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沸き立つクラスメートたち。
「さよならー!」とか「また来てくださーい!」とか言う声が聞こえる。
「やばい、めっちゃカッコいい…」とかまで。
沙絵先輩が去った後、悪い予感が的中した。
席に戻ろうとした私のところにクラスメート数名が詰め寄る。
「ねぇねぇ、沙絵先輩と知り合い?」
「なんの繋がり?」
「仲いいの?」
「紹介して!」
いやいやいやいや。ほんと、マジでそんなんじゃないですから。
「ちょっと借り物してただけ。ほんとそんだけ」
「LINEとか知ってる?」
「知らない知らない」
とりあえずクラスメートたちを適当に流し、席についた。
あー怖い、女子。
こんな私も女子ではあるんだけど、なんだろう、人種の違いを感じると言うか。人にこんなにも興味を持てるのが女子だとしたら、私はもう男子ってことでいい。
「え、何…?」
席につくと、晴香が声を潜めて私に言った。
おい、お前もその類か。
「や、マジでなんもないんだよ」
「なんもない訳ないでしょーがよ」
「だからさ、昨日傘借りたんだよ。
んで、今朝傘立てに返しといた。
そしたら何故か教室まで来た」
「ちょ、端的すぎやしないか」
「長々とする話じゃない」
「ふーん。そうなんだ」
こんな瞬間は、何で私女子校に来てしまったのかなって、ちょっとウンザリする。
「さよならー!」とか「また来てくださーい!」とか言う声が聞こえる。
「やばい、めっちゃカッコいい…」とかまで。
沙絵先輩が去った後、悪い予感が的中した。
席に戻ろうとした私のところにクラスメート数名が詰め寄る。
「ねぇねぇ、沙絵先輩と知り合い?」
「なんの繋がり?」
「仲いいの?」
「紹介して!」
いやいやいやいや。ほんと、マジでそんなんじゃないですから。
「ちょっと借り物してただけ。ほんとそんだけ」
「LINEとか知ってる?」
「知らない知らない」
とりあえずクラスメートたちを適当に流し、席についた。
あー怖い、女子。
こんな私も女子ではあるんだけど、なんだろう、人種の違いを感じると言うか。人にこんなにも興味を持てるのが女子だとしたら、私はもう男子ってことでいい。
「え、何…?」
席につくと、晴香が声を潜めて私に言った。
おい、お前もその類か。
「や、マジでなんもないんだよ」
「なんもない訳ないでしょーがよ」
「だからさ、昨日傘借りたんだよ。
んで、今朝傘立てに返しといた。
そしたら何故か教室まで来た」
「ちょ、端的すぎやしないか」
「長々とする話じゃない」
「ふーん。そうなんだ」
こんな瞬間は、何で私女子校に来てしまったのかなって、ちょっとウンザリする。
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