幽霊さんと私

アン

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今日は雪が降って、とても寒い日になった
だから心配なの
幽霊さんは風邪引かないのかな?
家に入れてあげたいけど、お母さん達に怒られちゃうから
なんにも出来ないんだ、ごめんね

「あのね、寒かったら此処に来なくても良いよ?
寂しいけど、風邪になっちゃう方が嫌だもん」

我儘を言ったら、嫌われちゃうし、もう会いに来てくれないでしょ?
だから私、悪い子になりたくないの

「幽霊さんのお家は?」

『…』

「えへへ、秘密だよね
良いなぁ、秘密って何だか格好良いよね」

答えてくれないのは分かってる
それでも良いよ、楽しいから

「あのね、この部屋も秘密基地なんだよ!
お母さんとお父さんがね、上手に隠れてたら褒めてくれるの」

悲しませたくないの
がっかりさせたくないの
だからね、私はいっぱい考えて生きてるんだ
そうしたら格好良くて凄い大人になれるよね

「えへへ、良いでしょ」

幽霊さんが怒ったような気がした
いつもより怖い目をして、こっちを見てる

「あっ、ご、ごめんなさい
私、悪い事しちゃった
自慢するの、意地悪だもんね、ごめんなさい」

『いや』

「え、あ」

『なあ、君の両親は良い奴か』

「う、うん!
ちゃんといっぱい褒めてくれるし、優しいよ」

喋ってる!
私、お友達と喋ってる!
嬉しいなぁ、まさかこんな急に夢が叶うなんて!

『君をそんな所に閉じ込めている癖に?』

「ううん、違うよ
ここは私の秘密基地だから、自分で入ってるんだよ」

『最後に家から出たのはいつだ』

「うーんと、凄く前だよ
だって私可愛くないもん、あんまり人に見られちゃいけないから!」

ろくでもないな』

「あっ、ごめんなさい」

『君じゃない
親の方が碌でもないと言ったんだ』

「お母さん達を悪く言わないで!
確かに怒ると怖いけど、いっぱい褒めてくれるもん!」

真夜中なのに大声を出して、私は悪い子だ
でも、だって、こんな事言われちゃったら

『よく分かった
時が経とうが、娘が生まれようが
あいつらは何も変わっていない、悪い意味で』

「もう!
なんでそんな意地悪言うの、悲しいよ」

『目を覚ませ
あいつらから離れた方が良い
僕みたいになってからだと、もう手遅れだ』

「いいよ、もう知らないんだから」

幽霊さんなんて大っ嫌い
もうお友達じゃない
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