10 / 32
第2章 魔王軍四天王 リベルタ
第十話
しおりを挟む
館に帰った俺たちは、いつもどおりの荷物に旅行用のものを足す。
シエルに会ってから、いや、俺が勇者になってから、今までよりも遠くの地へ行く機会が増えたなぁ、とふと思った。
こんなことを考えながら、準備をして、馬に乗って出発した。
「ここが、採掘の町、エウトスか。」
「活気に溢れていますね。」
道中では問題はなく、俺たちは予定どおりにエウトスへ着いた。
祭りが近いからか、道や広場にはさまざまな出店が出ており、多くの観光客や冒険者で賑わっている。ちなみに、闘技場での祭りは明日だ。
さて、これだけ人が多いのなら、まずは……。
「宿を探さないとな。」
「大丈夫? こんだけ人がいるんだったら、ほとんど埋まってそうだけど。」
「少し高くなるが、冒険者専用の宿ならまだ空いているだろう。」
ほとんどの町には、ギルドが運営もしくは支援をしている宿があり、依頼で遠征中の冒険者が利用しやすいようにと建てられた。しかし、依頼に関係なく、旅行先の宿泊施設としても、ギルドの関係者ならば利用できるのだ。
屋台に少し寄り道しながら町を歩いていると、先ほど述べた宿を見つけることができた。
中に入ると、元気いっぱいのお姉さんが出迎える。
「いらっしゃいませ! 本日のご用件は何でしょうか?」
「3日間ほど泊まりたいのだが、3部屋空いているだろうか。」
「はい! 空いていますよ! 泊まる人数と代表者の名前を教えてください。」
「泊まるのは3人で、俺はアルバだ。」
「わかりました! アルバ様ですね……って、もしかして、あの!?」
元気いっぱいのお姉さんは、突然大声をだし、宿の奥へと走っていってしまった。
遠くから彼女の声が聞こえてくる。
「みんなーー! 勇者様がこの宿に泊まりにきたよ!」
「マジで!? どんなやつなんだ?」
「今年は盛り上がるぞー!」
俺が来たことで、宿の奥は盛り上がり、賑やかになる。
予約を取りに来たのに、完全に置いてけぼりだ。
「え、えっと……。」
「受付の方が戻ってくるまで待つしかなさそうですね。」
「アルバはあんまり名乗らないほうがいいんじゃない?」
「えぇ……。」
勇者ということがわかるだけで、こうも困ってしまうとは。名乗らないほうがいいなんて、先が思いやられる。
数分経って、ようやく元気いっぱいのお姉さんが戻ってきた。
「あっ! ご案内がまだでしたね。お部屋の準備は済んでますので、今すぐご利用できます!」
「ああ、ありがとう。」
案内されるまま、宿の奥へと入っていくと、1階が酒場、2階が宿泊施設となっているようだった。通りで、あれほど賑やかになるわけである。
2階の部屋は、清潔な一人部屋だった。それでも、1人で過ごすには十分すぎる広さだ。
俺はお姉さんに3人分の代金を払う。その後、3人で話し合った結果、各自の部屋で荷物整理をし、1階の酒場に集合となった。
もともと荷物の少なかった俺は、2人を酒場で待つことにした。
俺は目立たないように、端っこのテーブル席に座り、店員に注文をする。
「勇者様、ご注文はお決まりでしょうか?」
「ジュースを頼む。あと、勇者じゃなくてアルバでいい。」
店員は礼をしてカウンターに戻っていく。
目立たないために端に座ったのに、勇者と呼ばれてしまったら意味がない。
案の定、近くにいた人たちが話しかけてきた。
「へぇー、あんたが噂の勇者様か。」
「思っていたよりも、若いんだな。」
「なぁなぁ、どうしてここに来たんだ?」
その内の、黒いもじゃもじゃの髭を生やした男が俺に問いかける。
「この町にある石を見に来たんだ。あと、もうすぐだという闘技場での祭りを見に。」
「なるほど! そりゃ、賢明な判断っていうやつだぜ。」
