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(123)攻め×攻め バレンタイン
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攻め×攻めの番外編。付き合ってからの紫烈のバレンタインの話
媚薬入りチョコレート、ベタで好きです!
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「先生、今日は何の日だか知ってます?」
放課後。準備室に現れるなり机に両手をついた紫音が、顔を近づけ問い詰める。
「ん~と。冷凍食品半額の日?」
「買い溜めしようとすんな! じゃなくて! 俺に渡すもの、あるんじゃないですか?」
「ああ、そうだな。明日でいいかと思ってたんだが……。ほい、学級日誌。お前、明日日直だろ?」
「あ、そういえば。じゃなくて! てか、それは明日の朝でいいでしょ!」
「っふふ」
「ちょっと! わかってて揶揄うのやめてください! ってか、先生モテすぎじゃないですか?!」
「あ~。要らねえっつてんのにな~」
ソファに投げたチョコでいっぱいのゴミ袋を指さして叫ぶ紫音に、肩を竦めながら答える。
そう。今日は二月十四日。日本で最もチョコが売れる日。食いたくもない菓子を無理やり押し付けられる困った日だ。
「これ、お返しとか大変じゃ……」
高そうな箱に入ったチョコを手に取った紫音に肩を竦める。
「このオレがそんな面倒な真似、するわけないだろ。大体、誰からかなんてイチイチ覚えてねーし」
「うわぁ……。イケメンの台詞ムカつくゥ……」
「てか、お前はどうなんだよ」
なるべく自然に聞いてから目を泳がせる。ぱっと見たところ、いつもの通学用鞄しか持っていないみたいだが……。
「俺がこの学校の生徒に怖がられてんの、知ってるだろ? おかげさまで未だに友達は陽寄だけだし……」
「良かった」
「良くない!」
陽寄の狂番犬として一躍有名になった紫音の魅力を知る者はまだいないらしい。ぶすりと顔を顰める彼には申し訳ないが、オレにとってはありがたい。……なんて、思ってる時点でヤバいよな、オレ。こんなガキに本気になってるなんて。一年前の自分が聞いたら絶対今の正気を疑う。
「あ。でもさ、陽寄からは貰ってんだろ?」
「友チョコってやつですよ」
「ふ~ん」
まあ、陽寄なら友チョコとかいう文化やりそうだな。三久もそういうの好きだし。……いや、待て。彼氏に対してめちゃくちゃ嫉妬深い三久がそれを許すだろうか。陽寄がバレないように上手くやったか? それとも、もしくは……。
「え~っと。それってまさか手作りか……?」
「ええ。実はそうなんです! 小晴、今年は張り切ってるみたいで。ほら、トリュフですよ! 小晴、料理得意じゃないのに……。こんなものを作るようになるなんて……。は~。なんか、感動だな……」
「お前、最近陽寄の保護者ポジになってないか?」
わざわざ取り出した包みを元気に見せびらかした後、すぐに遠い目をして息を吐いた紫音に呆れつつツッコミを入れる。
「誰のせいですか、誰の!」
「……はは。てかお前、甘いモン好きなの?」
「ええ、まあ。普通に?」
「んじゃ、これやる」
「えっ!」
市販チョコだけを選り分けた袋から適当にチョコを取って、期待に瞳を輝かせた紫音に渡す。
「って。いや、これアンタが貰ったやつじゃないですか!」
「変な期待すんな馬鹿犬。ほれ、市販のは全部お前にやるから。それと交換でどうだ?」
「は? 交換って……。ちょっと待ってください。アンタ、そんなに小晴のチョコが欲しいんですか……? いくら可愛い子の手作りだからって……」
「おい、勝手に引くな! 童貞思考止めろ! だから、そういうんじゃなくてだな……」
「あ、そっか。へぇ、先生でも可愛い嫉妬、するんですね」
「は?! 違、そうじゃなく!」
勝手に勘違いしてニタニタ笑う紫音に思わず大きな声が出る。
「でも先生~。自分は貰った手作りチョコだけ残しといて、俺の友チョコを数で釣って奪うのは、ちょっと不平等じゃないですか?」
「だ・か・ら! そうじゃなくて……! てか、残しとかねーよ! 捨てんだよ!」
「は? 捨てるって、手作りチョコを?! 勿体無い!」
「馬鹿、こういうのは無闇に食べると危険なんだよ!」
今度は手作りチョコだけを選り分けた袋から一つ掴んで揺さぶってみせる。
「危険?」
「何が入ってるかわかんないってことだ」
「え~。いや、流石にそんな、疑うような真似……」
「お前、飴食わされて大変な目に遭ったの、忘れたのか?」
「あ~。はは……」
忌まわしい馴れ初めを思い出した紫音が目を泳がせる。
「ったく。ここは普通の学校じゃないんだから、油断するなって言ってるだろ。お前、そんなピュアッピュアの童貞思考だといつか食われるぞ?」
「ご心配なく。お蔭さまで非童貞ですし、食われる前に潰しますから」
「……まぁ、お前みたいな狂犬に心配は要らないか。でも、だからって脳死で何でも食うのはやめろ。てことで、早くそれ寄越せ」
「え、まさか。小晴のも信用できないからって理由で捨てるつもりですか?!」
「最初っからそのつもりだっての。悪いが信用できん」
「小晴が俺にそんなもの、渡すわけないだろ!」
「いや、まぁ。そうかもしれんが……。万が一というかだな……」
