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本編 18.12 - 19.03
cube/956/現代ファンタジー
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「あれ?ない……。」
子供の頃、いつの間にか持っていた。『何か』が、消えた。あの時と同じように、いつの間にか。
何日間か、机の引き出しの中に放置していたあれが……
2年後、そんな記憶も奥に押し込められた頃。
「ん?これ、どっかで見たことが……。」
高校の制服のままベッドに倒れ込む。
【購入】ボタンをタップする。
いつか、どこかでみたそれの存在を、忘れていた。
記憶の奥深くを探る。『いつ』『どこで』そしてそれは『何』であったかを……。
≪三年前≫
そうだ、3年前。何故かそれを、私は机の引き出しに入れた。しかしそれは突然、いや、知らないうちにどこかへ消えた。誰に貰ったかも分からない、友達の証として。
確かに子供の頃だった。それだけは確かだ。しかし、いつどこで誰が何をなぜどのように私に渡したのかが検討もつかない。その人の顔を思い出せない。何も……手がかりはない。
いや、一つだけある。
さっき買ったそれを手がかりに……
その数日後、商品は届いた。
何週間か過ぎ、それはまた消えた。
小高い山の上の木の下。日が高くなり、緑が深くなる初夏の日の昼下がり。どこにでもいそうな服を着た子供。
私に淡い緑の光を放つcubeを手渡しながら何かを呟く。
「えっ?」
聞き取れなかった。
何でもないと言うように首を横に振る。
それは、見る角度により光を変えた。目に入る光のすべてが、柔らかく、優しい光だった。
『友達の証』
3年半前から見ていない、黒色の立方体は私の手の中に現れた。この角度から見ると、細い直線の割れ目からは空色に光って見える。
あの日から、ずっと離さずに持っている。
今も、カバンの中に。振り向き、窓の外を見る。日が沈み、あかりが灯っていく。途中、電車が視界を遮る。駅が近い所為で乗客一人ひとりの顔がよく見える。その中に、ずっと昔に見た顔があった。何もかもあの日のままで。慌てて探しても、似たような人すら見つけられなかった。
「いるわけないか。」
その人物は、私の中にしか存在しないのだから。
あの日の幻想は、いつまでも私を追いかける。
子供の頃、いつの間にか持っていた。『何か』が、消えた。あの時と同じように、いつの間にか。
何日間か、机の引き出しの中に放置していたあれが……
2年後、そんな記憶も奥に押し込められた頃。
「ん?これ、どっかで見たことが……。」
高校の制服のままベッドに倒れ込む。
【購入】ボタンをタップする。
いつか、どこかでみたそれの存在を、忘れていた。
記憶の奥深くを探る。『いつ』『どこで』そしてそれは『何』であったかを……。
≪三年前≫
そうだ、3年前。何故かそれを、私は机の引き出しに入れた。しかしそれは突然、いや、知らないうちにどこかへ消えた。誰に貰ったかも分からない、友達の証として。
確かに子供の頃だった。それだけは確かだ。しかし、いつどこで誰が何をなぜどのように私に渡したのかが検討もつかない。その人の顔を思い出せない。何も……手がかりはない。
いや、一つだけある。
さっき買ったそれを手がかりに……
その数日後、商品は届いた。
何週間か過ぎ、それはまた消えた。
小高い山の上の木の下。日が高くなり、緑が深くなる初夏の日の昼下がり。どこにでもいそうな服を着た子供。
私に淡い緑の光を放つcubeを手渡しながら何かを呟く。
「えっ?」
聞き取れなかった。
何でもないと言うように首を横に振る。
それは、見る角度により光を変えた。目に入る光のすべてが、柔らかく、優しい光だった。
『友達の証』
3年半前から見ていない、黒色の立方体は私の手の中に現れた。この角度から見ると、細い直線の割れ目からは空色に光って見える。
あの日から、ずっと離さずに持っている。
今も、カバンの中に。振り向き、窓の外を見る。日が沈み、あかりが灯っていく。途中、電車が視界を遮る。駅が近い所為で乗客一人ひとりの顔がよく見える。その中に、ずっと昔に見た顔があった。何もかもあの日のままで。慌てて探しても、似たような人すら見つけられなかった。
「いるわけないか。」
その人物は、私の中にしか存在しないのだから。
あの日の幻想は、いつまでも私を追いかける。
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