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ピピピッピピピッ
「んあーうるせーんだよチクショウ」
そう言いながら俺、嵐山ユイトはベットの前にある目覚まし時計のスイッチを消した。
むくりと起き上がると前に本棚そして横には机があるといういつもの寂しげな俺の部屋がそこにはあった。
ベットから立ち上がり、反対側にあるカーテンを開けると太陽が既に登っていた。
フンッと両手を広げて背伸びをするとコンコンッと本棚とは逆側にあるドアからノックの音がし
「兄さん起きてる?」
と、優しい声がした。
「ああ、起きてるよー」
適当な返事を返した瞬間ガチャリと部屋のドアを開きスラーッと長い黒髪を後ろでポニーテールにしている小柄な妹の仁美が部屋に入ってきた。
「兄さん、ご飯出来たから早めに済ませて。」
「おう、わかった。準備してからすぐ行く」
と、いつものように短い会話を終わらせると仁美は部屋を出て行った。
俺は今日初めて着る制服に身を包んで、リビングがある下に降りた。
「へー結構似合ってじゃない。いつもジャージの兄さんにしてわ。」
「うるせー」
そう言いながら、仁美の前の席に座り食事を取った。
この家に親はいない、俺が7歳で仁美が6歳の時両親が二人同時消息を絶った。当時親戚が居らず、孤児園で生活していたが半年前のある事件から、この一軒家に住んでいる。二人にしては大きいがそれ故不自由なく暮らしていた。
この家は俺と仁美が今から転入する樋山学園の理事長が支給してくれたものだ。転入手続きの時も色々とお世話になった。
時計を見ると7時30分を回っていたから家を出ることにした。今日は転入初日だから早めに学校へ行かないといけない。
「ほら行くぞ~」
「待ってよ。兄さん」
玄関で革靴を履く仁美が俺を呼び止めた。
「先、行きよくぞー」
そう仁美に告げて俺は歩き始めた。
「ちょっとー」
続いて、仁美が俺に追いつこうと走り出した。この、何気ない日常の始まりが、俺たち兄弟にとって最初で最後になるとはこの時思ってもみなかった。
「そういえば今日見た夢が、えらいリアルだったんだー」
歩いている最中、唐突に俺は今日見た夢の話をした。
「なにそれ?」
「それが俺が殺し屋のグループの一員で、ブラック企業の社長を暗殺する夢でさ。」
「ふーん」
仁美はまるで興味が無かった感じだがハッと何かを思い出しかのように話し出した。
「それ、この間の事件に似てない?」
「事件?」
普段あまりテレビを見ない俺にはわからなかった。
「ほら、あの有名会社の社長を狙った、連続変死事件のことよ。事件場所もこの近くだから気おつけてって私言ったじゃん。」
「ああーあのダーティソウルのことか」
事件は、俺たちが暮らす東京都のお台場で起こった。
ある日の朝社長の部屋に入った秘書が社長の真っ黒になった遺体を見つけたのが始まりだ。それから5人の遺体が発見された。どれも死亡原因が分からず他殺かどうかもわからないままだから、汚れた魂つまりダーティソウルという悪念の仕業ではないかと噂も出ている。まぁ事実、そんなことはあり得ないだろうが。そして先週、日本の警察では解決出来ないと判断した政府が世界特別犯罪取り締まり組織、通称WSにこの事件について依頼した。
WSは世界の治安を守る組織で現リーダーがアメリカの傭兵のスペシャリストという話だ。
「とにかく、この頃物騒な事件が多いから兄さんも気よつけてね。」
「おう、大丈夫だって」
まぁ、俺たち一般市民からすれば用心しなきゃなーというような事だから、ハッキリ言ってそこまで警戒していなかった。
「んあーうるせーんだよチクショウ」
そう言いながら俺、嵐山ユイトはベットの前にある目覚まし時計のスイッチを消した。
むくりと起き上がると前に本棚そして横には机があるといういつもの寂しげな俺の部屋がそこにはあった。
ベットから立ち上がり、反対側にあるカーテンを開けると太陽が既に登っていた。
フンッと両手を広げて背伸びをするとコンコンッと本棚とは逆側にあるドアからノックの音がし
「兄さん起きてる?」
と、優しい声がした。
「ああ、起きてるよー」
適当な返事を返した瞬間ガチャリと部屋のドアを開きスラーッと長い黒髪を後ろでポニーテールにしている小柄な妹の仁美が部屋に入ってきた。
「兄さん、ご飯出来たから早めに済ませて。」
「おう、わかった。準備してからすぐ行く」
と、いつものように短い会話を終わらせると仁美は部屋を出て行った。
俺は今日初めて着る制服に身を包んで、リビングがある下に降りた。
「へー結構似合ってじゃない。いつもジャージの兄さんにしてわ。」
「うるせー」
そう言いながら、仁美の前の席に座り食事を取った。
この家に親はいない、俺が7歳で仁美が6歳の時両親が二人同時消息を絶った。当時親戚が居らず、孤児園で生活していたが半年前のある事件から、この一軒家に住んでいる。二人にしては大きいがそれ故不自由なく暮らしていた。
この家は俺と仁美が今から転入する樋山学園の理事長が支給してくれたものだ。転入手続きの時も色々とお世話になった。
時計を見ると7時30分を回っていたから家を出ることにした。今日は転入初日だから早めに学校へ行かないといけない。
「ほら行くぞ~」
「待ってよ。兄さん」
玄関で革靴を履く仁美が俺を呼び止めた。
「先、行きよくぞー」
そう仁美に告げて俺は歩き始めた。
「ちょっとー」
続いて、仁美が俺に追いつこうと走り出した。この、何気ない日常の始まりが、俺たち兄弟にとって最初で最後になるとはこの時思ってもみなかった。
「そういえば今日見た夢が、えらいリアルだったんだー」
歩いている最中、唐突に俺は今日見た夢の話をした。
「なにそれ?」
「それが俺が殺し屋のグループの一員で、ブラック企業の社長を暗殺する夢でさ。」
「ふーん」
仁美はまるで興味が無かった感じだがハッと何かを思い出しかのように話し出した。
「それ、この間の事件に似てない?」
「事件?」
普段あまりテレビを見ない俺にはわからなかった。
「ほら、あの有名会社の社長を狙った、連続変死事件のことよ。事件場所もこの近くだから気おつけてって私言ったじゃん。」
「ああーあのダーティソウルのことか」
事件は、俺たちが暮らす東京都のお台場で起こった。
ある日の朝社長の部屋に入った秘書が社長の真っ黒になった遺体を見つけたのが始まりだ。それから5人の遺体が発見された。どれも死亡原因が分からず他殺かどうかもわからないままだから、汚れた魂つまりダーティソウルという悪念の仕業ではないかと噂も出ている。まぁ事実、そんなことはあり得ないだろうが。そして先週、日本の警察では解決出来ないと判断した政府が世界特別犯罪取り締まり組織、通称WSにこの事件について依頼した。
WSは世界の治安を守る組織で現リーダーがアメリカの傭兵のスペシャリストという話だ。
「とにかく、この頃物騒な事件が多いから兄さんも気よつけてね。」
「おう、大丈夫だって」
まぁ、俺たち一般市民からすれば用心しなきゃなーというような事だから、ハッキリ言ってそこまで警戒していなかった。
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