アイツら面白半分でやり兼ねないからな、と口の中で呟いてから顔を上げてぎょっとする。
「ほら、大丈夫ですよ」
「あ、おい!」
止める隙もなく、紫音がトリュフを口に含む。そして、もごもごと咀嚼した後、にっこりと微笑む。
「うん。おいしい。俺が好きな味」
「……本当に何ともないか?」
「大丈夫ですって。そんな顔しないで?」
「っ……」
ふいに頬を撫でられ、体を強張らせる。甘い顔で近づいてくる紫音に抗えず、目を瞑る。そして、唇が触れ合う寸前で……。
「やっほ~! 秋霜先生! あ、紫音もいた!」
「ッ!」「いてて、って小晴?!」
勢いよく開け放たれた扉から現れた陽寄。それに動揺したオレは、思わず紫音に頭突きを食らわしてしまった……。
「え~っと。大丈夫? もしかして喧嘩?」
「まさか! それより小晴、どうしたの?」
「あ、えっとね! 秋霜先生にもお世話になってますチョコあげようと思って!」
「え~! 先生にもあげるなんて……。小晴、優し過ぎるッ……」
完全に親馬鹿面で目を潤ませた紫音を横目で見つつ、嘆息する。これは、断ったら馬鹿犬に嚙みつかれる流れだろう。
「はい、どうぞ」
「おい、お前本当に何も入れてないんだろうな?」
「なんのことですかぁ? 至って普通のチョコですよ? ほら」
小声で確認するオレに、陽寄はいつものふわふわ声で透明な包みを指さす。
夏にオレが三久と陽寄の関係を見破ったことは、とっくに知らされてるはずだ。にも関わらず、陽寄はオレの前でも可愛い子ぶりっこを止めることはなかった。オレも陽寄の本性を知るのが怖くて今まで触れないようにしていたが……。
陽寄の本性はともあれ、勘ぐり過ぎだろうか。渡されたそれは、紫音が貰ったものと大差のないトリュフだった。
「俺のと一緒……」
ぼそりと呟き、静かにショックを受ける紫音に気まずさを覚える。せめて包装を変えるぐらいしてやれよ、陽寄……。
「頑張って作ったんで、食べてくださいね、先生! じゃ、帰ろっか。紫音」
「あ、俺はまだ先生に用が……」
『先生! 僕のもチョコ受け取ってください!』『ボクの気持ちも!』『おい押すな!』『僕が先だぞ!』
「げ。もう来たか……」
紫音が陽寄の誘いを断りかけた瞬間、可愛い生徒たちが押し寄せる。
「えーっと、君たち。チョコの受け取りはこの後十八時から体育館裏で、って言ったよね?」
『だから、待ってたんですけど!』『先生が来ないので!』『こうしてお迎えに上がりました!』
「あ、もうそんな時間か……」
時計を見て、十八時を二分過ぎていることに気づく。
クソ、思ったより紫音に時間を取られたな……。それにしたって、チョコ渡し隊の可愛い子ちゃんたちは、たった二分も待てが出来ないらしい。
「ねえ先生。体育館裏で何するって……?」
「露骨に嫉妬するな。ンなモン、バックレる前提に決まってるだろ。速やかに帰るための嘘だ、馬鹿」
「それ、恨まれますよ……」
「知るかよ。オレはこういう面倒なイベント嫌いなんだよ。……ハイハイ、ありがとね。じゃあ、取り敢えず準備室閉めるから。皆廊下に出てくれるかな?」
小声で囁き合ってから猫なで声に切り替え、その場の全員を廊下へ出して鍵を閉める。モテること自体は嬉しいが、今日だけは御免被りたい。
「私は鍵を返してから向かうから、ね?」
『でも……』
「言う事、聞けるよね?」
『は、ハイ~ッ!』
一番前に居た生徒の顎を擽ってから微笑んでやると、腰砕けになった彼らはふにゃふにゃと返事をして元気よく飛んでゆく。
「さてと。悪いが山家、オレも帰るわ。これプレゼントな。メリークリスマス」
「ちょっと、先生!」
市販チョコがたっぷり入った袋を紫音に押し付けてから、もう一方の袋を担いで廊下を走る。本当に、サンタクロースみたいで笑えない。
「あ~。重労働」
躊躇なくゴミ捨て場にチョコを放った後、家に帰って肩を鳴らす。
「あ、もう一個あるんだったな」
鞄から取り出した陽寄のチョコをゴミ箱に捨てようとして思い留まる。
「アイツの好み、か……」
チョコを旨そうに頬張った紫音の顔が過り、迷った末に口に放る。
「あま……」
案の定、しつこい甘さに顔を顰めて指を舐める。
「食いかけだけど、明日、紫音にやるかな……」
少し癪だが、アイツが喜ぶならそれはそれで。
「アイツはオレからのチョコ欲しそうだったけど……。は……。って、なんだ、これ……」
ふと、自分の息が上がっていることに気づき、額に手を当てる。体が、熱い……。風邪の症状とは根本的に違う熱の正体に気づき、舌を打つ。
「クソ。陽寄の奴……!」
悪態を吐きつつ、天使の顔した悪魔に電話を掛ける。
「もしもし、どうかしました? 秋霜先生」
「お前、チョコに、なんか、入れたろ……」
出来ることならば、陽寄の本性を知る者として関わりたくはなかったが……。どうやらそれを許してくれる時期は過ぎたらしい。
「え~? 友チョコ“には”何も入れてないですよ~」
「……俺のは?」
「お世話になってますチョコにはとびきりの媚薬が入ってます」
「ふざけやがって……。お前、こんな悪ふざけ……」
「やだなぁ。ボクは二人のこと応援してるんですよ。知ってるでしょう?」
「陽寄、お前には言いたいことが沢山ある。が、まずは解毒を……」
「そんなものありませんよ。さ、観念して素直になった方が楽ですよ。ばっちり楽しんでくださいね!」
「おい! 陽寄……!」
