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本編 19.04 - 20.03
夢オチ/497/不明
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今日、屋上にある天体観測室の前のビーチチェアで、夕暮れの雲の動きを見てたんです。
雲の縁に赤い光が反射して、メッチャきれいでした。屋根と屋根の間に陽が隠れる瞬間、思っちゃったんです。
この世界は実は全部夢の中で、今、僕はニセモノの中にいるんじゃないのか?
気配を感じて振り返ったら、人がいました。
黒いコートを着てて、フードで顔は見えません。
出入り口の上に立ってて、僕を見てたんです。
そうだよ?
って言った気がしたんです。
瞬きした瞬間その人は消えていて、変わりに僕が立っていました。
で、どうやって逃げるの?
って訊かれました。ハッキリとした声で。
驚いて振り向いたんです。
知らない人だと思ってた彼は、僕にそっくりでした。
呆気に取られて何も言えずにいると、彼は僕を突き落としたんです。こう、両手を前に突き出して、ポンって。
7階です。おまけに校舎は坂の上にあって、下まではもう少しあります。最初はスローだったのに、どんどん速くなっていきました。あっという間に市道まで落ちて。
バァン!
と跳ね上げた机から、筆箱と教科書が落ちました。前を見ると、何も言わずこちらを見る先生がいました。
課題増やさなくても良くないですか?
雲の縁に赤い光が反射して、メッチャきれいでした。屋根と屋根の間に陽が隠れる瞬間、思っちゃったんです。
この世界は実は全部夢の中で、今、僕はニセモノの中にいるんじゃないのか?
気配を感じて振り返ったら、人がいました。
黒いコートを着てて、フードで顔は見えません。
出入り口の上に立ってて、僕を見てたんです。
そうだよ?
って言った気がしたんです。
瞬きした瞬間その人は消えていて、変わりに僕が立っていました。
で、どうやって逃げるの?
って訊かれました。ハッキリとした声で。
驚いて振り向いたんです。
知らない人だと思ってた彼は、僕にそっくりでした。
呆気に取られて何も言えずにいると、彼は僕を突き落としたんです。こう、両手を前に突き出して、ポンって。
7階です。おまけに校舎は坂の上にあって、下まではもう少しあります。最初はスローだったのに、どんどん速くなっていきました。あっという間に市道まで落ちて。
バァン!
と跳ね上げた机から、筆箱と教科書が落ちました。前を見ると、何も言わずこちらを見る先生がいました。
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