「っ……いきます! 『メテオ』ッ!!」
早希が魔法を叫ぶと、青かった空がいきなり赤くなり、何かが降ってきた。
それはいびつな丸い物体で、こちらに近づくにつれてその正体が分かってきた。
隕石だ。
ドコココココココココココココココココッ!!!!
隕石はひとつひとつが半径1メートルほどの大きさで、着弾すると同時に激しい音を立てた。
着弾地点を見てみると多くのスライムが隕石に蹂躙され、その姿を無惨なものに変え、消滅していった。
多くのスライムを消滅させ、着弾地点の地形を大きく変えたのち、永遠にも続くと思われた圧倒的な暴力は唐突に終了した。
「す、すげえ……」
目の前に居たスライムの大半は早希のメテオによって討伐され、数える事が出来るほどになっていた。
「すげえ、すげえよ早希! さすが俺の妹だ! 愛してるぜ!」
「や、やりました……えへへ40匹ほど討伐しましたよ」
少し疲れたのか、早希は膝に手をつきながらも嬉しそうにはにかみ、俺にVサインを向けた。
これマジで魔王討伐いけるんじゃね? 俺が倒さなくても、早希の魔法でヌルゲー確定じゃねえか!
そう心の中で浮かれていると、何やら変な音が聞こえてきた。
ボヨン。
ボヨン、ボヨン、ボヨン。
「ね、ねえソウタ……あれ……」
「なんだ……よ……」
見てみると残ったメニースライムが一斉にぷるぷると震えており、1カ所に集まり始めていた。
そのひとつひとつがくっつき合体したかと思うと、他の合体した個体とまた合体し、みるみるうちに大きくなっていった。
そして気がついた頃には体調10メートルはあろうかというほど大きくなったスライムが出来上がっており、それを見た俺は討伐前に感じていたかすかな疑問を解消するに至っていた。
「……依頼主の牧場って、牛しか居ないんだよな」
そう、先ほどまでの小さなスライムであれば、牛のように大きな家畜をさらうことなんて出来ないだろう。
そう、小さなスライムであれば、だが。
つまり、スライムたちは家畜をさらう際に今のように合体し、牛を包み込む事が出来る大きさになってから牛を取り込みさらっていたのだ。
「……スライムって弱いはずだよな……」
「あ、あのね? ソウタ、先に謝っとくわね? さっきクエストを受ける前にギルドに居たおじさんに聞いたんだけど、この世界では、スライムって実は弱いモンスターじゃなくて、その、それなりにやっかいなモンスターに指定されているらしいの……」
「な、なんでクエストを受けるときに言わなかったんだよ」
「やっかいなモンスターって言ったら受注をやめちゃうと思って……ご、ごめんなさい!!」
「アホー!!」
でかいスライムが体をゆすりはじめ、こちらに向かってはねてきたことを見た俺は、エアと共に一目散に逃げ始めた。
やべえよやべえよ! あんなんに飲み込まれちまったら生きて帰ることなんてできるわけねえ!
「『ハイネス・サンダー』ッ!!!!」
バチバチバチバチィッ!!
大きくなったスライムを見た早希は、即座に電気系の魔法を放った。
そうか! スライムは液体だ! 電気系の魔法ならきっとクリティカルだ!
ドロ、ドロドロドロ……
早希の魔法をモロに食らったスライムは動きを止め、身震いするとその体は徐々に溶け始めた。
そしてそのまま溶け切ると、スライムだった液体は白い煙を上げながら消滅した。
「うおおおお!! やったぜ早希! 超絶かっこいいぜ……てさ、早希!?」
見ると、早希がその場に前のめりに倒れ、動けなくなっていた。
俺はそれを見ると、すぐさま早希の元へ駆け寄った。
「おい早希! 大丈夫か!?」
「スタミナが切れました……」
は?
「あの、この世界って魔力と一緒に体力も消費するみたいで……たて続けに魔法を使ったせいで、スタミナが切れてしまったみたいなんです……」
「ま、マジかよ……」
まあでもよかった。
怪我をしたとかじゃなくて。
「はあ……無事ならよかったよ。じゃあ、動けないならおぶって……うおっ!」
「きゃあっ!」
俺は動けなくなった早希をおんぶしようとしたが、何かにつまづき、早希に覆い被さってしまった。
「ん、ぅやんっ……に、兄さんお尻もまないで下さい……」
「うわ、わ、ごめん!!」
覆いかぶさるだけならよかったが、なんと俺の手は早希のおしりを掴み、無意識に揉みしだいていた……! や、やわらかきもちええ! 一生揉んでいたい……!