一方的に通話を切られた画面を睨み、陽寄のチョコをゴミ箱へ放る。
クソ。警戒してたのに……。またしても三久と陽寄にしてやられた。
「ッ……。素直になった方が楽、か……」
スマホに映った紫音の番号。その上に翳した人差し指が震える。
不本意だが、この熱を一人で治めるのにどれだけ苦労するか知っている。正直、もうあんな地獄を味わいたくはない。それに……。
「アイツ、頼ったら、どんな顔するんだろうな……。だあ、もう、どうにでもなれ!」
首を振り、その勢いで番号をタップする。コール音に焦れながら、必死に息を殺して待つ。
「もしもし?」
「ッ……」
数コールの後に聞こえた紫音の声に息を飲む。
「先生? どうしました?」
「山家、その……」
心配そうな紫音の声に躊躇いつつ、息を吐く。
「あ、の……。今から、ウチに来ないか……?」
「え?」
思ったより掠れている自分の声に気まずさを覚えながらも、後には引けないと腹に力を籠める。
「助けて、欲しいんだよ……」
「は? どうしたんですか……?!」
「媚薬、入れられてて……」
「誰かのチョコ、食べたんですか?」
「ん」
「今、家ですか?」
「ん」
「待っててください。すぐ行きます」
感情を押し殺した紫音の声にぞくりとする。そして、通話が切れた音を聞きながら、力なく座り込む。
「オレ、選択肢を間違ってないよな……?」
通話から数分後。チャイムの音に期待と不安で跳ねる心臓を抑えながらドアを開ける。
「は、悪い、な……。呼び出したりして……」
「ちょ、なんて格好で出てるんですか!」
ブランケット一枚で現れたオレを見て、紫音が素早くドアを閉める。
「んあ、そうだな……。悪い。でも、どうにも、熱くて……」
「は? 何そのエロい台詞。勘弁してください。アンタ、玄関で犯されたいんですか?」
「キレるなよ……。わざとじゃないって……」
「ぐぅ……。とにかく、早く部屋に入りましょう。じゃないとマジでヤバい」
「っえ……?」
優しく肩を抱かれた瞬間、体に電流が走り、座り込む。
「……えっ? 大丈夫ですか?」
「クソ……。大丈夫、じゃないから、お前を呼んだんだ、馬鹿……」
オレだって、まさかコイツに触れられただけで腰が砕けるなんて聞いてない。これ、もしかして今までの薬より強いんじゃ……。
「……部屋、入っても?」
「ん」
「そこ、横になって」
「……ん」
言われるがままベッドに横たわると、紫音の手が労わるように頭を撫で始める。
「辛い?」
「体、熱くて……。自分だけじゃ、足りなくて……」
もどかしくて、その手を頬に持っていくと、冷たさに吐息が漏れる。
「なんでチョコ食べたんですか?」
「へ?」
「手作りは捨てるって言ってたのに」
「ええと……。ん……」
言及される可能性を考えていなかったオレは、取り敢えず視線を泳がせるが、すぐに紫音の手が頬を擽り始めたので耐え切れず目を瞑る。
「誰から貰ったやつ?」
「それ、は……」
「言えないんですか?」
「や、えと忘れ……」
「教えてくれないと、手伝ってあげませんよ?」
「お前、そういうのは、後にし……、ッ!」
紫音の手がブランケットの中に侵入して、太ももを撫でたかと思うと、指がそれをついと撫でる。その瞬間、気を失いそうな程の快感を覚える。
「いきなり、触るな……!」
「触られただけでイきそう?」
「わ、かる、だろ……?」
「ええ。それだけ強くシーツ掴んで、涙目になって震えてれば。ほら、唇そんなに噛んだら血が出ちゃいますよ」
「んう……、ひゃ、めろ……」
唇をむにむにと弄ばれたかと思うと、舌を引っ張られていいように遊ばれる。
「ほら。目がもう蕩けてきた」
「んっ……、ば、ひゃめ、んんッ!」
口の中に意識が向いていたところに再びそれに触れられ、一瞬飛びそうになる。
「ほら、イきたいでしょう? 答えて?」
「んう……。手ぇ、ひゃなせぇ」
「はい。どうぞ」
「ん……」
紫音の指が糸を引いて舌から離れる。そして、口元を拭うより先に体を引っ張り起こされて、唇を重ねられる。
「ん、は、んん……ッ!」
脳に響く水音が、擦れ合う舌の感触が、強く搔き抱かれた体を熱くして……。
「おっと。危ないな」
力を失った体を紫音が抱き留める。普段でさえ気持ちいいそれは、今のオレには刺激が強すぎる。お蔭で震えが止まらない。
「は、紫音、もう……」
「あ、すみません……。エロくてつい。てか、俺も辛いんで……。早く答えてくれませんかね」
「お前、まだそんなこと……」
「だって。隠すなんて怪しいでしょ。アンタの特別は俺だけだって、思ってたのに……」
「し、おん……」
傷ついた顔をした後に抱きすくめられては、こちらの負けだ。どうしてこんなに可愛い子犬ちゃんを冷たくあしらう事ができるだろうか。
「あの……。だって、お前が食べてたから、平気かと思ってだな……」
「俺が食べてた……?」
「つまり、その……。え~っと。陽寄のチョコが、原因というか……」
「ほんとに?」
「ん、嘘じゃない、から……。えっと、だから、多分、あ~、陽寄の奴がオレのチョコ作るときに、人から貰った材料使ったんじゃないかな……うん。それに媚薬が入ってたんだと思う……。恐らく」
上がる息を何とかやり過ごしながら、出来る限りの嘘を吐く。無理やりだが、まさか可愛い小晴ちゃんが自分の意思でやったとは流石に伝えられない。というか、例え真実を告げても、きっとこの過保護犬には信じてもらえないだろう。