「あの祭りは毎年、大盛り上がりだからな。」
「そうかー、今年は勇者が来るのか。」
彼らは感心したように何度も頷く。
そして、その中にいた金髪の若そうな男が、机に身を乗り上げて提案をしてきた。
「なあ、あんた。闘技場の祭りに出場しないか?」
「えっ?」
「いいな! それ!」
俺が驚きで開いた口が塞がらない中、彼らは話を進めている。絶対に、俺が参加すると思っているらしい。
俺は慌てて止める。
「ちょっと待ってくれ。」
「どうしたんだ?」
「そもそも部外者の俺が参加しても良いのか?」
こういう祭りには、参加するための条件がある場合がある。年齢だったり、身分だったりが聞かれることが多い。
「参加資格とかは…」
「ないない! 基本、参加は自由。腕に自信がある者なら、年齢、身分問わず誰でも大歓迎!」
「しかし、そんなに突然入ったら……」
「そんなの、開始直前まで受け付けやってるから、大丈夫大丈夫!」
「それに、観てるだけよりも参加したほうが何倍も楽しいぞ! オレも参加するんだ!」
「せっかく、この時期にこの町にきたんだからさぁ……。」
そう言われて、それもそうかと思う。
この先、平和なときにいつこの町を訪れられるか分からないのだ。もしかすると、二度と訪れることはないのかもしれない。
だからこそ、俺は決めた。
「わかった。じゃあ、参加しようかな。」
俺のその言葉を聞き、周りはより賑やかになる。
「オレ、参加の話してくるー!」
1人が元気に外へと走っていってしまった。
そのとき、後ろから俺の肩が叩かれる。振り返ると、そこにはラルフとシエルがいた。
「準備終わったよー。」
「早く買い物に行きましょう。アルバ様。」
「あぁ、そうだな。」
俺は、賑やかな彼らに別れを告げ、シエルと一緒に外に出る。彼らは、もっと話したい、と名残惜しそうにしていた。
町を歩いて、目当てのものを探しながら、シエルは聞いてきた。
「先ほどの方達と何を話していらっしゃたのですか?」
「明日の闘技場の話だよ。俺も参加することになった。」
「え、そうなのですか。一瞬たりとも活躍を見逃さないようにしなければなりませんね。」
「いや、そんな気張らず、気軽に観ていいんだぞ。そもそも活躍なんてするかわからないのに。」
シエルが深刻そうな表情をしてそんなことを言うものだから、俺は苦笑いして答える。
ちなみに、闘技場の祭りにラルフを誘ってみたが、屋台のほうにとても興味があるといって断られた。
そうこうしているうちに、目当ての石が売っているお店を見つけたので、俺たちは中に入る。
「いらっしゃい。」
落ち着いた雰囲気の店だ。壁や床には少し暗めの木材が使われている。自然を基調にしているのか、石だけでなく、多種多様な植物も販売していた。
ルカハクリョマの値段を見ると、そこそこいいお値段がしている。高いが、買うことのできる値段であったため、ここでいくつか買うことにした。
すると、俺の袖を掴み、シエルが別の石を指差して言った。
「アルバ様、あれは何ですか?」
シエルが指差した先にあったのは、段階的に色が変化している石だった。左端の方は黄色であるのに右の方にだんだん赤色になったり、緑から青になったりと様々な色の石があった。
店員に聞くと、丁寧に説明してくれた。
「その、ラデショグーンという石は、『グラデーション』という性質を持った石なのですよ。効果は見ての通りです。とてもきれいなので、よく装飾品に使われているのですよ。」
店員の説明を聞き、シエルは何か考え込んでいた。
すぐに俺の方を向いて、言う。
「アルバ様、この石も欲しいです。」
「ああ、いいけど、何に使うんだ?」
「もちろん、研究ですよ。」
この石をどうやって研究に生かすつもりなのだろうか?
