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26話目:決着
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「あああァアッ」
牛型怪人の胸へと奏矢の銀に染まった右腕が埋もれていく。ミノタウはもがいてまだ無事な左手で奏矢の頭を掴んで握りつぶそうとする。だが奏矢は全く意に介さず、そのままミノタウの体内から"あるもの"を取り出す。
「おーら、良いものが取れた」
真っ黒な筋繊維に包まれた仄かにオレンジに光る"怪人の核"、それが奏矢はミノタウの体内で鷲掴みにすると一気に引き抜いていく。プチプチと限界まで引き伸ばされた筋繊維が千切れ、ゆっくりと怪人の核が露出していく。そして怪人の核が胸から出る直前で奏矢は手を止める。
「おい、クソ牛。もう一度だけチャンスをやる。この汗臭い手を俺からどけろ、んで知ってることを全部吐け」
「…あア。わかっタ、わかっタ」
そう言うとミノタウは奏矢の頭から手を退ける。そして降参を示すように左手を自身の頭の横まで上げると、ヒラヒラと動かす。
「それデ、なんでこんな目立ツことをしたのかカ? 選別ダ。一気に大量に使える素材を集めたんダ。 …お前みたいなのが現れなきゃ、もっと捕まえられタ」
「選別だって?」
「あア、あの女に言われたんダ。怪人に適合する人間を選別して来イ、とナ。だかラ、ここで使えそうナ奴を捕まえてたんダ」
「…なにか怪人にするのに条件でもあるのか」
「それハ---」
そうミノタウが喋りかけたところで、奏矢の背後からガラスの割れる大きな音が響いた。奏矢は咄嗟に後ろを振り向くと、パラパラと細かく砕けて落ちてきているガラスに混じってキラキラと陽の光を受けて輝く粒子が漂っていた。そして近くに落ちていた血塗れの死体にその粒子が触れた瞬間、死体がどろりと溶け出していく。
「ああ?」
一瞬、奏矢はそのことに気取られる。意識がその粒子へと向かい、目の前のミノタウから注意が逸れた。奏矢に出来た隙、その隙を見逃さずにミノタウは行動を起こした。残る力を全て込めて、上げていた左拳を奏矢の顔面へと叩き込む。辺りには金属同士をぶつけたような金切音が響いた。
「…クソ牛が」
奏矢はミノタウの渾身の拳の一撃を顔面に受けたまま、ミノタウを拳の下から睨みつける。コンクリートすら容易に砕くその拳を、微動だにせずに受けていた。そしてなにかを喋ろうとするミノタウの目の前で、奏矢は怪人の核を持った右腕を思い切り引く。怪人の核に絡みついた黒の筋繊維は完全に千切れ、完全に露出する。そして完全に露出した"それ"を握りつぶした。
「ぐぅあああァ!?」
「うるさい」
奏矢は核を失い断末魔をあげるミノタウの腕を取る。核を失ったことで液状化し始めたミノタウを、そのまま光る粒子の中へと放り込んだ。
「おー、なんかすごいなぁ」
キラキラ光る粒子の中へと放り込まれたミノタウの体が沸騰していく。そして気管がやられたのか、悲鳴を上げられぬままドロドロのタール状へと変化していき、すぐさま気化していく。
(…仲間の怪人でも来たのか)
奏矢は先程割れた天窓を見上げるが、そこにはただただ割れたガラスが残るのみ。怪人の姿はどこにも見えなかった。そして奏矢はこれ以上ここに居ても無駄だと考えると、その場を後にするのだった。
牛型怪人の胸へと奏矢の銀に染まった右腕が埋もれていく。ミノタウはもがいてまだ無事な左手で奏矢の頭を掴んで握りつぶそうとする。だが奏矢は全く意に介さず、そのままミノタウの体内から"あるもの"を取り出す。
「おーら、良いものが取れた」
真っ黒な筋繊維に包まれた仄かにオレンジに光る"怪人の核"、それが奏矢はミノタウの体内で鷲掴みにすると一気に引き抜いていく。プチプチと限界まで引き伸ばされた筋繊維が千切れ、ゆっくりと怪人の核が露出していく。そして怪人の核が胸から出る直前で奏矢は手を止める。
「おい、クソ牛。もう一度だけチャンスをやる。この汗臭い手を俺からどけろ、んで知ってることを全部吐け」
「…あア。わかっタ、わかっタ」
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「それデ、なんでこんな目立ツことをしたのかカ? 選別ダ。一気に大量に使える素材を集めたんダ。 …お前みたいなのが現れなきゃ、もっと捕まえられタ」
「選別だって?」
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「…なにか怪人にするのに条件でもあるのか」
「それハ---」
そうミノタウが喋りかけたところで、奏矢の背後からガラスの割れる大きな音が響いた。奏矢は咄嗟に後ろを振り向くと、パラパラと細かく砕けて落ちてきているガラスに混じってキラキラと陽の光を受けて輝く粒子が漂っていた。そして近くに落ちていた血塗れの死体にその粒子が触れた瞬間、死体がどろりと溶け出していく。
「ああ?」
一瞬、奏矢はそのことに気取られる。意識がその粒子へと向かい、目の前のミノタウから注意が逸れた。奏矢に出来た隙、その隙を見逃さずにミノタウは行動を起こした。残る力を全て込めて、上げていた左拳を奏矢の顔面へと叩き込む。辺りには金属同士をぶつけたような金切音が響いた。
「…クソ牛が」
奏矢はミノタウの渾身の拳の一撃を顔面に受けたまま、ミノタウを拳の下から睨みつける。コンクリートすら容易に砕くその拳を、微動だにせずに受けていた。そしてなにかを喋ろうとするミノタウの目の前で、奏矢は怪人の核を持った右腕を思い切り引く。怪人の核に絡みついた黒の筋繊維は完全に千切れ、完全に露出する。そして完全に露出した"それ"を握りつぶした。
「ぐぅあああァ!?」
「うるさい」
奏矢は核を失い断末魔をあげるミノタウの腕を取る。核を失ったことで液状化し始めたミノタウを、そのまま光る粒子の中へと放り込んだ。
「おー、なんかすごいなぁ」
キラキラ光る粒子の中へと放り込まれたミノタウの体が沸騰していく。そして気管がやられたのか、悲鳴を上げられぬままドロドロのタール状へと変化していき、すぐさま気化していく。
(…仲間の怪人でも来たのか)
奏矢は先程割れた天窓を見上げるが、そこにはただただ割れたガラスが残るのみ。怪人の姿はどこにも見えなかった。そして奏矢はこれ以上ここに居ても無駄だと考えると、その場を後にするのだった。
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