「なるほど」
「オレに非がないって、わかったか? わかったなら……」
「正直に言ってくれたご褒美」
「え、ちょ、何」
とす、と体を倒されたかと思うと、足を掴まれ開かれて――。
「は、あっッ――?!」
息を吐く暇もなく紫音のモノが奥を貫き、一瞬意識が飛ぶ。
「ありゃ。挿れただけでイった?」
「ん、う」
痙攣する体を紫音の指が滑る。その快感が再び欲を奮い立たせる。
「可愛い」
「ん……、可愛いって、言うなぁ」
「じゃあ、エロい」
「つか、お、前な……。は、いきなり、挿れるとか……」
「だって、ココもうトロトロだったから。自分で弄ってたんでしょう?」
「……死ね」
「俺を受け入れる準備しててくれてありがとうって言ってるんですよッ」
「ば、か。あ、イったばっかで、動くなって、」
「こんなんじゃ、まだ出し足りないでしょ? ね?」
「ん……、」
くるくると先っぽをなぞられて、吐息が漏れる。もどかしい。けど、これ以上激しく触られたら、またイってしまいそうで……。
「やっぱり可愛い。我慢してるの見ると、やっぱり虐めたくなる」
「ん、あッ、ばか、あっ、んッ、んんっ!」
突かれる度に死ぬほど気持ちいい波が押し寄せ、馬鹿みたいに声が漏れる。
「し、おん……ッ。だめ、ゆっ、くり……!」
「しょうがないなあ。ほら」
「んっ」
上体を起こされたと同時に膝に乗せられ、背中をぽんぽんと叩かれる。
「これならいい?」
「ん、あ、これは、これでなんか……ッ」
足を少し動かしただけで、紫音のそれがナカを圧迫する。
「は、せんせ、すごい締め付けてきますね」
「う、あ、胸……ッ、触、やめ……んッ!」
無防備だった胸を抓られ、快感が全身に及ぶ。
「せ~んせ。腰、勝手に動いちゃってますよ?」
「あッ、んう、意地悪、するなってぇ……」
紫音の手によって固定された腰が、抜け道を探して揺れ動く。
「ッ、んん、だめ、紫音、もどかし……。も、イかせて、ッあ!」
「ほんと、可愛い人。俺のこと大好きなんですね」
「んっ。は、あ……。好きに、決まってるだろ、ばか……」
肩口を噛まれた刺激をやり過ごしながら、荒い呼吸で紫音の肩に額擦り付ける。
「あ、おい、おっきくすんな、ばか……!」
「いや、するでしょ、今のは」
吐息交じりに笑った紫音の表情にどきり、としていると腰を掴まれ揺らされる。
「あ、ばか、深いって、」
「すご、ここまで入ってる。わかる?」
「ん、あ、や、腹、押すなって、も、イく……」
「イっていいよ」
「は、ひ、あっ――」
「また一人でイっちゃいましたね」
「ん、う、紫音……」
「まだ足りない?」
「ん。くそ、」
「もう要らない?」
「あ、抜く、な、あ……!」
ずるり、と引き抜かれたそれに全身が震える。
「どこにどうして欲しいんですか?」
「う、お前、性格悪いぞ……」
にやにやと覗いてくる紫音から顔を隠す。が、すぐに腕を掴まれ、晒される。
「じゃあ、帰っていいですか?」
「っ、くそ。もっかい挿れろ……」
「え、何ですかぁ?」
「っ、ここに、お前のそれ、挿れろって……!」
「挿れて、その後どうして欲しいんですか?」
「ん、はぁ、奥、突いて欲しいんだよ、もっと……。も、いいだろ……? ほんとに、今回の、やばいやつだからぁ……!」
「うん。やっぱアンタ可愛いわ」
「ん……。も、マジで何でもいいから、早く、ここに……んう」
「あれ、自分の指でいいんですか?」
「は……、よく、ない、けどッ……」
「俺が来る前も自分で弄ってたんですよね? 後ろでイくの、すっかり覚えちゃいましたね。えっちな先生」
「ん、馬鹿、見てないで、早く……。あ、んんッ!」
「乳首、摘ままれて気持ちいいですね?」
「ふ、あ、馬鹿……、や、ンンっ!」
突然与えられた刺激に震えていると、深く口づけられる。そのまま執拗に胸を弄ばれて、唾液を拭う暇もなくくぐもった声を漏らす。
「すっかり可愛くなっちゃって。どこもかしこもぐしょぐしょですよ?」
「うう……。しおん、も、意地悪、しないで、くれ……。も、オレ、イきたい……、お願い……」
「……あ~。駄目だ。もうこっちが我慢できないや。ほら、指抜いて」
「ん……」
突っ込んだままだった指が紫音の手で強引に引き抜かれる。そして、待ち望んだそれがひたりと宛がわれる。
「んあ、待て、紫音、ゆっくり、して……ッ」
「善処しますから、煽らないでくださいよ?」
「は、ン、ああ……ッ!」
「ほら、もう指より深い。すんなり沈んでく。先生、俺の形、ちゃあんと覚えてて偉いですね」
「ああ、熱い……。も、や、だ」
「動きますよ?」
「あ、んぅ、あ、きもち、これ、駄目……、」
「顔、隠さないで」
「や、見るな、馬鹿、っ、あ、んぅ!」
打ち付けられる快感に勝手に涙が伝う。
「泣くほど気持ちいいんだ」
「ん、う、」
「可愛い。は、きもち」
「ふッ、ん……」
「声、抑えないで」
「へ? ん、ああ! ば、か、ひゃ、あ、ああ!」
口の中に突っ込まれた指が舌を弄ぶ。胸を抓られた刺激でナカが絞まる。
「本当に、可愛く育ちましたね、先生」
「クソ、も、お前、ほんと、しつこい……」
「……愛してます。好きです、烈花、好き」
「あ、紫音っ、深、それッ、激しいっ、あっ、んう!」
「ね、お願い。烈花も、好きって、言って……ッ!」
「す、好きっ、好きに決まってるッ! あ、紫音、も、イっ――!」
*