気になるが、シエルなりに案があるのだろう。さっきの石に比べたら、こちらのほうが安かったので、シエルが欲しい分だけ買うことにする。
「お買い上げ、ありがとうございました。」
欲しいものは買えたので、店を出る。そろそろ、日が暮れる時刻でもあるため、そのまま宿に帰ることにする。
明日は、闘技場で祭りだ。今まで、祭りでどんな障害物があったのか、酒場の彼らに訊いてみようか、そう思いながら宿へと帰るのだった。
◇ ◇ ◇
闘技場の祭りの運営室。そこでは、闘技場の中を一望することができる。
他に誰もいない、その場所で、1人、赤い目をした人物が立っていた。
「クッフフ……お手並み拝見、かな。」
何かを確認したあと、その人物はその場から去っていった。
シエルに会ってから、いや、俺が勇者になってから、今までよりも遠くの地へ行く機会が増えたなぁ、とふと思った。
こんなことを考えながら、準備をして、馬に乗って出発した。
「ここが、採掘の町、エウトスか。」
「活気に溢れていますね。」
道中では問題はなく、俺たちは予定どおりにエウトスへ着いた。
祭りが近いからか、道や広場にはさまざまな出店が出ており、多くの観光客や冒険者で賑わっている。ちなみに、闘技場での祭りは明日だ。
さて、これだけ人が多いのなら、まずは……。
「宿を探さないとな。」
「大丈夫? こんだけ人がいるんだったら、ほとんど埋まってそうだけど。」
「少し高くなるが、冒険者専用の宿ならまだ空いているだろう。」
ほとんどの町には、ギルドが運営もしくは支援をしている宿があり、依頼で遠征中の冒険者が利用しやすいようにと建てられた。しかし、依頼に関係なく、旅行先の宿泊施設としても、ギルドの関係者ならば利用できるのだ。
屋台に少し寄り道しながら町を歩いていると、先ほど述べた宿を見つけることができた。
中に入ると、元気いっぱいのお姉さんが出迎える。
「いらっしゃいませ! 本日のご用件は何でしょうか?」
「3日間ほど泊まりたいのだが、3部屋空いているだろうか。」
「はい! 空いていますよ! 泊まる人数と代表者の名前を教えてください。」
「泊まるのは3人で、俺はアルバだ。」
「わかりました! アルバ様ですね……って、もしかして、あの!?」
元気いっぱいのお姉さんは、突然大声をだし、宿の奥へと走っていってしまった。
遠くから彼女の声が聞こえてくる。
「みんなーー! 勇者様がこの宿に泊まりにきたよ!」
「マジで!? どんなやつなんだ?」
「今年は盛り上がるぞー!」
俺が来たことで、宿の奥は盛り上がり、賑やかになる。
予約を取りに来たのに、完全に置いてけぼりだ。
「え、えっと……。」
「受付の方が戻ってくるまで待つしかなさそうですね。」
「アルバはあんまり名乗らないほうがいいんじゃない?」
「えぇ……。」
勇者ということがわかるだけで、こうも困ってしまうとは。名乗らないほうがいいなんて、先が思いやられる。
数分経って、ようやく元気いっぱいのお姉さんが戻ってきた。
「あっ! ご案内がまだでしたね。お部屋の準備は済んでますので、今すぐご利用できます!」
「ああ、ありがとう。」
案内されるまま、宿の奥へと入っていくと、1階が酒場、2階が宿泊施設となっているようだった。通りで、あれほど賑やかになるわけである。
2階の部屋は、清潔な一人部屋だった。それでも、1人で過ごすには十分すぎる広さだ。
俺はお姉さんに3人分の代金を払う。その後、3人で話し合った結果、各自の部屋で荷物整理をし、1階の酒場に集合となった。
もともと荷物の少なかった俺は、2人を酒場で待つことにした。
俺は目立たないように、端っこのテーブル席に座り、店員に注文をする。
「勇者様、ご注文はお決まりでしょうか?」
「ジュースを頼む。あと、勇者じゃなくてアルバでいい。」
店員は礼をしてカウンターに戻っていく。
目立たないために端に座ったのに、勇者と呼ばれてしまったら意味がない。
案の定、近くにいた人たちが話しかけてきた。
「へぇー、あんたが噂の勇者様か。」
「思っていたよりも、若いんだな。」
「なぁなぁ、どうしてここに来たんだ?」
その内の、黒いもじゃもじゃの髭を生やした男が俺に問いかける。
「この町にある石を見に来たんだ。あと、もうすぐだという闘技場での祭りを見に。」
「なるほど! そりゃ、賢明な判断っていうやつだぜ。」
「あの祭りは毎年、大盛り上がりだからな。」
「そうかー、今年は勇者が来るのか。」
彼らは感心したように何度も頷く。
そして、その中にいた金髪の若そうな男が、机に身を乗り上げて提案をしてきた。
「なあ、あんた。闘技場の祭りに出場しないか?」
「えっ?」
「いいな! それ!」