しかしそれだと嫌われてしまう……!
俺は心の中で血の涙を流しながら、早希のお尻から手をどけた。
「……っ、もう、兄さんはすぐそうやって私にセクハラをするんですから……今日は後でたくさんほめてくれないと許しませんからね!」
「ごめん、ごめん」
なんだこの妹。ちょろくね?チョロインなの?うちの義妹がこんなに天使でチョロインなわけがない。発売希望。
そんなことを考えていると、遠くからエアの叫ぶ声が聞こえてきた。
「ねーーーー!! おわったのーーーー!? ソウタさん、サキさーん!!」
「ったくあいつ、なんもしてねえじゃねえか……スカウトなんてするんじゃなかったわ……」
「くすくす、そんなこと言ってあげないで下さい、エアさんもきっと兄さんに感謝していますから」
「そうかねえ……はあ、行くか……」
「はい!」
こうして俺たちの最初のクエストは大成功で終わったのだった……
そして今、クエストの紙が貼られている掲示板の前でどのクエストを受けるか悩んでいる。
「ねえ、ソウタ! この『ギガントゴーレムの討伐』なんてどうかしら! 報酬は25万リアルですって!」
「却下。こんなのと戦ったら一瞬で潰されるだろ……」
「じゃあ兄さん、この『デビルフロッグの討伐』なんてどうですか! 1体1体はがそこそこ強くて、それなりに数がいるそうです! これなら私が1体ずつ弱らせて兄さんがとどめをさしていけるとおもいます!」
「だからその案は怖いから却下だって……それに今回は実力試しの意味合いもあるんだよ。弱いモンスターじゃないと意味が無い」
「えー? だめですかー?」
「そうよ! もっと融通聞かせなさいよ!」
俺からしたらお前らの方融通きかねえよ……
ちなみに説明しておくとリアルってのはこの世界での通貨で、1リアル=1円程度の価値らしい。
なんでも女神の名前からとってるそうな。
「んー……お? おい、これなんてよくないか? 『メニースライムが増えて家畜がさらわれて困っています。討伐して数を減らして下さい。報酬は10万リアルです』……スライムって弱いよな? 丁度いいじゃねえか! これにしようぜ!」
「えースライムですか……わかりました。じゃあ私が魔法で殲滅してやりましょう」
「スライムってぬめぬめしててなんか苦手なのよね……あたし後ろで待機してるから、ふたりで倒してね?」
「いやお前も戦うんだよ」
「やだー!」
◆
「なるほど、メニー(多い)スライムか……」
依頼主の牧場近くへ来た俺たち。
俺たちの目の前には、眼前を埋め尽くすほどの大量のスライムがいた。
1体1体は小さく弱々しいが、こうまで数が多いとさすがに手が折れそうだ……
「うええ、気持ち悪い……ねえ、帰っても良い……?」
「ふざけんな」
「兄さん兄さん、私対軍魔法を覚えているんですが、ちょっと試してみていいですか?」
「おっ、よっしゃ早希、ぶっかましてくれ」
「はい!」
俺に魔法の許可を貰った早希は、魔法の呪文を唱え始めた。
そして呪文を唱え終わると、早希の周りに禍々しい光が渦巻き始め、その光が手のひらに集まった。
発射準備完了のようだ。
「っ……いきます! 『メテオ』ッ!!」
早希が魔法を叫ぶと、青かった空がいきなり赤くなり、何かが降ってきた。
それはいびつな丸い物体で、こちらに近づくにつれてその正体が分かってきた。
隕石だ。
ドコココココココココココココココココッ!!!!
隕石はひとつひとつが半径1メートルほどの大きさで、着弾すると同時に激しい音を立てた。
着弾地点を見てみると多くのスライムが隕石に蹂躙され、その姿を無惨なものに変え、消滅していった。
多くのスライムを消滅させ、着弾地点の地形を大きく変えたのち、永遠にも続くと思われた圧倒的な暴力は唐突に終了した。
「す、すげえ……」
目の前に居たスライムの大半は早希のメテオによって討伐され、数える事が出来るほどになっていた。
「すげえ、すげえよ早希! さすが俺の妹だ! 愛してるぜ!」
「や、やりました……えへへ40匹ほど討伐しましたよ」
少し疲れたのか、早希は膝に手をつきながらも嬉しそうにはにかみ、俺にVサインを向けた。
これマジで魔王討伐いけるんじゃね? 俺が倒さなくても、早希の魔法でヌルゲー確定じゃねえか!