「お、まえな……。ちょっとは考えてくれ……。こっちは若くないんだぞ……」
「こういう時だけ年寄り面しないでくださいよ。てか、充分若いですよ。あれだけイかされていっぱい出した後、空イキ何度も出来たんですから」
「お前、ほんと……。あ~、もう寝る! もう帰れ!」
「ちょっと! 用が済んだら帰れとか! セフレじゃないんだから……」
「うるさいな! これ、やるから!」
「わっ」
ぶん投げた小さな箱を紫音が見事にキャッチする。
「チョコ? これも、誰かに貰った余り物ですか?」
「……それは、オレが買ったやつ」
「え?」
「お前の好きな味かは知らんが、不味くはないはずだし……」
「俺のために、アンタが買ったっていうんですか? コレ、どう見ても高そうなやつですけど? この時期に、アンタが俺の為にお店でチョコを事前に買ってくれたってことですか……?」
「……いちいち解説するな、馬鹿犬! とっととそれ持って帰れ!」
馬鹿みたいに驚いた顔でチョコを見つめる紫音から顔を背ける。
「……もっかい抱いても?」
「駄目に決まってんだろ!」
「ちぇっ。……わ、コレほんとに美味しそう」
包装紙を剥ぎ、素早く箱を開けた紫音は、ひょいとチョコを口に放る。
「おい、こら! ここで食うな!」
「……んむ、うん。おいしい。世界一おいしい」
顔を綻ばせた紫音から咄嗟に目を逸らす。……嘘つきめ。
「陽寄の手作りのが好きな味なんだろ?」
「……は? もしかして、気にしてんの? え? もっかい抱いても?」
「駄目だって言って……、んう、」
「いや、想像以上に俺のコト好き過ぎでしょ、烈花!」
強引にキスして満足そうに微笑む紫音に目が眩む。
「……好きに決まってるだろ、馬鹿犬」
「ッ!! 不意にデレるのほんとやめてくださいって! 寿命が、縮まるッ……!」
「お前こそ、急にキスするのやめ……、んむ!」
言ってる傍から唇を奪われて言葉が遮られる。
「ホワイトデー、死ぬほど抱き潰してあげるので、覚悟しててくださいね?」
「……いや、普通にチョコで頼む」
そう提案したにも関わらず、ホワイトデーは気を失うほど抱き潰されたのは言うまでもあるまい。
媚薬入りチョコレート、ベタで好きです!
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「先生、今日は何の日だか知ってます?」
放課後。準備室に現れるなり机に両手をついた紫音が、顔を近づけ問い詰める。
「ん~と。冷凍食品半額の日?」
「買い溜めしようとすんな! じゃなくて! 俺に渡すもの、あるんじゃないですか?」
「ああ、そうだな。明日でいいかと思ってたんだが……。ほい、学級日誌。お前、明日日直だろ?」
「あ、そういえば。じゃなくて! てか、それは明日の朝でいいでしょ!」
「っふふ」
「ちょっと! わかってて揶揄うのやめてください! ってか、先生モテすぎじゃないですか?!」
「あ~。要らねえっつてんのにな~」
ソファに投げたチョコでいっぱいのゴミ袋を指さして叫ぶ紫音に、肩を竦めながら答える。
そう。今日は二月十四日。日本で最もチョコが売れる日。食いたくもない菓子を無理やり押し付けられる困った日だ。
「これ、お返しとか大変じゃ……」
高そうな箱に入ったチョコを手に取った紫音に肩を竦める。
「このオレがそんな面倒な真似、するわけないだろ。大体、誰からかなんてイチイチ覚えてねーし」
「うわぁ……。イケメンの台詞ムカつくゥ……」
「てか、お前はどうなんだよ」
なるべく自然に聞いてから目を泳がせる。ぱっと見たところ、いつもの通学用鞄しか持っていないみたいだが……。
「俺がこの学校の生徒に怖がられてんの、知ってるだろ? おかげさまで未だに友達は陽寄だけだし……」
「良かった」
「良くない!」
陽寄の狂番犬として一躍有名になった紫音の魅力を知る者はまだいないらしい。ぶすりと顔を顰める彼には申し訳ないが、オレにとってはありがたい。……なんて、思ってる時点でヤバいよな、オレ。こんなガキに本気になってるなんて。一年前の自分が聞いたら絶対今の正気を疑う。
「あ。でもさ、陽寄からは貰ってんだろ?」
「友チョコってやつですよ」
「ふ~ん」
まあ、陽寄なら友チョコとかいう文化やりそうだな。三久もそういうの好きだし。……いや、待て。彼氏に対してめちゃくちゃ嫉妬深い三久がそれを許すだろうか。陽寄がバレないように上手くやったか? それとも、もしくは……。
「え~っと。それってまさか手作りか……?」
「ええ。実はそうなんです! 小晴、今年は張り切ってるみたいで。ほら、トリュフですよ! 小晴、料理得意じゃないのに……。こんなものを作るようになるなんて……。は~。なんか、感動だな……」
「お前、最近陽寄の保護者ポジになってないか?」
わざわざ取り出した包みを元気に見せびらかした後、すぐに遠い目をして息を吐いた紫音に呆れつつツッコミを入れる。
「誰のせいですか、誰の!」
「……はは。てかお前、甘いモン好きなの?」
「ええ、まあ。普通に?」
「んじゃ、これやる」
「えっ!」
市販チョコだけを選り分けた袋から適当にチョコを取って、期待に瞳を輝かせた紫音に渡す。
「って。いや、これアンタが貰ったやつじゃないですか!」
「変な期待すんな馬鹿犬。ほれ、市販のは全部お前にやるから。それと交換でどうだ?」
「は? 交換って……。ちょっと待ってください。アンタ、そんなに小晴のチョコが欲しいんですか……? いくら可愛い子の手作りだからって……」