俺が驚きで開いた口が塞がらない中、彼らは話を進めている。絶対に、俺が参加すると思っているらしい。
俺は慌てて止める。
「ちょっと待ってくれ。」
「どうしたんだ?」
「そもそも部外者の俺が参加しても良いのか?」
こういう祭りには、参加するための条件がある場合がある。年齢だったり、身分だったりが聞かれることが多い。
「参加資格とかは…」
「ないない! 基本、参加は自由。腕に自信がある者なら、年齢、身分問わず誰でも大歓迎!」
「しかし、そんなに突然入ったら……」
「そんなの、開始直前まで受け付けやってるから、大丈夫大丈夫!」
「それに、観てるだけよりも参加したほうが何倍も楽しいぞ! オレも参加するんだ!」
「せっかく、この時期にこの町にきたんだからさぁ……。」
そう言われて、それもそうかと思う。
この先、平和なときにいつこの町を訪れられるか分からないのだ。もしかすると、二度と訪れることはないのかもしれない。
だからこそ、俺は決めた。
「わかった。じゃあ、参加しようかな。」
俺のその言葉を聞き、周りはより賑やかになる。
「オレ、参加の話してくるー!」
1人が元気に外へと走っていってしまった。
そのとき、後ろから俺の肩が叩かれる。振り返ると、そこにはラルフとシエルがいた。
「準備終わったよー。」
「早く買い物に行きましょう。アルバ様。」
「あぁ、そうだな。」
俺は、賑やかな彼らに別れを告げ、シエルと一緒に外に出る。彼らは、もっと話したい、と名残惜しそうにしていた。
町を歩いて、目当てのものを探しながら、シエルは聞いてきた。
「先ほどの方達と何を話していらっしゃたのですか?」
「明日の闘技場の話だよ。俺も参加することになった。」
「え、そうなのですか。一瞬たりとも活躍を見逃さないようにしなければなりませんね。」
「いや、そんな気張らず、気軽に観ていいんだぞ。そもそも活躍なんてするかわからないのに。」
シエルが深刻そうな表情をしてそんなことを言うものだから、俺は苦笑いして答える。
ちなみに、闘技場の祭りにラルフを誘ってみたが、屋台のほうにとても興味があるといって断られた。
そうこうしているうちに、目当ての石が売っているお店を見つけたので、俺たちは中に入る。
「いらっしゃい。」
落ち着いた雰囲気の店だ。壁や床には少し暗めの木材が使われている。自然を基調にしているのか、石だけでなく、多種多様な植物も販売していた。
ルカハクリョマの値段を見ると、そこそこいいお値段がしている。高いが、買うことのできる値段であったため、ここでいくつか買うことにした。
すると、俺の袖を掴み、シエルが別の石を指差して言った。
「アルバ様、あれは何ですか?」
シエルが指差した先にあったのは、段階的に色が変化している石だった。左端の方は黄色であるのに右の方にだんだん赤色になったり、緑から青になったりと様々な色の石があった。
店員に聞くと、丁寧に説明してくれた。
「その、ラデショグーンという石は、『グラデーション』という性質を持った石なのですよ。効果は見ての通りです。とてもきれいなので、よく装飾品に使われているのですよ。」
店員の説明を聞き、シエルは何か考え込んでいた。
すぐに俺の方を向いて、言う。
「アルバ様、この石も欲しいです。」
「ああ、いいけど、何に使うんだ?」
「もちろん、研究ですよ。」
この石をどうやって研究に生かすつもりなのだろうか?
気になるが、シエルなりに案があるのだろう。さっきの石に比べたら、こちらのほうが安かったので、シエルが欲しい分だけ買うことにする。
「お買い上げ、ありがとうございました。」
欲しいものは買えたので、店を出る。そろそろ、日が暮れる時刻でもあるため、そのまま宿に帰ることにする。
明日は、闘技場で祭りだ。今まで、祭りでどんな障害物があったのか、酒場の彼らに訊いてみようか、そう思いながら宿へと帰るのだった。
◇ ◇ ◇
闘技場の祭りの運営室。そこでは、闘技場の中を一望することができる。
他に誰もいない、その場所で、1人、赤い目をした人物が立っていた。
「クッフフ……お手並み拝見、かな。」
何かを確認したあと、その人物はその場から去っていった。
0
あなたにおすすめの小説
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!
FOX4
ファンタジー
王都は整備局に就職したピートマック・ウィザースプーン(19歳)は、勇者御一行、魔王軍の方々が起こす戦闘で荒れ果てた大地を、上司になじられながらも修復に勤しむ。平地の行き届いた生活を得るために、本日も勤労。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる