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本編 19.04 - 20.03
俗な人だ。/367/随筆?
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人間ってなんだろうって、時々考える。まともな答えは出ないけど、自分が、何か人として大事なものを失くしてるんじゃないかって思えてくる。少し鬱気味になる。
人として何か大事なものを失いかけてる人を見ると、僕の心には、同情じゃなく哀れみが浮き上がってくる。そして、
ああ、ぼくはまだ、大丈夫だ
って知る。何度も溺れた無力感は、いつか見た全能感の裏返しで、自分だけが特別なんだって思い込みたいだけなんだ。
僕が見ているものは他の誰もが同じように見えている。狭い空も、天をつくビルも、朝霧に濡れた路も。
僕は人だ。人とは何かなんて知らなくていい、その他大勢に過ぎないんだ。聖人君子よりも濁った世界を見ていて、路端にうずくまる廃人なんかよりも鮮やかな世界を見ている。
人と比較して安心する。
そんな自分を認識して、虚無感に抱きつかれる。
聖とは程遠いな。
僕は――
人として何か大事なものを失いかけてる人を見ると、僕の心には、同情じゃなく哀れみが浮き上がってくる。そして、
ああ、ぼくはまだ、大丈夫だ
って知る。何度も溺れた無力感は、いつか見た全能感の裏返しで、自分だけが特別なんだって思い込みたいだけなんだ。
僕が見ているものは他の誰もが同じように見えている。狭い空も、天をつくビルも、朝霧に濡れた路も。
僕は人だ。人とは何かなんて知らなくていい、その他大勢に過ぎないんだ。聖人君子よりも濁った世界を見ていて、路端にうずくまる廃人なんかよりも鮮やかな世界を見ている。
人と比較して安心する。
そんな自分を認識して、虚無感に抱きつかれる。
聖とは程遠いな。
僕は――
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