「おい、勝手に引くな! 童貞思考止めろ! だから、そういうんじゃなくてだな……」
「あ、そっか。へぇ、先生でも可愛い嫉妬、するんですね」
「は?! 違、そうじゃなく!」
勝手に勘違いしてニタニタ笑う紫音に思わず大きな声が出る。
「でも先生~。自分は貰った手作りチョコだけ残しといて、俺の友チョコを数で釣って奪うのは、ちょっと不平等じゃないですか?」
「だ・か・ら! そうじゃなくて……! てか、残しとかねーよ! 捨てんだよ!」
「は? 捨てるって、手作りチョコを?! 勿体無い!」
「馬鹿、こういうのは無闇に食べると危険なんだよ!」
今度は手作りチョコだけを選り分けた袋から一つ掴んで揺さぶってみせる。
「危険?」
「何が入ってるかわかんないってことだ」
「え~。いや、流石にそんな、疑うような真似……」
「お前、飴食わされて大変な目に遭ったの、忘れたのか?」
「あ~。はは……」
忌まわしい馴れ初めを思い出した紫音が目を泳がせる。
「ったく。ここは普通の学校じゃないんだから、油断するなって言ってるだろ。お前、そんなピュアッピュアの童貞思考だといつか食われるぞ?」
「ご心配なく。お蔭さまで非童貞ですし、食われる前に潰しますから」
「……まぁ、お前みたいな狂犬に心配は要らないか。でも、だからって脳死で何でも食うのはやめろ。てことで、早くそれ寄越せ」
「え、まさか。小晴のも信用できないからって理由で捨てるつもりですか?!」
「最初っからそのつもりだっての。悪いが信用できん」
「小晴が俺にそんなもの、渡すわけないだろ!」
「いや、まぁ。そうかもしれんが……。万が一というかだな……」
アイツら面白半分でやり兼ねないからな、と口の中で呟いてから顔を上げてぎょっとする。
「ほら、大丈夫ですよ」
「あ、おい!」
止める隙もなく、紫音がトリュフを口に含む。そして、もごもごと咀嚼した後、にっこりと微笑む。
「うん。おいしい。俺が好きな味」
「……本当に何ともないか?」
「大丈夫ですって。そんな顔しないで?」
「っ……」
ふいに頬を撫でられ、体を強張らせる。甘い顔で近づいてくる紫音に抗えず、目を瞑る。そして、唇が触れ合う寸前で……。
「やっほ~! 秋霜先生! あ、紫音もいた!」
「ッ!」「いてて、って小晴?!」
勢いよく開け放たれた扉から現れた陽寄。それに動揺したオレは、思わず紫音に頭突きを食らわしてしまった……。
「え~っと。大丈夫? もしかして喧嘩?」
「まさか! それより小晴、どうしたの?」
「あ、えっとね! 秋霜先生にもお世話になってますチョコあげようと思って!」
「え~! 先生にもあげるなんて……。小晴、優し過ぎるッ……」
完全に親馬鹿面で目を潤ませた紫音を横目で見つつ、嘆息する。これは、断ったら馬鹿犬に嚙みつかれる流れだろう。
「はい、どうぞ」
「おい、お前本当に何も入れてないんだろうな?」
「なんのことですかぁ? 至って普通のチョコですよ? ほら」
小声で確認するオレに、陽寄はいつものふわふわ声で透明な包みを指さす。
夏にオレが三久と陽寄の関係を見破ったことは、とっくに知らされてるはずだ。にも関わらず、陽寄はオレの前でも可愛い子ぶりっこを止めることはなかった。オレも陽寄の本性を知るのが怖くて今まで触れないようにしていたが……。
陽寄の本性はともあれ、勘ぐり過ぎだろうか。渡されたそれは、紫音が貰ったものと大差のないトリュフだった。
「俺のと一緒……」
ぼそりと呟き、静かにショックを受ける紫音に気まずさを覚える。せめて包装を変えるぐらいしてやれよ、陽寄……。
「頑張って作ったんで、食べてくださいね、先生! じゃ、帰ろっか。紫音」
「あ、俺はまだ先生に用が……」
『先生! 僕のもチョコ受け取ってください!』『ボクの気持ちも!』『おい押すな!』『僕が先だぞ!』
「げ。もう来たか……」
紫音が陽寄の誘いを断りかけた瞬間、可愛い生徒たちが押し寄せる。
「えーっと、君たち。チョコの受け取りはこの後十八時から体育館裏で、って言ったよね?」
『だから、待ってたんですけど!』『先生が来ないので!』『こうしてお迎えに上がりました!』
「あ、もうそんな時間か……」
時計を見て、十八時を二分過ぎていることに気づく。
クソ、思ったより紫音に時間を取られたな……。それにしたって、チョコ渡し隊の可愛い子ちゃんたちは、たった二分も待てが出来ないらしい。
「ねえ先生。体育館裏で何するって……?」
「露骨に嫉妬するな。ンなモン、バックレる前提に決まってるだろ。速やかに帰るための嘘だ、馬鹿」
「それ、恨まれますよ……」
「知るかよ。オレはこういう面倒なイベント嫌いなんだよ。……ハイハイ、ありがとね。じゃあ、取り敢えず準備室閉めるから。皆廊下に出てくれるかな?」
小声で囁き合ってから猫なで声に切り替え、その場の全員を廊下へ出して鍵を閉める。モテること自体は嬉しいが、今日だけは御免被りたい。
「私は鍵を返してから向かうから、ね?」
『でも……』
「言う事、聞けるよね?」
『は、ハイ~ッ!』
一番前に居た生徒の顎を擽ってから微笑んでやると、腰砕けになった彼らはふにゃふにゃと返事をして元気よく飛んでゆく。
「さてと。悪いが山家、オレも帰るわ。これプレゼントな。メリークリスマス」
「ちょっと、先生!」