そう心の中で浮かれていると、何やら変な音が聞こえてきた。
ボヨン。
ボヨン、ボヨン、ボヨン。
「ね、ねえソウタ……あれ……」
「なんだ……よ……」
見てみると残ったメニースライムが一斉にぷるぷると震えており、1カ所に集まり始めていた。
そのひとつひとつがくっつき合体したかと思うと、他の合体した個体とまた合体し、みるみるうちに大きくなっていった。
そして気がついた頃には体調10メートルはあろうかというほど大きくなったスライムが出来上がっており、それを見た俺は討伐前に感じていたかすかな疑問を解消するに至っていた。
「……依頼主の牧場って、牛しか居ないんだよな」
そう、先ほどまでの小さなスライムであれば、牛のように大きな家畜をさらうことなんて出来ないだろう。
そう、小さなスライムであれば、だが。
つまり、スライムたちは家畜をさらう際に今のように合体し、牛を包み込む事が出来る大きさになってから牛を取り込みさらっていたのだ。
「……スライムって弱いはずだよな……」
「あ、あのね? ソウタ、先に謝っとくわね? さっきクエストを受ける前にギルドに居たおじさんに聞いたんだけど、この世界では、スライムって実は弱いモンスターじゃなくて、その、それなりにやっかいなモンスターに指定されているらしいの……」
「な、なんでクエストを受けるときに言わなかったんだよ」
「やっかいなモンスターって言ったら受注をやめちゃうと思って……ご、ごめんなさい!!」
「アホー!!」
でかいスライムが体をゆすりはじめ、こちらに向かってはねてきたことを見た俺は、エアと共に一目散に逃げ始めた。
やべえよやべえよ! あんなんに飲み込まれちまったら生きて帰ることなんてできるわけねえ!
「『ハイネス・サンダー』ッ!!!!」
バチバチバチバチィッ!!
大きくなったスライムを見た早希は、即座に電気系の魔法を放った。
そうか! スライムは液体だ! 電気系の魔法ならきっとクリティカルだ!
ドロ、ドロドロドロ……
早希の魔法をモロに食らったスライムは動きを止め、身震いするとその体は徐々に溶け始めた。
そしてそのまま溶け切ると、スライムだった液体は白い煙を上げながら消滅した。
「うおおおお!! やったぜ早希! 超絶かっこいいぜ……てさ、早希!?」
見ると、早希がその場に前のめりに倒れ、動けなくなっていた。
俺はそれを見ると、すぐさま早希の元へ駆け寄った。
「おい早希! 大丈夫か!?」
「スタミナが切れました……」
は?
「あの、この世界って魔力と一緒に体力も消費するみたいで……たて続けに魔法を使ったせいで、スタミナが切れてしまったみたいなんです……」
「ま、マジかよ……」
まあでもよかった。
怪我をしたとかじゃなくて。
「はあ……無事ならよかったよ。じゃあ、動けないならおぶって……うおっ!」
「きゃあっ!」
俺は動けなくなった早希をおんぶしようとしたが、何かにつまづき、早希に覆い被さってしまった。
「ん、ぅやんっ……に、兄さんお尻もまないで下さい……」
「うわ、わ、ごめん!!」
覆いかぶさるだけならよかったが、なんと俺の手は早希のおしりを掴み、無意識に揉みしだいていた……! や、やわらかきもちええ! 一生揉んでいたい……!
しかしそれだと嫌われてしまう……!
俺は心の中で血の涙を流しながら、早希のお尻から手をどけた。
「……っ、もう、兄さんはすぐそうやって私にセクハラをするんですから……今日は後でたくさんほめてくれないと許しませんからね!」
「ごめん、ごめん」
なんだこの妹。ちょろくね?チョロインなの?うちの義妹がこんなに天使でチョロインなわけがない。発売希望。
そんなことを考えていると、遠くからエアの叫ぶ声が聞こえてきた。
「ねーーーー!! おわったのーーーー!? ソウタさん、サキさーん!!」
「ったくあいつ、なんもしてねえじゃねえか……スカウトなんてするんじゃなかったわ……」
「くすくす、そんなこと言ってあげないで下さい、エアさんもきっと兄さんに感謝していますから」
「そうかねえ……はあ、行くか……」
「はい!」
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