市販チョコがたっぷり入った袋を紫音に押し付けてから、もう一方の袋を担いで廊下を走る。本当に、サンタクロースみたいで笑えない。
「あ~。重労働」
躊躇なくゴミ捨て場にチョコを放った後、家に帰って肩を鳴らす。
「あ、もう一個あるんだったな」
鞄から取り出した陽寄のチョコをゴミ箱に捨てようとして思い留まる。
「アイツの好み、か……」
チョコを旨そうに頬張った紫音の顔が過り、迷った末に口に放る。
「あま……」
案の定、しつこい甘さに顔を顰めて指を舐める。
「食いかけだけど、明日、紫音にやるかな……」
少し癪だが、アイツが喜ぶならそれはそれで。
「アイツはオレからのチョコ欲しそうだったけど……。は……。って、なんだ、これ……」
ふと、自分の息が上がっていることに気づき、額に手を当てる。体が、熱い……。風邪の症状とは根本的に違う熱の正体に気づき、舌を打つ。
「クソ。陽寄の奴……!」
悪態を吐きつつ、天使の顔した悪魔に電話を掛ける。
「もしもし、どうかしました? 秋霜先生」
「お前、チョコに、なんか、入れたろ……」
出来ることならば、陽寄の本性を知る者として関わりたくはなかったが……。どうやらそれを許してくれる時期は過ぎたらしい。
「え~? 友チョコ“には”何も入れてないですよ~」
「……俺のは?」
「お世話になってますチョコにはとびきりの媚薬が入ってます」
「ふざけやがって……。お前、こんな悪ふざけ……」
「やだなぁ。ボクは二人のこと応援してるんですよ。知ってるでしょう?」
「陽寄、お前には言いたいことが沢山ある。が、まずは解毒を……」
「そんなものありませんよ。さ、観念して素直になった方が楽ですよ。ばっちり楽しんでくださいね!」
「おい! 陽寄……!」
一方的に通話を切られた画面を睨み、陽寄のチョコをゴミ箱へ放る。
クソ。警戒してたのに……。またしても三久と陽寄にしてやられた。
「ッ……。素直になった方が楽、か……」
スマホに映った紫音の番号。その上に翳した人差し指が震える。
不本意だが、この熱を一人で治めるのにどれだけ苦労するか知っている。正直、もうあんな地獄を味わいたくはない。それに……。
「アイツ、頼ったら、どんな顔するんだろうな……。だあ、もう、どうにでもなれ!」
首を振り、その勢いで番号をタップする。コール音に焦れながら、必死に息を殺して待つ。
「もしもし?」
「ッ……」
数コールの後に聞こえた紫音の声に息を飲む。
「先生? どうしました?」
「山家、その……」
心配そうな紫音の声に躊躇いつつ、息を吐く。
「あ、の……。今から、ウチに来ないか……?」
「え?」
思ったより掠れている自分の声に気まずさを覚えながらも、後には引けないと腹に力を籠める。
「助けて、欲しいんだよ……」
「は? どうしたんですか……?!」
「媚薬、入れられてて……」
「誰かのチョコ、食べたんですか?」
「ん」
「今、家ですか?」
「ん」
「待っててください。すぐ行きます」
感情を押し殺した紫音の声にぞくりとする。そして、通話が切れた音を聞きながら、力なく座り込む。
「オレ、選択肢を間違ってないよな……?」
通話から数分後。チャイムの音に期待と不安で跳ねる心臓を抑えながらドアを開ける。
「は、悪い、な……。呼び出したりして……」
「ちょ、なんて格好で出てるんですか!」
ブランケット一枚で現れたオレを見て、紫音が素早くドアを閉める。
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「んう……、ひゃ、めろ……」
唇をむにむにと弄ばれたかと思うと、舌を引っ張られていいように遊ばれる。
「ほら。目がもう蕩けてきた」
「んっ……、ば、ひゃめ、んんッ!」
口の中に意識が向いていたところに再びそれに触れられ、一瞬飛びそうになる。
「ほら、イきたいでしょう? 答えて?」
「んう……。手ぇ、ひゃなせぇ」
「はい。どうぞ」
「ん……」
紫音の指が糸を引いて舌から離れる。そして、口元を拭うより先に体を引っ張り起こされて、唇を重ねられる。
「ん、は、んん……ッ!」
脳に響く水音が、擦れ合う舌の感触が、強く搔き抱かれた体を熱くして……。
「おっと。危ないな」
力を失った体を紫音が抱き留める。普段でさえ気持ちいいそれは、今のオレには刺激が強すぎる。お蔭で震えが止まらない。
「は、紫音、もう……」
「あ、すみません……。エロくてつい。てか、俺も辛いんで……。早く答えてくれませんかね」
「お前、まだそんなこと……」
「だって。隠すなんて怪しいでしょ。アンタの特別は俺だけだって、思ってたのに……」
「し、おん……」
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「あの……。だって、お前が食べてたから、平気かと思ってだな……」
「俺が食べてた……?」
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「ッ、んん、だめ、紫音、もどかし……。も、イかせて、ッあ!」
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「んっ。は、あ……。好きに、決まってるだろ、ばか……」
肩口を噛まれた刺激をやり過ごしながら、荒い呼吸で紫音の肩に額擦り付ける。
「あ、おい、おっきくすんな、ばか……!」
「いや、するでしょ、今のは」
吐息交じりに笑った紫音の表情にどきり、としていると腰を掴まれ揺らされる。
「あ、ばか、深いって、」
「すご、ここまで入ってる。わかる?」
「ん、あ、や、腹、押すなって、も、イく……」
「イっていいよ」
「は、ひ、あっ――」
「また一人でイっちゃいましたね」
「ん、う、紫音……」
「まだ足りない?」
「ん。くそ、」
「もう要らない?」
「あ、抜く、な、あ……!」
ずるり、と引き抜かれたそれに全身が震える。
「どこにどうして欲しいんですか?」
「う、お前、性格悪いぞ……」
にやにやと覗いてくる紫音から顔を隠す。が、すぐに腕を掴まれ、晒される。
「じゃあ、帰っていいですか?」
「っ、くそ。もっかい挿れろ……」
「え、何ですかぁ?」
「っ、ここに、お前のそれ、挿れろって……!」
「挿れて、その後どうして欲しいんですか?」
「ん、はぁ、奥、突いて欲しいんだよ、もっと……。も、いいだろ……? ほんとに、今回の、やばいやつだからぁ……!」
「うん。やっぱアンタ可愛いわ」
「ん……。も、マジで何でもいいから、早く、ここに……んう」
「あれ、自分の指でいいんですか?」
「は……、よく、ない、けどッ……」
「俺が来る前も自分で弄ってたんですよね? 後ろでイくの、すっかり覚えちゃいましたね。えっちな先生」
「ん、馬鹿、見てないで、早く……。あ、んんッ!」
「乳首、摘ままれて気持ちいいですね?」
「ふ、あ、馬鹿……、や、ンンっ!」
突然与えられた刺激に震えていると、深く口づけられる。そのまま執拗に胸を弄ばれて、唾液を拭う暇もなくくぐもった声を漏らす。
「すっかり可愛くなっちゃって。どこもかしこもぐしょぐしょですよ?」
「うう……。しおん、も、意地悪、しないで、くれ……。も、オレ、イきたい……、お願い……」
「……あ~。駄目だ。もうこっちが我慢できないや。ほら、指抜いて」
「ん……」
突っ込んだままだった指が紫音の手で強引に引き抜かれる。そして、待ち望んだそれがひたりと宛がわれる。
「んあ、待て、紫音、ゆっくり、して……ッ」
「善処しますから、煽らないでくださいよ?」
「は、ン、ああ……ッ!」
「ほら、もう指より深い。すんなり沈んでく。先生、俺の形、ちゃあんと覚えてて偉いですね」
「ああ、熱い……。も、や、だ」
「動きますよ?」
「あ、んぅ、あ、きもち、これ、駄目……、」
「顔、隠さないで」
「や、見るな、馬鹿、っ、あ、んぅ!」
打ち付けられる快感に勝手に涙が伝う。
「泣くほど気持ちいいんだ」
「ん、う、」
「可愛い。は、きもち」
「ふッ、ん……」
「声、抑えないで」
「へ? ん、ああ! ば、か、ひゃ、あ、ああ!」
口の中に突っ込まれた指が舌を弄ぶ。胸を抓られた刺激でナカが絞まる。
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「クソ、も、お前、ほんと、しつこい……」
「……愛してます。好きです、烈花、好き」
「あ、紫音っ、深、それッ、激しいっ、あっ、んう!」
「ね、お願い。烈花も、好きって、言って……ッ!」
「す、好きっ、好きに決まってるッ! あ、紫音、も、イっ――!」
*
「お、まえな……。ちょっとは考えてくれ……。こっちは若くないんだぞ……」
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「お前、ほんと……。あ~、もう寝る! もう帰れ!」
「ちょっと! 用が済んだら帰れとか! セフレじゃないんだから……」
「うるさいな! これ、やるから!」
「わっ」
ぶん投げた小さな箱を紫音が見事にキャッチする。
「チョコ? これも、誰かに貰った余り物ですか?」
「……それは、オレが買ったやつ」
「え?」
「お前の好きな味かは知らんが、不味くはないはずだし……」
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「駄目に決まってんだろ!」
「ちぇっ。……わ、コレほんとに美味しそう」
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「おい、こら! ここで食うな!」
「……んむ、うん。おいしい。世界一おいしい」
顔を綻ばせた紫音から咄嗟に目を逸らす。……嘘つきめ。
「陽寄の手作りのが好きな味なんだろ?」
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「駄目だって言って……、んう、」
「いや、想像以上に俺のコト好き過ぎでしょ、烈花!」
強引にキスして満足そうに微笑む紫音に目が眩む。
「……好きに決まってるだろ、馬鹿犬」
「ッ!! 不意にデレるのほんとやめてくださいって! 寿命が、縮まるッ……!」
「お前こそ、急にキスするのやめ……、んむ!」
言ってる傍から唇を奪われて言葉が遮られる。
「ホワイトデー、死ぬほど抱き潰してあげるので、覚悟しててくださいね?」
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そう提案したにも関わらず、ホワイトデーは気を失うほど抱き潰されたのは言うまでもあるまい。
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